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しゃっくりが長引く原因は?治療はどうする?

更新日:2018/04/05 公開日:2015/07/31

しゃっくりは多くの場合は数時間程度で止まりますが、週単位で長引いてしまうケースもあります。この場合はどんな原因があって、どのような治療を行ったらよいのでしょうか? また、しゃっくりはどうして起こるのでしょうか? ドクター監修のもと詳しく解説します。

女医

しゃっくり(吃逆;きつぎゃく)は、意図せずに突然大きな声が出て恥ずかしい思いをしますし、息苦しさもあってつらいものです。たいていの場合は数時間で気づかぬうちに止まるので問題になりませんが、何日も続くようだと何か悪い病気なのではないかと心配になりますよね。ここでは、しゃっくりの原因と治療について、ドクター監修のもと解説します。

長引くしゃっくりの原因は?

通常、しゃっくりは2日以内にはおさまります(急性吃逆)。2日以上続いた場合を「慢性吃逆」と呼び、1か月以上続く場合は「難治性吃逆」という扱いになります。このように長期にわたって続くしゃっくりは食欲不振、睡眠障害、疲労などをもたらしますので、たかがしゃっくりと侮れません。しかも、長引くしゃっくりの原因の中には、命に関わるような病気もあります。

長引くしゃっくりの原因になる病気

「吃逆外来」で診療を行っている藤田保健衛生大学の近藤司医師が、過去3年間に診たしゃっくり患者83症例を分析したところ、下記のような病気が主な原因となっていたそうです[1]。

  • 消化器の病気(35例):逆流性食道炎(27例)、消化性潰瘍(2例)など
  • 脳の病気(30例):脳梗塞(12例)、脳幹梗塞(4例)など
  • ストレス(8例)
  • 飲食物や薬物(6例):多量飲酒(3例)、ステロイド服用(2例)など

これらの患者がどのくらい長い時間しゃっくりに悩まされていたのかは不明ですが、わざわざ「吃逆外来」を受診するくらいですので、慢性のしゃっくりに悩まされていた人が大部分ではないでしょうか。一度しゃっくりが起きたからといって、すぐにこれらの病気を心配する必要はありません。

しゃっくりが長引くようなら病院へ

もし、1週間以上しゃっくりがおさまらないような状態が続いているのであれば、一度病院を受診して、上記のような病気があるかどうか調べてもらってもいいかもしれません。お近くに「吃逆外来」「しゃっくり外来」があればそこがベストですが、全国でも数えるほどしかありません。まずは近所の内科を受診してみてください。しゃっくり以外の症状を聞き取ったり、検査をしたりして原因を一緒に考えてくれるはずです。もし必要があれば、専門の診療科を紹介してくれます。

どうしてしゃっくりが起こるの?

一般的にしゃっくりは「横隔膜のけいれん」が原因であると言われていますが、正確には「呼吸器の反射運動の一種」です[1]。

少し込み入った話になりますが、この反射には、鼻・のどの奥の粘膜から脳に伝わる舌咽神経、脳から横隔膜に伝わる横隔神経、脳から声門につながる迷走神経が関わっていると考えられています。これらの神経のどこかが刺激(物理的・化学的)を受けると、脳にその刺激が伝わり、反射運動として横隔膜の収縮と声門の閉鎖が起こり、あの独特のしゃっくりの声が出るのです。

簡単にまとめると「しゃっくりに関わる神経のどこかが刺激を受けると、しゃっくりが出る」ということになります。

しゃっくりの治療法は?

しゃっくりの治療法は大きく3つに分けられます。

  • しゃっくりに関わる神経に刺激を与えて反射を止める方法
  • しゃっくり自体を薬で止める方法
  • しゃっくりの原因となっている病気そのものを治す方法

これらについて解説します。

神経に刺激を与える方法

一般的によく知られている「しゃっくりの止め方」の多くは、しゃっくりに関わる神経に刺激を与えて反射を止めることを狙ったものです。大部分のしゃっくりは何もしなくても自然におさまりますが、これらの方法を試してみてもいいでしょう[2]。

  • 息を深く吸った後に止める
  • 氷水を一気に飲む
  • 驚かせる
  • 舌を引っ張る
  • 綿棒などで口の奥の後ろにある口蓋垂をなでる
  • みぞおちを冷やす
  • 眼球を圧迫する(やりすぎに注意)
  • 頸動脈を圧迫する(やりすぎに注意)

薬で止める方法

病院では、しゃっくりを止めると言われている薬が処方されることもあります[2]。

  • 中枢性筋弛緩薬:バクロフェン、エペリゾン
  • 向精神薬:クロルプロマジン、ハロペリドール、アミトリプチリン
  • 抗てんかん薬:クロナゼパム、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウムなど
  • 消化器官用薬:メトクロプラミド、オメプラゾール
  • カルシウム拮抗薬:ニフェジピン
  • 抗不整脈薬:メキシレチン
  • 炭酸脱水酵素阻害薬:アセタゾラミド
  • 漢方薬:芍薬甘草湯、柿蔕湯など

このように多くの種類がありますので、医師はしゃっくりと一緒に出ている症状などを参考に、適したものを選んでくれます。

原因となっている病気を治す方法

しゃっくりが自然に治らず、週単位で長引く場合は、原因となっている病気があるかもしれません。その場合は問診や検査などによって何が原因になっているのかを見極めて、治療を行う必要があります。病院にかかったら、下記のことを医師に伝えると診療の参考になります[1]。

  • 食事(間食を含む)の内容や時間
  • 食後の習慣(食べたらすぐに横になるなど)
  • 夕食後から就寝までの時間
  • 飲酒や喫煙の有無、程度
  • 炭酸飲料の摂取状況
  • 胸やけ、ゲップ、胃痛などの症状の有無
  • 手足のしびれや麻痺など
  • 物を飲み込みにくくないか
  • 言葉を発しにくくないか
  • 過去にどんな病気にかかったことがあるか
  • どんな薬を飲んでいるか
  • 健康食品やサプリメントを飲んでいるか

まとめ

しゃっくりの大部分は数時間~2日以内におさまるものなので、過度な心配は必要ありません。早く止めたいときは、必ずしも効くとは限りませんが、前述したような神経を刺激する方法を試してみてもいいでしょう。もし、しゃっくりが長引くようなら、お近くの内科などを受診してみてください。

参考文献

  1. [1]近藤司. “吃逆「しゃっくりが止まりません」「呼吸が苦しくなります」” medicina 2017; 54(6); 824-828
  2. [2]福岡県薬剤師会薬事情報センター. “しゃっくりの治療方法” くすりについてのQ&A.
  3. https://www.fpa.or.jp/library/kusuriQA/09.pdf (参照2018-03-15)

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