毎日あたりまえのように使っている化粧水。配合されている成分によっては、ニキビ跡の色素沈着や赤み、浅めのクレーターの緩和効果が期待でます。ニキビ跡の症状に応じた化粧水の選び方をご紹介します。
ニキビ跡の種類!肌荒れの悩みの原因とは
ニキビ跡に効果的な化粧水を選ぶ前に、自分のニキビ跡はどのタイプか、しっかりと見極めることが大切です。
ニキビ跡の種類(1)赤み
毛穴が詰まってニキビができると、アクネ菌が繁殖して炎症が発生。炎症によって、毛包周辺の細胞が破壊されていきます。すると、傷ついた細胞を治そうと、患部に毛細血管がたくさんつくられます。その結果、皮ふの上から毛細血管が透けて赤くなって見えるのです。炎症が肌の深い部分にまでおよぶと、正常なターンオーバーができなくなり、赤みを消すことが難しくなります。
ニキビ跡の種類(2)茶色い色素沈着
茶色っぽいくすみやシミとして残るニキビ跡は、メラニンが原因となっています。ニキビの炎症によって肌がダメージを負うと、表皮の基底層に存在するメラノサイトが活性化し、メラニンを大量に生成します。炎症が重度の場合には、このメラニンが真皮層まで落ちていってしまい、なかなか消えない色素沈着となります。
ニキビ跡の種類(3)クレーター
重い炎症のニキビは、アクネ菌が周辺組織を破壊しながら増殖し続けている状態。炎症をそれ以上広げないために、白血球が皮膚細胞を壊して食い止めます。これが真皮で起こると、均一な肌の再生が難しくなり、強いダメージを受けた部分が瘢痕(いわゆるクレーター)となって残ります。
ニキビ跡の改善に効果的な化粧水を選ぶ方法
化粧水は、水溶性の美容成分を肌に届ける役割を果たしています。以下は、ニキビ跡の緩和に役立つ成分が配合された化粧水です。どんなニキビ跡の症状に効果的なのか、しっかり把握して使用しましょう。
(1)赤みにおすすめなのはビタミンC化粧水
赤みとともに肌が熱をもっているときは、炎症が治まっていない証拠です。皮膚の炎症を抑えるためには、「ビタミンC誘導体」配合の化粧水が効果的です。パッケージなどに「リン酸パルミチン酸アスコルビル3Na(APPS、またはアプレシエ)」や「リン酸アスコルビン酸Na(APS)」などと表記されているものが、ビタミンC誘導体にあたります。クリームなどにも配合されていますが、化粧水に配合されているもののほうが肌への吸収はよいとされています。
(2)色素沈着には美白成分入りの化粧水
美白化粧水には、アルブチンやビタミンC誘導体などの美白成分が配合されています。メラニンの生成を抑えるはたらきがあるため、色素沈着タイプのニキビ跡の改善が期待できます。ただし、美白化粧水は大きく2つのタイプに分けられ、効果も異なります。どちらの効果を求めるのか、選ぶ際には注意が必要です。
・すでにできてしまった色素沈着を薄くする(還元作用)と同時に、色素沈着の元になるメラニンの生成を阻止するもの……ビタミンC誘導体、ハイドロキノンなど
・メラニンの生成を阻止することで、これからできる色素沈着を抑制する(抑制作用)もの……トラネキサム酸、アルブチンなど
ハイドロキノンは、必要以上に使うと肌トラブルを引き起こすことがあります。用法を守って使うことが大切です。
(3)浅いクレーターにはピーリング化粧水
酸性のピーリング成分(主にグリコール酸やフルーツ酸などのAHAや、サリチル酸などのBHA)を含む化粧水です。古い角質層を取り除いてターンオーバーを促進するため、浅いクレーターとなったニキビ跡の改善が期待できます。炎症が収まった後の赤みにも効果的です。
ただし、深いクレーターへの効果は見込めず、使いすぎるとトラブルの元になります。ニキビ跡のケアは「肌の状態に合った化粧品を適切に使う」ことがとても重要。ピーリング化粧品を取り扱っている皮膚科のクリニックもありますので、何を選べばいいか判断がつかない場合は、一度医師に相談してみましょう。
ニキビ跡ができないよう予防するのが大切
ニキビ跡ができてしまってからケアするより、跡ができないように、ニキビやその悪化を予防することが大切です。ニキビ用化粧水には、ニキビ肌の改善に役立つさまざまな成分が含まれています。ニキビとニキビ跡が混在している場合は、今あるニキビをしっかりケアし、新たなニキビ跡をつくらないようにしましょう。
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