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日本と世界のオーガニック認証機関について

更新日:2018.09.20
公開日:2013.08.27
ドクター画像
この記事の監修者
西麻布ヒフ・形成外科 院長 藤井佳苗

オーガニックコスメへの関心が高まるなか、世界にはさまざまな「オーガニック認証」が存在することをご存知でしょうか。ここでは、ドクター監修の記事で世界各国のオーガニック認証と日本の現状について紹介します。

私たちが使っている化粧品の中には、「オーガニック」や「無添加」、「無香料」など、天然の安心をうたったものが多くあります。化粧品に限らず、食品や衣料品など、さまざまな分野でオーガニックが注目されています。

オーガニックとオーガニック認証

オーガニックとオーガニック認証はどのような関係にあるのでしょうか。認証機関について知る前に、まずはこれらについて正しく認識しておきましょう。

オーガニックとは?

オーガニックと聞くと、何となく安心感がある、肌にやさしいといったイメージを持たれるかもしれません。ただし、「オーガニック」との記載があっても、原料の一部がオーガニックというだけで、多かれ少なかれ化学成分も添加されているものも少なくありません。

また、オーガニック(天然)のものにも、漆や花粉など、かぶれやアレルギーを引き起こすものも存在し、オーガニックのものが必ずしも安心安全とは限らないのです。そう考えると、オーガニックという言葉を過大評価したり、盲信したりするのは少々危険かもしれません。

オーガニック認証とは?

世界には、オーガニック化粧品の品質を裏付けるいくつものオーガニック認証が存在しています。各国のオーガニック認証にはそれぞれに認定基準が定められており、普遍的な統一基準は存在しないというのが現状です。こちらでは、各国のオーガニック認証をいくつかご紹介します。オーガニック化粧品を知るための基本事項ですから、ぜひここで押さえておきましょう。

各国のオーガニック認証機関

世界には数多くのオーガニック認証機関が設立しています。ここでは世界中でも有名なオーガニック認証機関をいくつか紹介します。

ACO(オーストラリア)

ACOは2001年にオーストラリアで発足した認証機関です。化粧品に限らずオーストラリアで製造されるオーガニック製品に対して認証を行い、オーストラリアにおけるオーガニック業界の55%を認定しています。認証基準を一部抜粋すると下記の通りです。

  • 農場は最低3年以上農薬を使っていない
  • 農薬を使わない
  • 化学肥料を使わない
  • 栽培によって環境を破壊しない など

ネイトゥルー/NaTrue(ベルギー)

ベルギーにあるオーガニックコスメ認証機関です。化粧品の原料にオーガニック栽培のものがどの程度含まれているかを★の数で表し、オーガニックレベルを審査しています。

  • ★:オーガニック栽培70%未満
  • ★★:オーガニック栽培70%以上95%未満
  • ★★★:オーガニック栽培95%以上

また、認証基準を抜粋すると下記のようなものがあります。

  • 合成香料および合成色素を配合しない
  • 石油系原料(パラフィン、PEGなど)を含まない
  • シリコンオイルやその誘導体を含まない など

エコサート/ECOCERT(フランス)

フランスの認証機関です。オーガニック認証団体の世界基準ともいわれ、世界でもトップレベルの厳しさと知名度を誇っています。認証基準には下記のようなものがあります。

  • 製品の95%が自然原料
  • 植物原料の95%以上がオーガニック認証原料の基準を満たす
  • 環境汚染の可能性のある成分を使わない
  • 主原料が有機認証を受けたものである
  • 成分の10%以上が認証原料である(水を含む)
  • 遺伝子操作物質、放射線照射物質、禁止された化学物質を含まない など

USDA(アメリカ)

アメリカにある認証機関で、アメリカ農務省のことです。アメリカ国内ではオーガニックコスメに対する明確な基準がないため、アメリカ農務省の食品基準を適用するケースが多いです。USDAのオーガニック認証を受けるためには下記のような基準を満たす必要があります。

  • 全成分のうち95%~100%が有機栽培によってつくられた成分である
  • 収穫3年前から農薬や化学肥料を使っていない土地で有機栽培をしていること など

ICEA(イタリア)

イタリアにある認証機関です。イタリア有機農業協会が母体となって設立している組織で、国際的にも有力なオーガニック認証機関となっています。認証基準には下記のようなものがあります。

  • オーガニック植物原料を使用すること
  • 石油由来原料や遺伝子組み換え原料、合成誘導体の使用は禁止 など

日本のオーガニック認証機関

世界各国のオーガニック認証がなかなか統一されないなか、つい最近まで日本にはオーガニックコスメの規格制度自体がありませんでした。そのため、罰則規定もなく、オーガニックとは名ばかりのコスメも流通してしまっていました。やがて国内のオーガニックコスメが調査され、各国の動向などを踏まえ、2008年に日本オーガニックコスメティック協会(JOCO)が内閣府の認証を取得しました。

JOCOの基準は、国内流通製品においては原則有機JAS規格に準拠し、海外の製品においてはIFOAM(国際有機農業推進連盟)に準拠していることを求め、環境への負荷をできるだけ低減した栽培や製造、加工に関する厳密な基準が設けられています。各国の認証と比べてもかなり厳しい審査基準となっており、人々の健康と環境に配慮した製品づくりの信念に基づき定められているそうです。2010年9月には、ACOと連携を結んでいます。

世界各国で独自にオーガニック基準を設けています

現時点では、世界共通の明確なオーガニック基準はありません。そこで、各国それぞれ独自にオーガニック基準を設けています。単にオーガニックだからと安心せず、こうした認証機関を参考にオーガニックコスメを選ぶようにするといいかもしれません。

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