美容・健康の悩みを少しでも解消し、前向きな毎日を提供する

更新日以降、情報の更新が停止しております。
内容が最新ではない可能性がございますので予めご了承ください。

強い痒みを伴う結節性痒疹の原因と治療法

更新日:2017.03.29
公開日:2017.03.29
ドクター画像
この記事の監修者
いなばクリニック 院長 稲葉岳也

かゆみをともなう皮膚疾患のひとつに、結節性痒疹があります。強いかゆみが特徴で、夜も眠れないほどだといわれています。結節性痒疹の症状と原因、治療や予防のポイントについて、ドクター監修の記事でお伝えします。

結節性痒疹(けっせつせいようしん)とは、強いかゆみをともなう皮膚疾患を言います。夏から秋に多く見られ、虫刺されのような発疹がでるのが特徴です。結節性痒疹は完治するのが困難で、数年間も症状に悩むこともあるとされています。結節性痒疹の症状と原因、治療や予防のポイントについて、詳しく解説していきます。

結節性痒疹とは

結節性痒疹とは、非常に強いかゆみをともなう皮膚の炎症のことを言います。結節とは豆粒大の発疹のことで、痒疹とは強いかゆみのある皮膚疾患のことです。夏から秋に多く見られ、蚊やブヨに刺されるために起こるとされています。そのため、刺されやすい腕や足などに多く発症します。

痒疹の分類

かゆみをともなう皮膚疾患である痒疹には、経過によって「急性痒疹」「亜急性痒疹」「慢性痒疹」の3つに分類できます。結節性痒疹は、慢性痒疹の代表的疾患とされており、ひどい場合は数年間症状が出るといわれています。経過が長い痒疹は、アトピー性皮膚炎や糖尿病、白血病などの病気が原因になっている可能性もあるので、ドクターの診察を受けることが大切です。また、乳幼児に多くみられる急性痒疹は、小児ストロフルスと呼ばれています。亜急性痒疹は中高年に多く発症するといわれています。

結節性痒疹の症状

結節性痒疹は、強いかゆみがあるのが1番の特徴です。夏から秋にかけて多くみられ、はじめは虫刺されのような小さな発疹が現れます。かゆいため搔いてしまうと、発疹がどんどん膨れ上がり、結節と呼ばれる豆粒大の発疹になります。かゆみは非常に強く、睡眠に支障がでるほどだという報告もあります。

結節性痒疹の原因

結節性痒疹の原因は、蚊やブヨに刺されることによるアレルギー反応だと考えられていますが、まだはっきりとは解明されていません。特に、症状が数年単位にわたる慢性痒疹は、病気などの原因が考えられます。病院で検査を行い、治療を進めることが大切です。

慢性痒疹で考えられる病気

アトピー性皮膚炎や糖尿病、肝疾患などが考えられます。血液疾患の白血病や多血症、尿毒症、消化器障害などの可能性もあります。また、病気ではないですが、妊娠でも慢性痒疹が起こる場合もあるとされています。

結節性痒疹の検査

検査の前に、問診を行います。症状の発生時期や時間帯、頻度など具体的に伝えましょう。これらのことをメモしたり、症状を写真で撮影したりしておくと、スムーズに伝えられるのでおすすめです。皮膚の疾患は原因が不明の部分も多いので、検査をしても原因がわからない場合も多くあります。そのような場合は、問診がとても大切になってきます。正確に、具体的に伝えることがポイントです。

結節性痒疹の検査には、病理検査が一般的とされています。患部をわずかに切除し、顕微鏡で検査し診断します。また、問診や症状から判断し、必要に応じて血液検査などの検査を行う場合もあります。

結節性痒疹の治療、予防

結節性痒疹の治療には、ステロイド系外用薬を用いることが一般的です。また、症状に応じて、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー薬の服用を併用する場合もあります。これらは、かゆみを抑えることが目的です。結節性痒疹は、患部を掻きくずさないようにするのも治療のポイントです。ステロイド剤を用いた閉鎖密閉療法やテープ製剤による治療法で、患部を傷つけないようにする方法もあります。その他、重い慢性痒疹の場合は、凍結療法や副腎皮質ホルモンの局所注射、外科手術などの治療方法もあります。

治療のポイント

結節性痒疹の一番の悩みは、強いかゆみです。どうしても掻きたくなってしまいますが、掻きくずすと症状が悪化してしまうので極力掻かないようにしましょう。また、結節性痒疹は症状が軽くなっても、すぐに再発することも多くあります。自己判断で治療をやめたりせず、定期的にドクターの診察を受けましょう。完治が難しいといわれる結節性痒疹ですが、根気強く治療することで発症しにくくなると考えられます。

予防のポイント

痒疹や蕁麻疹などの皮膚疾患は、体調不良が症状の悪化を招くといわれています。症状の回復を早めるためにも、日ごろから体調管理に気を配りましょう。十分に睡眠や休息をとり、栄養バランスのよい食事をとりましょう。乳酸菌や食物繊維は腸内環境を良好に保ち、免疫力を高める効果があるとされています。ヨーグルトなどの乳製品、野菜やキノコ類を積極的に摂取しましょう。また、適度な運動もよいとされています。運動はストレス発散にも効果が期待されます。ストレスを発散しながら、全身の血行をよくし、代謝を高めましょう。その他、刺激物である香辛料やアルコールは、過剰な摂取は控えます。タバコも免疫力を低下させるので禁煙するなど、日々の生活習慣を見直すだけでも、症状の緩和が大いに期待できます。

オススメ記事

  • 関連するオススメ記事がありません。

スキンケア基礎講座