鼻炎

鼻うがい・鼻洗浄、正しい手順と注意すべきポイント

更新日:2017/06/16 公開日:2015/07/29

森本雅太先生

この記事の監修ドクター

森本耳鼻咽喉科 院長

森本雅太先生

この病気・症状の初診に向いている科
耳鼻咽喉科

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花粉症や鼻炎、蓄膿症の症状を緩和したり、予防もできる鼻うがい(鼻洗浄)には、どのようなメリットがあるのでしょうか。洗面器を使って行う場合や鼻洗浄の製品を使う場合など、鼻うがいの正しい手順や注意する点についても、ドクター監修の記事で解説します。

鼻うがい・鼻洗浄は、花粉症対策をはじめ、副鼻腔炎(蓄膿症)の症状緩和・予防にも効果的です。しかし、正しい知識をもって行わないと、症状の改善どころか悪化させてしまったり、鼻の機能を損なったり、中耳炎を招いてしまう可能性があります。ここでは、鼻うがい・鼻洗浄のメリットや手順を解説していきます。

鼻うがい・鼻洗浄のメリット 「異物・ウイルスを洗い流す」

鼻の内部に付着した異物を洗い流すことは、花粉症に悩む方や風邪を予防したい方に効果的です。

花粉症の症状緩和

花粉症の症状は、鼻や目の粘膜に花粉が付着することで起こるアレルギー反応です。鼻うがい・鼻洗浄をすることで、鼻の内部に侵入し、付着した花粉を洗い流すことができるため、くしゃみや鼻水などの症状を緩和することができます。

風邪(感冒)の予防

鼻の粘膜に付着することで起こる風邪を予防することにも、鼻うがい・鼻洗浄は効果的です。花粉と同様に、鼻の内部に侵入したウイルスを早めに洗い流すことができます。風邪のウイルスは鼻やのどの粘膜に付着し体内で増殖します。しっかりと予防したい方は、のどのうがいとあわせて鼻うがい・鼻洗浄を行いましょう。

鼻うがい・鼻洗浄のメリット「鼻の中を清潔に保つ」

もうひとつのメリットは、洗い流すことで鼻の内部をキレイに保つことです。

副鼻腔炎(蓄膿症)の緩和・予防

粘りのある鼻水が鼻の中に溜まる副鼻腔炎(蓄膿症)の症状。このとき、鼻の内部である粘膜は、細菌によって感染した常態のため、洗い流して清潔な常態を保つことは重要です。そのままにしておくと、鼻の機能が低下するだけでなく、症状悪化の原因になります。鼻うがい・鼻洗浄をすることで、粘膜の炎症を鎮め、鼻づまりもスッキリするのでラクな状態になります。

鼻うがい、鼻洗浄の方法「準備編」

実際に鼻うがい・鼻洗浄の手順を紹介します。はじめのうちは上手くできないかもしれませんが、正しい方法を知って慣れていきましょう。

鼻が痛くならない食塩水や専用の洗浄液を用意

真水を鼻から入れると、鼻の奥や耳の奥にツーンとした痛みを感じます。これは、水と体液の浸透圧の差によるものです。体液に近い、一定の塩分を含んだ食塩水(生理食塩水)を使うことで痛みなく行うことができます。

また、鼻うがい・鼻洗浄専用の洗浄液もあり、製品によりますが洗面器ではなく片手で持てるスポイトタイプの容器などで行います。これら生理食塩水や専用の洗浄液はドラッグストアなどで購入することができます。

自分で生理食塩水を作る場合

容器に大さじ1杯程度(18グラム)の食塩を入れ、2リットルまでぬるま湯をはります。ぬるま湯1リットルの場合は、容器に9グラムの食塩を入れてぬるま湯をはります。水道水を使用する場合には、必ず一度沸騰させて冷ましたものを使用しましょう。また、衛生面の問題から生理食塩水は24時間以内に使いきりましょう。

製品の容器を使いまわす場合

製品洗浄液の容器や細いノズルがついたドレッシングの容器のようなものを使って、鼻に注入する方法もあります。洗浄液を自分で作る場合、容器に1.8gの食塩を入れ200ccまでぬるま湯をはるなど、ぬるま湯と食塩の割合に注意しましょう。また、容器の使いまわしは衛生面が保たれている状態を確保することを前提に行ってください。

鼻うがい、鼻洗浄の方法「実践編」

洗面器で行う場合

生理食塩水が入った洗面器に顔を近づけ、指で片方の鼻の穴を押さえながら、空いている方の鼻の穴から液を吸い込み、吸った鼻から出します。逆の鼻も同じ要領で行い、それぞれ3~5回くりかえします。

鼻うがい・鼻洗浄専用の製品を使用する場合

製品ごとに決められている方法・手順を守りましょう。

洗浄時のポイント

洗浄液を吸い込んだ際、「エー」などと声を出しながら行うと、耳への圧力が軽減され、液の誤飲も防げます。鼻から出すだけでも効果はありますが、慣れてきたら、液を吸入した後に少しだけ上を向き、口の方へ液を落として口から吐き出してみましょう。こうすることで、さらに効果が高まります。

また、洗浄液を勢いよく鼻に送りこまないように注意してください。

洗浄後のポイント

洗浄後、鼻の奥に残った洗浄液を出すために静かに鼻をかみます。ただし、勢いよく鼻をかむと、鼻腔内の洗浄液が耳管に入ってしまうことがあります。これは中耳炎の原因を招いてしまうので、ゆっくりと片鼻ずつ鼻をかむようにしましょう。

鼻うがい・鼻洗浄は1日1回、異常を感じたら耳鼻科へ

鼻うがいをした後は、スッキリとした爽快感が得られるため、日に何度もやりたくなるという方もいます。しかし、鼻の内側の粘膜はデリケートな部位です。鼻を洗浄しすぎが、かえって粘膜の線毛や粘膜面の機能を損なう可能性があるので1日1回に留めましょう。

また、正しく行ったとしても、洗浄時や洗浄後の違和感や痛みがある場合は、耳鼻科で相談をするようにしましょう。

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