皮膚疾患・粘膜の病気

乾皮症/皮脂欠乏性湿疹とは?

更新日:2016/12/09 公開日:2013/12/13

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皮膚科

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元々は高齢者に多く発症していた乾皮症/皮脂欠乏性湿疹。現代では、子供や若い世代にも増えています。乾皮症/皮脂欠乏性湿疹の原因や症状、改善方法、皮膚科での治療方法などについて、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

乾皮症/皮脂欠乏性湿疹の症状

乾皮症/皮脂欠乏性湿疹(皮膚炎)とは、皮膚のバリア機能が損なわれ、乾燥して角質がはがれてしまっている状態です。

皮膚表面がガサガサしていたり、白い粉をふいたようになったり、ひび割れができて痛みやかゆみが発生しているのが主な外見上の症状です。

バリア機能が壊れた肌は、通常弱酸性に保たれている皮膚のpHがアルカリ性に傾き、細菌が繁殖しやすくなることから、細菌感染のリスクが高まります。

また、バリア機能が低下すると、普段は角質層から奥へは浸透しない物質が角質層を通り抜けてしまいます。

そのため、髪や衣服が触れる程度の軽い刺激でかゆみを感じたり、使い慣れた化粧品の成分にかぶれて赤くなるなど、刺激に対して敏感になります。

どのような人が乾皮症/皮脂欠乏性湿疹を発症しやすい?

基本的には皮脂や角質層の細胞間脂質(セラミドなど)、NMF(天然保湿因子)の分泌が低下した高齢者に多く発生しますが、最近は若い人や子供にも増えています。

若い世代や子供では、アトピー性皮膚炎の素因がある人、清潔好きで石鹸やボディシャンプーを多用する人などに多く発生します。

また、主婦や美容師、看護師など、頻繁に洗浄剤などを触る職業の人、銀行員のように紙を扱う人では、手に乾燥性の湿疹が出やすくなります。

乾皮症/皮脂欠乏性湿疹の原因

乾皮症/皮脂欠乏性湿疹(皮膚炎)の原因は、大きく「外的因子」(体外からの刺激)と「内的因子」(体内の要因)に分かれます。

外的因子(体外からの刺激)

  • 皮膚からうるおいを奪う洗浄剤や薬剤への接触
  • 紙など、皮膚に物理的刺激を与えたり、皮脂を吸い取る物質への接触
  • 空気の乾燥などの環境的要因

内的因子(体内の要因)

  • 加齢や食生活、生活習慣などによる皮脂や細胞間脂質(セラミドなど)、NMF(天然保湿因子)の分泌低下
  • アレルギー体質

乾皮症/皮脂欠乏性湿疹の治療

生活習慣による改善

外用薬として保湿剤を処方するのが乾皮症/皮脂欠乏性湿疹の主な治療方法です。

皮膚科でよく処方される保湿剤には、ヒルドイド、白色ワセリン、ケラチナミン(尿素)などがあります。また、炎症がある場合は、ステロイド剤が外用薬として処方される場合があります。

かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン剤か抗アレルギー剤の内服薬が用いられることもあります。

乾皮症/皮脂欠乏性湿疹の予防と対策

軽い乾皮症/皮脂欠乏性湿疹であれば、以下のような点に注意し、バリア機能を回復させることで回復します。

  • 洗剤などに触れる場合は、なるべくゴム手袋を使用し、お肌に直接触れないようにする
  • 空気の過度な乾燥を避ける(エアコンの設定温度を上げ過ぎない、加湿器などを使うなど)
  • 熱いお風呂やシャワー、長時間の入浴はせず、ぬるま湯で短時間の入浴を心がける
  • 入浴時など、肌をこすらないようにする
  • 刺激の少ない洗浄剤で身体をやさしく洗う
  • 皮膚に直接触れる下着や寝具には、肌触りがソフトな素材を選ぶ

一度乾皮症や皮脂欠乏性湿疹が発症すると、かゆくて掻いてしまって悪化させたり、自己流のケアではなかなか治らない場合があります。

痛みやかゆみがある場合は、すぐに皮膚科を受診するようにしましょう。

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