イオン導入という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。美肌をつくるケア方法として注目されていますが、イオン導入はニキビ跡の改善にも効果があるといわれています。イオン導入によるニキビ跡改善のメカニズムをはじめ、イオン導入に使用する美容成分の種類や、改善効果のあるニキビ跡との関係など、知っておきたい要点をまとめました。ここでは、イオン導入によるニキビ跡改善についてドクター監修の記事で詳しくお伝えします。
[目次]
ニキビ跡の改善に役立つイオン導入とは
ニキビ跡の改善に効果があるといわれているイオン導入は、美容成分が肌へ浸透しやすくするために用いられる技術です。肌に塗ったビタミンなどの有効成分に微かな電流を流すことでイオン化させ、効率的に肌の深部まで浸透させます。
(1)イオン導入とニキビ跡改善の関係
イオン導入は、用いる成分によって改善効果は異なってきます。ニキビ跡に有効な成分は次の通りです。
・ビタミンC誘導体
メラニンの生成を抑制する働きがあるので、ニキビ跡の赤みや茶色っぽい色素沈着に効果的です。他にも、コラーゲン生成、皮脂分泌や炎症を抑える作用もあるなど注目の成分です。
・プラセンタエキス
ターンオーバー(新陳代謝)を促進しコラーゲンを生成することで、軽度のクレーター状ニキビ跡を改善する働きがあります。また、色素沈着タイプのニキビ跡に効果的です。
(2)イオン導入はどんな作用があるの?
肌には元々、皮脂膜や角質によるバリア機能が備わっていて、異物の侵入をブロックしています。そのためニキビ跡の改善に有効な成分であっても、肌の奥まで浸透させることが難しい状態なのです。
ところが、美容成分を塗った肌に微弱な電流を流すと、有効成分を肌の深部にまで浸透させることができるようになります。
(3)イオン導入のメリットとデメリット
微弱電流により有効な水溶性成分を肌の深部まで浸透させることができるので、単純に肌に塗布するだけの場合と比べて、数倍から数十倍の浸透力を発揮します。
一方、微弱とはいえ電流なので、お肌には刺激となることがあります。長時間や連日の使用でお肌がダメージを負う可能性があるので気をつけましょう。
ニキビ跡改善でイオン治療を受ける際の注意点
効果を上げるために頻繁にイオン導入を行いたいと思っている人がいるかもしれませんが、注意が必要です。
肌のバリア機能を一時的に低下させるので、ダメージを最小限に抑えるためにも週1~2回までが限度でしょう。また、2~3日は間を開けるようにしましょう。
まずはニキビ治療の経験が豊富なドクターの診断を受け、その指示に従い効果的なイオン導入を行いましょう。
また次の方はイオン導入を行うことができないので、ご注意ください。
- 妊娠中や授乳中の方
- 肌に強い炎症がある方
- 骨折を繋ぐ金属類や、機械類、特にペースメーカーを装着している方
- 補聴器を内蔵している方
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