肩こり

五十肩になる原因と対処法

更新日:2017/04/16 公開日:2017/04/16

小坂正先生

この記事の監修ドクター

小坂整形外科 院長

小坂正先生

この病気・症状の初診に向いている科
整形外科

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ある日突然肩に激痛が走ったり、動きが鈍くなってしまったりすると五十肩になってしまった可能性があるかもしれません。高齢の人々がかかりやすい、この肩のトラブルについてドクター監修の記事で詳しく解説します。

高齢になると突然肩の痛みを感じることが増えるといわれています。その症状は、五十肩という名前で認識されていますが、治療には時間がかかり本人の努力を要するものとなります。五十肩の詳症状や対処法について見てみましょう。

五十肩とは

正式には肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)と呼ばれており、50歳代の人がかかってしまうことから「五十肩」という通称がつくようになりました。肩関節周辺の組織に何かしらの問題が生じて、肩の痛みや動きの制限がかかるようになってしまいます。症状が悪化すると、肩の動きが小さくなってしまう凍結肩というものになることもあります。

五十肩の症状

思い当たることがなく、突然肩の痛みを感じるようになるのが五十肩の代表的な症状です。安静にしていても肩の関節に痛みがあり、寝ているときに寝返りを打つだけで激痛が生じることもあります。肩を動かしているときも痛みを生じます。髪の毛をとかしたり、洋服の着脱や、棚にあるものを取ろうと腕をあげたりなど、日常生活で痛みを感じるようになります。

五十肩の症状が続くと、肩の痛みをおそれて肩を動かすのを控えてしまうことがあります。肩の動きが少ない習慣がついてしまうと、肩関節の拘縮(こうしゅく)を引き起こします。拘縮が進むと、さらに肩関節の動きに制限がかかり、動きが制限された肩を動かすことは、さらに激痛を招くことになるため、五十肩が引き起こす悪循環として問題視されています。

五十肩の原因

五十肩になってしまう明確な原因は未だ特定されていません。治療を受ける前に、レントゲンによって肩関節の状態を見ることがありますが、このときに肩の異常を発見することがあります。それは肩関節周辺の一部に石灰が沈着したもので、石灰沈着性肩腱板炎(せっかいちんちゃくせいかたけんばんえん)と呼ばれて、激痛の原因になるといわれています。

五十肩の治療

五十肩の治療方法は、肩の痛みの具合などにあわせて適用します。手術をする必要はないといわれており、多くの患者は自然に回復している傾向にあります。

保存療法

原則、肩関節に強い痛みが生じている時期は安静にしましょう。また、患部を冷やしたり、筋肉の緊張をほぐす電気治療が効果的といわれています。しかし、電気治療を受けた後、痛みをさらに感じてしまうケースもあるようです。医師に症状を確認してもらってから、治療を受けるかどうか考える必要があります。痛みがやわらいだら、患部を温めて関節の動きをよくするように心がけましょう。

薬物療法

五十肩の改善に効果的といわれている薬物は、ステロイド剤、非ステロイド剤、ヒアルロン酸です。これらを肩関節に注射することで、肩関節の痛みや炎症をやわらげ、動きをなめらかにすることに期待できます。最近はテープ剤などの外用貼付剤も有効とされており、薬局で気軽に手に入ることができます。しかし、肌にあわずにかぶれてしまう人もいるので、その場合は経口薬を使用することがあります。症状によっては、筋肉弛緩剤や精神安定剤を併用することもあります。

運動療法

肩の痛みが少なくなってきたら、肩関節の動きを改善するために体操などを行うようにします。医師や指導員のもと、適切な回数と頻度で習慣づけることが大切です。以下は五十肩の改善に効果があるとされている体操の紹介です。

  • コッドマン(アイロン)体操

(1)机などで体を支えて、痛みを感じる肩の方の腕にアイロンなどの重りを持ちます

(2)肩の力を抜いて、ゆっくりと重みを振っていきます

(3)少しずつ振りを大きくしていきます

(4)1日2回、20回程度行うとよいでしょう

  • 壁を使ったストレッチ

(1)壁の方を向いて、壁に指をあわせます

(2)指をあわせたまま、できるだけ腕を上げていきます(痛みを少し感じるくらいまで)

(3)壁と平行になって、片手を壁に置きます

(4)置いた手の指を壁にはわせながら、できるだけ高く上げていきます

  • 棒体操

(1)棒を両手で握って、腕を伸ばしたまま上げます

(2)棒の両端をつかんで、痛みがある肩の方へ突き上げます

(3)棒を背中で持ち、上下に動かします

(4)両手で上げた棒を頭の後ろにおろします

五十肩の予防  

五十肩は自然治癒によって改善されるケースが大半ですが、放置しておくと日常生活に不便が生じ、さらに悪化すると肩が癒着してしまう危険性があります。肩に負担がかかる運動や動作は控えながらも、まったく動かさないということは避けなければなりません。ストレッチや体操などを日常生活にとり入れ、五十肩の予防につなげましょう。

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