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皮膚疾患・粘膜の病気

湿疹・皮膚炎の種類と原因、対処法は?自然に治る?

更新日:2018/06/11 公開日:2013/08/23

この病気・症状の初診に向いている科
皮膚科

体に現れる湿疹・皮膚炎。ちょっとしたぶつぶつから、強烈なかゆみをともなうものまで症状も原因もさまざまです。ここでは、湿疹・皮膚炎の種類である「接触性皮膚炎」「尋常性湿疹」「内因性湿疹」「脂漏性湿疹(皮膚炎)」「ビダール苔癬」などについて解説します。

肌のかゆみに悩む人の写真

湿疹とは「皮膚におこる炎症」のことです(「皮膚炎」という用語もありますが、これは湿疹と同じ意味です)。湿疹が起こると、皮膚にかゆみを伴う赤いむくみ(紅斑)、盛り上がり(丘疹)、小さな水疱、膿が溜まった膿疱(のうほう)、かさぶたができたり、フケが出たりします。

湿疹・皮膚炎の種類

湿疹(皮膚炎)には多くの種類があります。湿疹の分類にもいくつかありますが、今回は以下の6種類についてご紹介します。

  • 接触性皮膚炎(かぶれ)
  • ビダール(ヴィダール)苔癬
  • 内因性湿疹(アトピー性皮膚炎など)
  • 脂漏性湿疹(皮膚炎)
  • 乾皮症/皮脂欠乏性湿疹
  • 尋常性湿疹

接触性皮膚炎(かぶれ)

接触性皮膚炎の写真

皮膚にふれた洗剤、金属などの物質の刺激、もしくはその物質に対するアレルギー反応のために炎症が起こったものが接触性皮膚炎です。俗に「かぶれ」ともいいます。原因となっている物質に接触した部分に炎症が起こりますので、皮膚炎が起こっている赤い皮膚とそうでない健康な皮膚の境界がはっきりしていることが特徴です。詳細は『接触性皮膚炎とは』に記載しています。

ビダール(ヴィダール)苔癬

首、うなじ、脇、陰部などの皮膚が苔癬化(皮膚が厚くなり、皮膚のキメが目立つようになった状態)になります。肌の色が赤~灰白色になり、かゆみをともないます。かつては「神経皮膚炎」とも呼ばれていましたが、現在では接触性皮膚炎が慢性化したものと考えられています。詳細は『ビダール苔癬(たいせん)の原因と治療法』に記載しています。

内因性湿疹(アトピー性皮膚炎など)

膝の裏のアトピー性皮膚炎

内因性とは、症状を起こす原因が、免疫力や遺伝等、体の内部にあることを指します。アトピー性皮膚炎による湿疹が含まれます。詳細は『内因性湿疹とは』や『アトピー性皮膚炎について』をご覧ください。

脂漏性湿疹(皮膚炎)

鼻の周りの脂漏性皮膚炎

皮脂の分泌過多、真菌(マラセチアなど)や細菌の増殖、ビタミンB欠乏などが原因で起こります。鼻の周りや頭皮に好発します。詳細は『脂漏性湿疹の原因や治療法、セルフケア方法』をご覧ください。

乾皮症/皮脂欠乏性湿疹

女性の皮脂欠乏性湿疹

皮膚のバリア機能が損なわれ、乾燥して角質がはがれてしまっている状態です。皮膚表面がガサガサしていたり、白い粉をふいたようになったり、ひび割れができて痛みやかゆみが発生します。詳細は『乾皮症/皮脂欠乏性湿疹とは?』に記載しています。

尋常性湿疹

アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、原因の明らかな接触皮膚炎に属さない湿疹がここに分類されます。ただし、近年では湿疹の原因が明らかになってきており、尋常性湿疹という名前で呼ぶことは少なくなってきました。詳細は『尋常性湿疹の原因と治療法は?尋常性乾癬とは違うの?』に記載しています。

湿疹・皮膚炎の原因

現在、湿疹は身体の外にあるもの(外的因子)と身体の中にあるもの(内的因子)が絡み合って生じていると考えられています[1]。具体的には下記のようなものがあげられます。

外的因子
薬剤
化学薬品
花粉
ハウスダスト
細菌や真菌(カビ)
その他のアレルゲン(アレルギーを起こす物質)など
内的因子
健康状態
皮脂の分泌
発汗
アレルギーの有無
アトピー素因 など

皮膚に湿疹が起こるメカニズム

皮膚は、これらの外的因子が侵入してくると、有害な異物と認識して、これを排除しようとします。この反応は「炎症」と呼ばれる身体の防御反応のひとつです。どういう炎症がどの程度起こるのかは、内的因子によって決まります。

少しわかりにくいので、湿疹が起こる仕組みを具体的に考えてみましょう。例えば、洗い物をするのに食器用洗剤(外的因子)を使っていて、その中に含まれるある成分Aにアレルギー(内的因子)があったとします。この場合は、身体が成分Aを異物だと認識して炎症を起こしますので、手に湿疹ができます。この場合は「接触皮膚炎」と呼ばれます。湿疹の多くはこの接触皮膚炎によると考えられています[1]。

他にも、先述した内因性湿疹は、内的因子の影響が大きい湿疹と捉えることができます。アトピー性皮膚炎の場合はアトピー素因がある人の肌に発汗、乾燥などが作用して湿疹が起こります。この場合もハウスダストなどの外的因子の影響も考えられます。

湿疹・皮膚炎の対処法と注意点

症状が軽い場合は放っておいても自然治癒する場合があります。また、大衆薬の幅も広がり、症状が軽い場合、病院へ行かず、まずは薬局の薬を利用して自己対応してみる「セルフメディケーション」という方法も広がっています。

症状がひどくない場合は、近くの薬局へ行って薬剤師に相談してみるのも一つの手です。炎症を抑える効果のあるステロイド性抗炎症成分(デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロンなど)、かゆみを抑える抗ヒスタミン成分(クロルフェニラミンマレイン、ジフェンヒドラミンなど)、局所麻酔成分のリドカインなどが含まれた軟膏やクリームが売られています。

しかし、一番確実なのは皮膚科医に相談することです。湿疹や皮膚炎に見えて、別の皮膚疾患である可能性がありますし、間違った軟膏などの薬を用いると悪化してしまう可能性があります。例えば、水虫(白癬)を湿疹と間違えてステロイド軟膏を塗ると、水虫が悪化してしまいます。

湿疹や皮膚炎は、慢性化すると治りにくくなります。慢性化させないためにも、症状が続くようなら早めに皮膚科を受診しましょう。

※湿疹・皮膚炎の基本的な情報は、『湿疹・皮膚炎とは?』をご参照ください。

参考文献

  1. [1]清水宏. “湿疹・皮膚炎” あたらしい皮膚科学:第2版. http://www.derm-hokudai.jp/textbook/pdf/7-01.pdf(参照2018/06/11)

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