エアコンで肌は乾燥する?
皮膚の表面は角質層と呼ばれる薄い膜で覆われています。たったの0.02ミリほどの薄さですが、これが外部の細菌から皮膚を守り、同時に肌の水分が蒸発していかないように守るバリア機能をもっているのです。この角質層自体も皮脂によって守られているので、皮脂を過剰にとると、角質層がもろくなるため、バリア機能が低下するのです。
エアコンの影響で室内は乾燥しますので、知らず知らずのうちに皮脂が乾いていき、角質層がもろい状態になっていきます。そこに更に、エアコンから出る風が吹き付けるようなことがあると、皮膚の水分があっという間に失われていくのです。
ベタつくのに乾燥している、隠れ乾燥とは
夏になると、脂取り紙のようなもので頻繁に脂をとったり、一日に何度も洗顔したりする方が多いのですが、実は、脂が気になるのは、脂が多いせいではありません。水分が不足しているせいで、肌を守ろうと皮脂が過剰に分泌されてしまうのは、夏でも冬でも同じことなのですが、夏は汗もかくせいで肌のベタつきが気になり、顔の表面に出る脂がいつもより不快に感じるせいで、つい脂をゴシゴシと落とそうとしてしまいがちです。
ベタついても、乾燥している隠れ乾燥であるということを意識して、水分を補給してあげることが大切なことです。
エアコンとうまく付き合うには
エアコンが肌によくないとはいえ、たくさんの人が働いているオフィスなどで、暑い夏にエアコンを止めるのは大ひんしゅくものですから、自分で工夫していく必要があります。
まずは、しっかり水を飲んで、からだの内側から水分を補給してあげることが大事です。どうしても脂が気になる場合は、ハンカチなどで軽くおさえる程度にし、そのあとはミストなどを吹きかけて、水分補給をしてあげましょう。オイルなどで皮脂膜を整えてあげるのも効果的です。オイルを1滴ほど伸ばした手のひらで、顔をおさえるようにしてつけてあげれば、メークの上からでも崩れません。
あとは、しっかり毎日のスキンケアを行い、エアコンの乾燥に負けない肌をつくることが大事なことです。べたつきが気になるからといって、乳液やクリームなどの保湿をお休みしてしまう方がいらっしゃいますが、それは逆効果です。肌にトラブルが無い限りは、冬と同じように、乾燥対策も行うようにしましょう。
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