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便秘の薬(1)センナ

更新日:2018.09.27
公開日:2014.02.27
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この記事の監修者
スキンケア大学編集部

便秘薬にはさまざまな種類がありますので、それぞれの違いや特性を理解しておくことが大切です。ここでは、即効性の高さから人気のある「センナ」についてその効果や服用上の注意点などをドクター監修のもと詳しく解説しています。

即効性で効果の高い便秘薬「センナ」「センノシド」

世の中にはさまざまな便秘薬がありますが、病院でよく用いられるのがセンナ、センノシドです。センナの特徴はなんといっても即効性があることです。摂取すると翌朝に効果が出るので、長い間排便がなくお腹が苦しい時などに頼りになる存在です。

センナとは?

センナはアフリカ原産の植物で、マメ科カワラケツメイ属のハーブです。古代エジプト時代から下剤として利用されていたと言われており、現在でも全世界で便秘解消のために役立っています。大変効果が強いことから、日本では葉と実が医薬品扱いとなっています。便秘茶としてよく市販されている「センナ茶」は、センナの茎の部分を使ったものです。茎は医薬品ではないため、食品に配合することが可能です。

便秘に効くセンナの成分「センノシド」

センナが便秘解消に効くのは、主成分であるセンノシドという成分の効果です。センナは大腸内に入ると、腸内細菌の働きでレインアンスロンという物質に変わり、その成分が腸を刺激して蠕動運動を促します。また、水分の吸収を高める作用があり、便を柔らかく、排便しやすい状態にします。

長期で常用するのは避ける

下剤を長期的に常用していると、大腸黒皮症(大腸メラノーシス)を発症したり、下剤がないと自力では排便できない「下剤依存症」になってしまいがちです。

便秘薬はどのような種類のものでも基本的には長期的使用はご法度ですが、センナも同様です。自力での排便が困難な下剤依存症になると、軽度であれば食事や生活習慣の改善だけで治る場合がありますが、重度になると年単位での治療を要する場合があります。

大腸黒皮症(大腸メラノーシス)

センナ、大黄、アロエなどは「アントラキノン」という成分を含み「アントラキノン系下剤」と呼ばれます。アントラキノン系下剤を長期に渡って服用していると「大腸黒皮症(大腸メラノーシス)」と呼ばれる症状を発症することがあり、腸の働きが悪くなったり、腸の粘膜が黒ずんだりします。大腸黒皮症(大腸メラノーシス)になると、粘膜だけではなく腸管内の神経にも影響がおよび、より便秘が悪化します。

自力で排便できるようになることが「便秘解消」

自然に排便することができなければ、便秘が根本的に解決したとはいえません。あくまでもセンナの使用は、旅行や環境の変化で一時的に便秘となった場合など、緊急時に短期間だけ使用するようにしましょう。

食事や生活習慣の改善に比べ、センナなどの下剤は「摂取すれば確実かつ迅速に結果が出る」という点で魅力的に思われがちです。しかし、上述のような考え方は大変危険です。下剤や便秘薬を漫然と用いて、より便秘を慢性化させないよう十分注意してください。

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