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お尻のおでき・できものの種類と原因、治し方

更新日:2017.06.20
公開日:2014.08.01
ドクター画像
この記事の監修者
すがわら皮膚科クリニック 院長 菅原由香子

お尻にできるおでき・できものにはどんな種類があるのでしょうか?また、その原因と治し方とは?身体にできるおでき・できもののなかでも、特にお尻にできやすいものを中心に、種類と原因、治し方についてドクター監修のもと解説します。

お尻は、身体の中でも特におでき・できものに困る部位ではないでしょうか。顔のように目立つことはありませんが、座るだけで痛みや違和感、かゆみを感じますから、日常生活に支障が出る部位と言っても過言ではないと思います。

お尻は摩擦などの刺激を長時間与えられ、また、圧迫により汗や皮脂なども溜まりやすいため、おでき・できものができやすい部位です。デスクワークや運転など、座っている時間が長い人は特にそうです。

お尻にできるできものにはさまざまなものがあるので、まずはその種類と原因を知って適切な処置ができるようにしましょう。

お尻のできものの原因・治し方(1)ニキビ

ニキビは皮脂の過剰分泌と毛穴のつまりによって引き起こされるため、皮脂腺があるところであればどこにでもできます。お尻は普通に生活しているだけでも服による摩擦で過角化が進みやすく、また、座ることによる圧迫で皮脂も溜まりがちになるため、ニキビが特にできやすい部位と言えます。

治し方(1)生活習慣の見直し

皮脂の過剰分泌は新陳代謝に問題があるわけですから、お尻ニキビをケアするには生活習慣を見直すことが大切です。皮膚を清潔に保ち、脂っこい食べ物や刺激物はできるだけ控えるようにしましょう。

また、十分な睡眠やストレス発散を心がけ、身体を洗う際にはすすぎをしっかり行いましょう。たったこれだけの対策でも、ニキビ発生のリスクは大きく減らすことができます。

治し方(2)薬

お尻のニキビを治すには、以下のような薬が効果的です。

「ダラシン」、「ゲンタシン」、「アクアチム」、「アクロマイシン」といった、殺菌効果の強い抗生物質が配合された塗り薬を使いましょう。アレルギー体質の方は、抗生物質でアレルギーを発症することがあるため、抗生物質の入った薬を使用する際は事前に医師に相談しましょう。

症状が比較的軽いニキビの場合は、ビタミン剤を飲むことで血行がよくなり、皮脂の分泌腺の働きが正常になり改善される場合があります。「ビタミンA」、「ビタミンB2」、「ビタミンC」、「ビタミンE」といったビタミン類を摂取しましょう。また、ビタミン剤からの摂取以外でも、野菜や乳製品、レバーといった食材にビタミンが多く含まれています。

サリチル酸と言うピーリング作用のある薬や、尿素配合剤などの薬は、角質を柔らかくし、余分な角質を取る効果があります。それにより、ニキビができにくくなります。

漢方薬には、ホルモンバランスを整えたり、皮膚の免疫力を高める効果が期待できます。身体がもともと持っている治癒力を高めてくれるため、ニキビができにくい体質をつくることができます。漢方薬にはさまざまな種類があるので、漢方薬局などで自分の体質に合った薬を処方してもらいましょう。

  • ゲンタシンなどの抗菌剤
  • ビタミン剤
  • ピーリング剤・保湿剤
  • 漢方薬

お尻のできものの原因・治し方(2)毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)

毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)は、毛穴がつまることでブツブツができる皮膚疾患で、毛孔性角化症とも言います。女性に多い症状で、子供の頃からある人も少なくありません。ただし、これによる健康上の問題は全くないため、外見的に気にならないレベルであれば放置しても構いませんが、間違っても、ゴシゴシ擦ったり潰したりしないようにしましょう。

治し方には、以下のような方法があります。

治し方(1)ピーリング

気になる場合は、ピーリング効果のあるクリームを使用したスキンケアが有効です。皮膚の表面に薬剤を塗布して角質を薄くはがし、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)を促します。

治し方(2)ダーマローラーなど美容皮膚科での治療

ダーマローラーやレーザーなど、美容皮膚科での治療で目立たなくさせることも可能です。ダーマローラーとは、極細の医療用針がついたローラーを肌で転がすことによって、わざと肌に炎症を起こさせる治療法です。肌は、その傷を治すためにさまざまな化学物質を分泌し、その中で生まれるコラーゲンによってみずみずしい肌が作られるというメカニズムです。

お尻のおでき(腫瘍)の原因・治し方(1)粉瘤

お尻のできもののなかでも特に目立ち、しかも深刻なのがおでき(腫瘍)です。身体にできるおできにはさまざまなものがありますが、お尻にできるものは、ほとんどの場合が「粉瘤(ふんりゅう)」と呼ばれるものです。

粉瘤の原因と特徴

粉瘤(ふんりゅう)は良性の腫瘍で、皮膚の下に袋ができてそこに垢や皮脂がつまることでできます。お尻にできる「おでき」は、ほとんどがこれです。

一見するとニキビのようにも見えますが、ニキビのように自然には治らないのが特徴です。治ったと思っても何度も何度もしつこくできる場合には、粉瘤の可能性を疑ってみましょう。また、粉瘤は毎回同じ場所にできます。症状が引いているときでも、その部分の毛穴は若干くぼんでいるので、判断の参考にしてください。

粉瘤の治し方

粉瘤を治すには、病院にかかるしかありません。良性の腫瘍ですから必ず治療が必要というわけではありませんが、放置しておくと炎症を起こして細菌が入ってしまうことがあります。また、場所によっては座るのもつらいということもあるため、できれば治療することをおすすめします。

粉瘤の治療は、粉瘤の袋を取り除く手術が主です。外来でできる短時間の手術によって、粉瘤の袋を取り除きます。

粉瘤の具体的な治療方法については、『粉瘤(アテローム)の皮膚科治療と根治のポイント』で詳しく解説しています。

その他のおでき

特にお尻にできやすいわけではありませんが、粉瘤以外にも次のような種類のおできがあります。お尻にできる可能性が全くないわけではないので、参考程度には留めておきましょう。

いわゆる「ホクロ」の大きなもの。良性。

シミに似ていて、盛り上がっている。良性。

  • 色素性母斑
  • 脂漏性角化症

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