加齢や運動不足で膣がゆるむ?
「出産後に膣がゆるくなる」という話はよく聞くと思いますが、実は膣のゆるみの原因は出産だけに限りません。加齢や体重の増加なども関わるので、誰にでも起こり得る問題なのです。
膣の筋力は子宮や膀胱を支える骨盤底筋と関係しており、骨盤底筋の衰えが膣のゆるみに大きな影響を与えます。運動不足の方も全体的に筋力が衰えているため、要注意です。たかが膣のゆるみと放っておくと、子宮が外に飛び出てくる子宮脱が起こる場合もありますので気をつけましょう。
膣のゆるみを改善するためには、基本的には骨盤底筋を鍛えることが有効です。日常的に行える運動については『簡単!膣圧トレーニングの方法』でご紹介しています。これは1日5分ぐらいでできるお手軽な方法なので、今すぐにでも実践してみてください。
それでも効果が得られない場合には、クリニックでの治療もあります。
「膣縮小」治療
筋力を鍛えるトレーニングに対し、クリニックでの治療は物理的に「膣の壁を厚くする」「膣を狭くする」といったものが主流です。
膣縮小手術
メスを使って膣の粘膜や筋肉を切除・縫合することで、膣を締める筋力の働きをアップするという方法。温泉やプールで水が入ってきてしまうといった悩みに速効性がありますが、今後、出産する予定がある人にはオススメしない方法です。
ビビーブ
高周波によって、コラーゲンの生成を促す治療法です。処女膜周辺から膣の奥まで高周波を照射することで、膣全体を引き締めます。効果は1年程度とされていますが、何度もできる施術なので膣のゆるみが気になった場合は再度の治療が可能です。
レーザー
レーザーのエネルギーによって、膣襞の収縮と新しいコラーゲンの再構築を促します。麻酔も必要なく、施術時間も15分程度。更年期による膣のゆるみや、尿失禁などで悩む方などにも向いている施術です。
注射
自己脂肪やヒアルロン酸を注射することで、膣壁を厚くする方法です。最近では、パールフィラーという半永久的な効果が期待できる注射もあります。パールフィラーの成分は「ポリアルキルアミド4%+水分96%」で、これを注入するとその周辺に非常に薄いコラーゲンの薄い膜ができ、パールフィラーを包み込んで安定化させます。より奥の方を引き締められるという施術です。
膣のゆるみの状態やこれからのライフイベント、予算などを考慮して自分に合った施術を選びましょう。それぞれの施術のメリット・デメリットをより詳しく知りたい方は、専門医に相談されることをオススメします。
あわせて読みたい
デリケートゾーンのクリニック治療