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火傷は初めの適切な応急処置が肝心

更新日:2017.03.29
公開日:2017.03.29
ドクター画像
この記事の監修者
いなばクリニック 院長 稲葉岳也

火傷を負った場合は迅速な応急処置が必要です。適切な応急処置を行うだけでも治療を早めるだけでなく、命の危機から脱することがあるようです。ドクター監修のもと、火傷に対する適切な応急処置の方法について解説します。

なんらかの状況によって火傷した場合はただちに応急処置が求められます。応急処置の有無だけでも回復状況に大きな違いがあるようです。どのようにして応急処置をすればいいのかを解説していきます。

火傷の深さとは

最初に火傷の深さについて説明いたします。

1度熱傷

表皮のみの火傷です。紫外線による日焼けはこの部類に含まれます。ほとんどの場合は3~4日で自然に治癒するうえに跡は残りません。なるべく紫外線を避けることが重要だと言えるでしょう。

2度熱傷

真皮まで達する火傷です。この部類になると皮膚が赤くなるだけでなく水ぶくれもできるとされています。実は2度熱傷には2種類があります。「浅達性II度熱傷」と「深達性II度熱傷」です。前者は真皮の浅い部分が損傷して赤い水疱ができるのに対し、後者は真皮の深い部分が損傷して白い水疱ができるといわれています。この時点で応急処置して皮膚科か形成外科に診てもらったほうがいいでしょう。

3度熱傷

皮膚という皮膚すべてに達した火傷です。皮膚組織が壊滅状態になって感覚がなくなっているので痛みは感じないとされています。たとえ完治しても火傷の跡がくっきりと残るだけでなく赤く盛り上がっているのがほとんどのようです。それだけにとどまらず、機能障害などの後遺症が残ってしまうことがあります。

1度熱傷であれば応急処置をするまでもなく自然治癒で元通りになるのはほとんどですが、予防という処置を行ったほうがいいでしょう。2度熱傷は医療機関に診てもらうのが求められますが、3度熱傷の場合は119番通報で救急車に来てもらったほうがいいでしょう。

火傷の応急処置とは

火傷の状態によって応急処置の方法が異なり、重症であればあるほど命にかかわる危険性が高くなります。そこで、軽度と重症を次にあげて解説していきます。

軽度

火傷した患部を流水で徹底的に冷やすことを努力しましょう。手に火傷を負った場合は水道の蛇口から直接流水で冷やしてもいいでしょう。それ以外の場合は洗面器にためた冷水を患部に当てて冷やし続けます。患部から痛みがなくなるまで冷やすようにしましょう。

衣服の下に火傷した場合、その火傷を冷やすために服を脱ぐ、または脱がせるという人もいるようですが、その場合は服を身に着けた状態で冷やすようにしましょう。理由は、火傷した部位の皮膚が衣服に付着している場合があり、その状態で衣服を脱がせると、付着している皮膚がはがれて悪化してしまうおそれがあるからです。また、腕時計やアクセサリーを必ず外すようにしましょう。患部が腫れる可能性があるからです。

水ぶくれができてしまった場合、その水ぶくれが気になって潰すという人もいるようですが、絶対にしてはいけません。痛みが治まるまで冷えたら、清潔なガーゼなどで患部を当てつつ皮膚科を受診するようにしましょう。なお、自己判断で消毒液や軟膏などを使用するのはおすすめできません。

重度

広範囲かつ深い火傷を負った場合はすぐに119番通報して救急車に来てもらいましょう。命にかかわる危険性が高いからです。救急車が到着するまでの間、応急処置をしましょう。まずは清潔なタオル、もしくはシーツなど大きい布を何枚か用意します。次は冷水です。水道水でもいいでしょう。衣服の下に火傷がある場合はそのままにしておきます。理由は「軽度」の見出しで説明した通りです。

準備ができたら患部をタオルや布などで当てて、そこに冷水をかけます。到着するまでかけ続けるようにしましょう。救急車が到着した後、救急隊員に処置を任せるようにしてください。応急処置はその後の治療によって大きく左右されることを認識しておくことが大切です。

応急処置がいくら適切でもほとんどは火傷跡が残るでしょう。とはいえ、火傷跡より火傷そのものを治すことを優先しましょう。火傷の跡を消すのはそれからでも可能です。

火傷の跡を残さないために心がけたいこと

皮膚が真皮にまで達する火傷だった場合、治癒していく過程でその患部の傷口が赤く盛り上がることがありますが、ほとんどは数か月で治まるようです。しかし、白い火傷の跡が残るのがほとんどですが、中には赤く盛り上がった状態での傷跡が残ってしまう場合もあります。この傷跡を肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と呼びます。火傷跡を消すためには長期的に渡って皮膚科や形成外科などの通院が求められます。美容皮膚科でも火傷跡について診てもらえるでしょう。

火傷の跡を自分でなんとかしたいという人は、自宅でできることから始めてみましょう。まずは火傷跡に対する紫外線対策です。日焼け止めクリームとUVカット化粧品などで紫外線を遮断します。次はビタミンCが豊富に含まれている食べ物を積極的に摂取することです。ビタミンC誘導体が配合された化粧品を利用するのもひとつの手でしょう。ビタミンCの食べ物については『美肌になる!肌に良い果物(フルーツ)10個』で詳しく解説しています。

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