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石油が原料!?白色ワセリンに副作用はある?ない?

更新日:2018.04.26
公開日:2015.03.02
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この記事の監修者
医師 板東浩

副作用リスクの有無、鉱物油の問題など、ワセリンに関する疑問を解消します。乾燥対策に多用される白色ワセリンのリスクを徹底検証。気になる油焼けのリスクについても触れています。

ちょっとした乾燥のケアに白色ワセリンを使っている方は多くいらっしゃいますが、本当にワセリンは無害なのでしょうか。ここでは、ワセリンに副作用があるのかどうか詳しく解説しています。

ワセリンに副作用はある?

ワセリンは、接触皮膚炎、いわゆるかぶれを起こす場合があります。ワセリンに一切問題がないとは言い切れません。中には、ワセリンに反応して接触性皮膚炎を起こし、発赤、かゆみなどを訴える方もいらっしゃいます[1]。

ワセリンそのものに薬理作用はありません。ワセリンが保湿剤として使われるのは、単に肌表面を覆って角質層から水分が蒸発するのを防いでくれるからであって、あくまでも物理的要因なのです。

油焼けによる色素沈着ってあるの!?

ワセリンなどの鉱物油を塗ると油焼けを起こすといった情報を、時折目にすることがあります。ワセリンを塗布した箇所に紫外線が当たると色素沈着が生じやすくなると言われているからです。不純物は油焼けの原因になります。1970年以降、鉱物油の精製技術は上がっており、現代のワセリンでは油焼けの心配は大幅に減っていると見られますが、塗った場所の変化は気にしておくとよいでしょう。

石油が原料!?ワセリンって大丈夫なの?

石油が原料ということで、ワセリンの安全性を心配している方が多くいるようです。石油系防腐剤であるパラべンによる接触性皮膚炎が知られていたり[2]、石油系の界面活性剤の刺激性が問題になったりすることが影響しているかもしれません[3]。ワセリンは前述の通り、精製技術の向上で、不純物が除かれ、安全性は高まっていると考えていいでしょう。

現在では、皮膚科の治療にワセリンが用いられています。切創からの出血を止める時や、乾燥を止めるための湿潤療法でワセリンを使用しているのです。また、皮膚科で処方される軟膏のベース剤になっているのもワセリンです。石油が原料だからといって、過度な心配は必要ありません。

その他の保湿対策として知っておくべきスキンケアのポイントや成分については、「「乾燥肌の化粧品選び(3)化粧水」」をご覧ください。また、具体的なアイテムについては「シアバターの正しい使い方と注意点」をご参照ください。

参考文献

  1. [1]浦部晶夫ほか編. 『今日の治療薬2017』 南江堂.2017.1041.
  2. [2]医薬品医療機器総合機構(PMDA). ”重篤副作用疾患別対応マニュアル” 薬剤による接触皮膚炎, 厚生労働省. https://www.pmda.go.jp/files/000145107.pdf
  3. [3]日本皮膚科学会. 接触皮膚炎診療ガイドライン, 日皮会誌 2009; 119(9): 1757-1793

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