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女性の生理中のきつい臭いの原因|本当の経血は無臭?

更新日:2018.02.19
公開日:2014.07.01
ドクター画像
この記事の監修者
花レディースクリニック 副院長 花澤佳明

生理時の経血は、本来は無臭なのですが、子宮内膜や膣からの分泌物が酸化し、雑菌が繁殖することで強いにおいを発生します。ここでは、生理中の独特なにおいの原因について、ドクター監修の記事でお伝えします。

経血の臭いに悩む女性

生理中にデリケートゾーンのにおいが気になるという方は、意外と多 いようです。気になっているけれど、相談しにくい、深刻な病気でもないのにクリニックを受診するのは気が引けるなどと考えて、誰にも相談できずに困っていませんか?ここでは、気になる生理中の臭いの原因と改善方法を見てみましょう。

経血は無臭

生理時の経血は、子宮内膜や膣からの分泌物などに血が混じっているものです。また、身体から排出したばかりの経血そのものは無臭なのです。しかし、時間が経つにつれて酸化してくることにより、においが感じられるようになりますが、さらに雑菌が繁殖することでにおいが強く発生し始めます。生理中の独特なにおいの正体は、雑菌だったのです。

生理中の臭いの元となる雑菌が増える原因

生理中のデリケートゾーンは、ナプキンで覆われることによって、いつもより蒸れやすくなっています。ナプキンをこまめにとり替えなかったり、締めつけのきついパンツやストッキングを長時間履いていたりすると高温多湿な状態となり、雑菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。雑菌は、経血に含まれている分泌物や酵素などを分解しながら繁殖していきます。

また、生理中はホルモンバランスが変化するため、陰部にあるアポクリン腺が活発化します。このアポクリン腺は、ワキの下やデリケートゾーンなど特定の部位にのみ存在する汗腺です。アポクリン腺から分泌される汗は無臭の水分でほぼ成り立っていますが、脂肪やタンパク質、アンモニアなども含まれています。この汗が雑菌により分解されることで、強いにおいを発するのです。

さらに、アンダーヘアに経血がつくことでも、雑菌が発生しやくなります。量が多かったり、長めのアンダーヘアだと経血が付着しやすくなり、雑菌が増えやすい蒸れる環境を作ってしまうことにつながります。必要に応じて、アンダーヘアをカットするなどお手入れすることをおすすめします。

生理の臭いの解消方法

生理中のデリケートゾーンの臭いは、雑菌の繁殖が原因ということを説明しました。では、生理中の臭いを改善するには、どのように対応するといいのでしょうか。ここでは、具体的な改善方法を解説します。

生理用ナプキンはこまめに取り替える

生理中のデリケートゾーンにおいて、雑菌を繁殖しにくくするためには、まずナプキンをこまめに取り替えることが大切です。2~3時間に1回は取り替えるようにしましょう。

通気性のよい服を着る

生理中は、スカートを避け、デニムパンツなどを選ぶ方も多いかもしれません。しかし、パンツスタイルは締め付けがあるため、デリケートゾーンが蒸れやすくなります。スカートなどにすることで、通気性をよくすることができます。

デリケートゾーンを清潔に保つ

前述したように、アンダーヘアに付着した経血なども雑菌の温床となりがちです。経血が多く、アンダーヘアに付着した場合には、ウォシュレットのビデで洗浄するのも生理中の臭いを改善するためには役立ちます。

なお、これは生理中以外のときにも当てはまりますが、入浴中にデリケートゾーンを洗うときは、ぬるめのお湯かデリケートゾーン専用の弱酸性石けんを使ってやさしく洗うようにしましょう。ボディソープなどでゴシゴシこすってしまうと、肌の弱いデリケートゾーンに必要以上に刺激を与えてしまいます。

ストレスや疲れをためない

ストレスや疲れの蓄積は、肌の環境を悪化させます。すると、身体が本来持っている「雑菌の繁殖をおさえる働き」がうまく作用せず、雑菌が繁殖しやすい環境になる場合があります。

慢性的な疲労の回復には、良質な睡眠と栄養バランスのとれた食事が欠かせません。昼食後に10~15分ほど昼寝をしたり、糖質やビタミンの含まれた食べ物をとったりして、疲れをため込みすぎないようにケアしましょう。また、ストレスをため込みすぎないために、ウォーキングなどの有酸素運動や没頭できる趣味など、自分なりのストレス解消方法をいくつか持っておきましょう。

生理の臭いからわかる病気とは

ごくまれに、病気が原因で生理中のにおいが強くなっていることがあります。たとえば、子宮筋腫や子宮内膜症によって経血量が多くなり、蒸れやすくなることで、より雑菌が繁殖しやすい状態になっているケースなどがあります。また、ひどい生理痛など過多月経をともなう場合では、LEP製剤(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤)やディナゲスト等のホルモン治療(経血量減少)などもあります。

生理の臭いのほか、経血量が普段より多かったり、生理が月に2回以上あったり、生理以外での出血などがあった場合には、心配であれば病院の受診をおすすめします。

まとめ

生理中の臭いは、経血自体ではなく、そこに繁殖する雑菌が原因で起こっています。そのため、生理中の臭いを改善するためには、雑菌が繁殖しにくい環境を作ることが大切です。

  • デリケートゾーンをできるだけ清潔に保つ
  • 通気性のよいファッションを心がける
  • ストレスや疲れをため込まず、心身の健康を心がける

このように、ポイントをあげると「なんだか難しそう」と感じるかもしれませんが、今回紹介した方法の中から、すぐにできそうなことから試してみてください。嫌な臭いにできる対策からはじめて、憂うつになりがちな生理中を少しでも快適に過ごしましょう。

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