ニキビは汚い手で触らない、手でつぶすのはよくないといった認識を持っている方は多いと思います。その一方で、わかっているけれど、どうしてもやってしまうという方も多いのではないでしょうか。実際、手を伸ばせば届く距離にあり、しかも顔にできた目立つニキビに触れずに過ごすのはなかなか我慢ができないものです。では、なぜニキビを自分でつぶしてはいけないのでしょうか?理由は大きく分けて2つの原因があるからです。
潰した手から雑菌が入ることでニキビ跡の原因に
1つは、手についている雑菌がニキビをつぶしたところから入って炎症を起こし、さらにニキビが悪化するおそれがあるからです。私たちの手は、キレイに見えて普段から目に見えない雑菌にまみれています。
消毒した針でつついたり、消毒した手でつぶしにかかる方もいるようですが、素人が自己判断で行うと、周囲の組織を傷つけてかえって炎症を広げたり、ニキビ跡の原因となるおそれがありますので、やはりやめた方がよいでしょう。ただでさえ、肌のバリアー機能が破綻してアクネ菌が増殖している状況ですから、なるべく清潔にして刺激を与えないことがニキビケアの鉄則です。
潰すときの圧力が色素沈着したニキビ跡の原因に
もう1つは、ニキビをつぶす過程で、周りの肌を傷つけ、強い圧力をかけることが刺激となってメラニンの生成が促されシミや色素沈着など、さらなるトラブルの元となるためです。
そして、ひとたびニキビをつぶしてしまうと、その後もつい気になって、無意識のうちにしょっちゅう手で触れたりひっかいたりしてしまいがちです。悪癖として習慣化し、ストレスがかかると、つぶさずにはいられないという「引っ掻きニキビ(excoriated acne)」という病名があるほどです。このように、ニキビをつぶしたり、手でいじったりしていると、悪化するばかりでなくニキビ跡として残ってしまう可能性が非常に高くなります。
ニキビ跡の治療は皮膚科がおすすめ
皮膚科では、ニキビの種類や進行状態を見極めたうえで、適切なケアを受けることができるので安心です。ニキビの初期段階である白ニキビの状態であれば、毛包内に貯留している皮脂を圧出する(面皰圧出)処置を行います。
専用の器具(面皰圧出器)を用いて行う場合と、クリニックによってはCO2レーザーを用いて圧出処置を行ってくれるところもあります。CO2レーザーによる圧出は、レーザーの熱作用によって面皰内の殺菌を行うことができ、さらに同じく熱作用により皮脂腺にダメージを与えることができるので、同じ場所にニキビができにくくなるといった嬉しい効果があります。
では、少し進行した赤ニキビの状態ではどうでしょうか。炎症を起こした状態の赤ニキビは、処置にともなう痛みが強いばかりでなく、さらに状態を悪化させてしまうことがあるので圧出処置は行いません。抗生剤の内服や外用により、炎症を抑える治療がメインになります。
さらに、炎症が進み膿みをともなったニキビでは、膿を出し、炎症を抑える注射を併用することもあります。また、ニキビの治療だけでなく白ニキビの予防という意味合いにおいては、皮脂の分泌を抑制するビタミン剤の内服や、肌のターンオーバーを整える外用薬も有効のため、皮膚科で定期的にケミカルピーリングを受けるのもおすすめです。
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