きっかけは女優!化粧品ブランド「江原道(Koh Gen Do)」誕生秘話に迫る

更新日:2017/10/10

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江原道株式会社 ブランドディレクター(エステティシャン/美容家)
瀬戸口めぐみさん
著書「シンプル手美容~手だけでできる最強美顔メソッド~」(文藝春秋刊)

女優もプロもすべてやさしさを実感

(スキンケア大学)ブランド誕生の背景を教えてください

(瀬戸口)江原道(Koh Gen Do)のファンデーションは、「1989年、楽屋生まれ」というキャッチコピーのとおり、映像業界で誕生しました。そのきっかけは、女優さんが抱える悩みにありました。

強烈な照明、灼熱や極寒の激しい寒暖差、早朝から深夜までと、超過酷な環境下で長時間メイクをしたままでいなければならない、しかも美しい肌に失敗が許されない女優という仕事。実は、私の姉が「早乙女愛」という名で女優をしていて、姉自身が、ひどい肌荒れに悩んでいました。そして、同じように肌荒れに悩んでいる女優仲間のために、肌にやさしい基礎化粧品を自ら開発して楽屋に置いたところ、とても喜ばれ評判になったことが始まりです。

しかし、それだけで終わりではありませんでした。私が化粧品ブランドを受け継いだ今も、女優さんやヘアメイクさんと密にコミュニケーションをとり、撮影現場でどんな問題がお肌に起きているのか、要望などに耳を傾けながら、製品開発を進めています。

近年はスーパーハイビジョンや4Kカメラなど映像技術の進化により、肉眼に近い状態で映し出されるようになりました。それにともない、テレビ画面も大きくなり、女優の顔や体は実物よりも大きく鮮明に映し出されます。そのため、肉眼で見える以上に「キレイな肌づくり」が必要になっています。

(スキンケア大学)そんな女優専用ともいえる化粧品が、一般女性に受け入れられているポイントはどこでしょう?

ファンデーションのやさしさだと思います。江原道は、女優向けやプロ仕様のイメージが強いかもしれませんが、使っていただくたびにその“やさしさ”と持ちの良さを実感していただいております。ヘアメイクさんやモデルさん、ハリウッド女優の方々もSNSにアップしてくれたり、実感が形になってきていると思います。

「ファンデーションもスキンケア」というコンセプトで

(スキンケア大学)ブランドを代表する「モイスチャーファンデーション」誕生の裏話を教えてください

(瀬戸口)1980年代の女優さんはドーランをこってり塗り重ねる時代でした。ただでさえ不規則で長時間の撮影スケジュールをこなすので、疲れやストレスも溜まり、肌にとっては最悪ともいえる環境でした。それにもかかわらず「明日までに吹き出物を治してこい」と言う厳しい監督さんもいて、ステロイド系の薬を塗って無理する女優さんも多くいました。憧れの目で見られていた女優さんが、もっとも肌を犠牲にして悩んでいたんですね。

そのとき「メイクをしながら保湿ケアもできればいいのに」というその時代では考えもつかないような声を聴きました。その思いを形にと、ヘアメイクさんのご協力をいただきながら、江原道の原点となる「モイスチャーファンデーション」が誕生しました。

(スキンケア大学)開発に苦労された部分やこだわりについて教えてください

(瀬戸口)そもそも、女優さんを助けるために!という思いで、とにかく時間もコストもかけて開発していました。現在は、私が開発を引き継いだのでよくわかりますが、一般販売を想定していないこともあり、ここまでこだわったものをよく作ったな…と、今になって思います(笑)。ただ、そういったことがあったからこそ、撮影現場のプロに認められるほどの化粧品ができたのだと思っています。

こだわった面では、「ファンデーションもスキンケアの一部です」というコンセプトの通り、しっかりとしたメイク機能を備えながらも、とにかく肌にやさしくあることを追求しました。ファンデーションは肌にのせるものという常識を覆し、「ファンデーションと素肌を一体化させる」ことにこだわりました。香料・合成色素・石油系鉱物油・石油系界面活性剤・パラベンを一切使わず、肌にやさしくなじみ、気づいたら自分の肌になっている。そのため、10代から80代と幅広い年齢層に使えるこの巧みが江原道の技術です。

色は、2011年に、ピンクオークル、オークル、ディープカラーまで12の多色展開を揃えました。新色や新作は、試作ができたらプロの方々にお配りし、使い勝手、発色、時間経過による崩れなどストレートなご意見をいただきます。それを研究者にフィードバックし、どんな小さな問題も一つずつクリアしていく。いつも同じ天然素材を同じ量で配合して製造するのですが、天然素材を使用すると、発色にブレが出てくることがあります。そのため、必ず完成品との比較や自分の肌に使用して発色を確認し、クリアしたものだけを出荷しています。

(スキンケア大学)もっとも評価された点、どういったことに喜ばれましたか?

(瀬戸口)撮影現場のヘアメイクさんや女優さんには、「どんな肌質でも江原道があれば大丈夫」と信頼していただいています。時間が経っても崩れやよれがなく、はっ水性が高いので汗に強く、水に濡れても大丈夫。なのに、クレンジングでやさしくオフでき、メイク前より肌の調子がいいという感想も聞くほどです。また、江原道を使い始めると、「ファンデ変えた?」ではなく、「スキンケア変えた?」「いいスキンケア見つけたの?」と言われるようになったと、プロ・一般を問わずよく感想をいただきます。江原道のやさしさをもっとも表した評価だと自負し、とてもうれしく思います。

現在は「アクアファンデーション」が大人気で、アメリカやアジア圏で3万本の出荷待ち状態です。お待たせするのは心苦しいですが、製法と品質にこだわる姿勢は絶対に変えず、順次お届けしたいとがんばっています。

肌に悩んでいる人やメイクが怖いと思っている人にも使ってほしい

(スキンケア大学)プロはもちろん、どのような人に使ってほしいですか?

(瀬戸口)年齢も肌質も問わないのですべての女性に使ってほしいですが、お肌に悩む方にぜひ使ってほしい!と思います。というのも、私自身、20代前半にひどい肌荒れに悩み、これに救われていまがあるからです。一度お肌を壊した人は、肌を見られる苦痛で精神的なストレスをかかえていると思います。自信のない肌は隠したい、けれど、ファンデーションの厚塗りはもっと怖い。なにもしないほうがいいと思う人も出てくるでしょう。そんな方にこそ、メイクを怖がらずに「肌を美しく見せる武器」として使ってほしいのです。

誕生から30年経ったこれからも「美しさ」を追求し続ける

(スキンケア大学)今後の展開についてお聞かせください。

(瀬戸口)2016年に30周年の節目を迎え、思いも新たな31年目の今年は広告展開にも力を入れています。以前から親交のある映画監督、女優をイメージモデルに迎えブランドのビジュアルイメージを撮影しました。これからの江原道が目指すのは、キャッチコピーにもある「美しさって、何ですか?」という問いについて、皆さまと一緒に考えていきたいと思っています。美しさは、ひとつではありません。その人それぞれにある美しさを引き出すような、日本の肌づくりを世界へ伝えたいと思います。そして、素肌という生き物に、どこまでファンデーションが近づいていけるか、もっともっと研究を続けていきます。

■ブランド情報
1986年の創業以来、江原道は「肌へのやさしさ」を第一に、植物由来成分や天然素材を中心に安全性が確認さ れた原料のみを使用。同時に、独自の美容研究と技術によって美肌効果を高める化粧品の開発を行っています 。全品、香料・合成色素・石油系鉱物油不使用。Made in Japan

http://www.kohgendo.com/

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