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額の乾燥の原因と保湿対策

更新日:2018.09.27
公開日:2014.06.01
ドクター画像
この記事の監修者
スキンケア大学編集部

乾燥肌対策は女性にとって永遠のテーマ。額は本来、乾燥しにくい場所であるはずなのですが、それだけに一度乾燥しはじめてしまうと対策が難しい部分でもあります。額の乾燥の原因やケア方法について、ドクター監修のもと解説します。

額の乾燥が気になる女性のイメージ画像

いつの時代も女性を悩ませる乾燥肌。中でも額の乾燥は、化粧のりの悪さに加えて、非常に目立ちやすい部分でもありますので、ケアが大切です。

ですが、額はもともと乾燥しにくい部分です。ニキビができやすいことからもわかるように、額は皮脂の分泌が非常に多いからです。健康な肌の状態を保つことさえできていれば、乾燥に悩むことはめったにありません。つまり額の乾燥は、額そのもののトラブル以上に、それ以外の病気が原因となっているケースもあるということです。

額が乾燥する原因

額の乾燥を招く原因には、主に以下のものがあげられます。

  • シャンプーの影響
  • スキンケアの影響
  • 肌に合わない化粧品
  • 脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患

それぞれ詳しく見ていきましょう。

シャンプーの影響

額は髪の毛に近い部位であり、間違った洗髪方法によって額にシャンプーが付着してしまったりすると、額のトラブルの原因となりかねません。

頭皮は皮脂が多く汚れやすい部位であるため、その部分を洗うためのシャンプーは一般的に、洗顔料よりも洗浄力が高く作られています。そのため、シャンプーは時として、健康な肌を保つために必要な皮脂などの保湿成分まで奪ってしまう場合があります。

よって、洗浄力の強いシャンプーが額に付着してしまうと、その刺激により乾燥しやすくなったり、付着したシャンプーにより接触皮膚炎(かぶれ)を起こし、それがさらに乾燥を悪化させる可能性もあります。

洗浄力の強すぎるシャンプーは使わない、額などの皮膚にシャンプーが付着するのは最小限にする、額や耳などの皮膚を含め、すすぎはしっかり行うなど、正しいシャンプーの仕方を身につけるようにしましょう。

スキンケアの影響

額を含めた顔の乾燥を招く原因として大きいものが、間違ったスキンケアです。以下のようなスキンケア習慣がある場合は、スキンケアにより乾燥を悪化させている可能性があるといえます。

  • 顔をゴシゴシとこすっている(洗顔時、タオルで顔を拭くときなど)
  • 拭き取りタイプのスキンケアアイテムを使うことが多い
  • 化粧水のパッティングの後に肌が赤くなっていることがある
  • 保湿剤やファンデーションを塗りこんでいる
  • 熱いお湯で顔を洗わないとスッキリした気がしない
  • クレンジングは常にオイルタイプを使用している
  • 1日に3回以上洗顔している

顔をこすったり、強い力を加えたりするのは、肌に刺激を与え、肌表面を傷つけます。また、シートタイプのクレンジング剤や化粧水のパッティングでこすりすぎるのも同様です。肌への外的刺激により角質のバリアが破壊され、角質の水分量が減り、乾燥しやすくなります。また、オイルなどの強いクレンジング剤を使い続けたり、熱いお湯で洗顔するのも、必要以上に皮脂が奪われて乾燥する原因になります。

洗顔の回数が多すぎることも肌への負担になります。朝1回、帰宅してから1回、入浴時に1回というように、1日に3回以上洗顔することは乾燥の原因になりかねません。

クレンジングや洗顔の際はこすらないように優しく行い、すすぎはぬるま湯でしっかりと、洗顔後の保湿剤はこすらずに塗るようにしてください。

皮膚疾患に伴う乾燥

皮膚に炎症が起きると、皮膚のバリア機能が障害され、皮膚乾燥が引き起こされる場合があります。

額に起きやすい皮膚炎としては、主に、脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎があげられます。

また、シャンプーや化粧品が肌に合わないことで接触皮膚炎を引き起こし、額の乾燥が悪化することもあります。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に起こりやすい皮膚炎です。

皮膚にはマラセチアというカビが常在していますが、マラセチアは皮脂を栄養源にしていますので、皮脂が増えるとマラセチアも増えることになります。マラセチアはリパーゼという脂肪分解酵素を分泌し、リパーゼが皮脂を分解すると脂肪酸がつくられます。脂肪酸には、皮膚を弱酸性に保つ良い効果もありますが、皮膚の炎症を引き起こすなどの悪い作用もあり、増えすぎると皮膚炎を起こします。

皮膚炎を起こした皮膚はターンオーバーが乱れ、薄い皮膚がはがれおちたりして、乾燥が悪化する場合もあります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎も額の乾燥の原因になることがあります。アトピー性皮膚炎の方は角質のバリア機能がもともと弱く、乾燥しやすい肌質のため、アトピー性皮膚炎の部分症状として額の皮膚炎や乾燥が生じることもあります。額の乾燥に加えて、痒みや赤みを伴う場合は注意が必要です。

額の乾燥対策

ここまで額の乾燥を引き起こす原因をみてきましたが、今度は乾燥を改善するための対策をみていきましょう。

保湿ケア

肌が乾燥する場合にまず行うべきことは保湿です。額は皮脂が出やすい場所だから保湿はいらないのでは?と考える方もいるかもしれませんが、実際に乾燥しているということは、何らかの原因によって肌のバリア機能が障害され、ターンオーバーの乱れが生じているということです。

角質層のバリア機能を保っておけば、刺激から皮膚を守ることもできます。化粧水で水分を補った後に、乳液やクリームで蓋をするようにするとよいでしょう。

乾燥があるときは、刺激が少なく保湿効果の高い保湿剤を選びたいところです。ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの保湿成分を配合した保湿剤がおすすめです。ただし、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患をお持ちの方は、化粧品に含まれている成分が刺激となることもあるため注意してください。

肌を守るための洗顔方法

普段の洗顔でゴシゴシと肌をこすったり、洗顔料を泡立てずに使用している場合などは、洗顔方法を見直すこともおすすめです。正しい洗顔方法を身につけることでバリア機能が正常化し、皮膚乾燥の改善が期待できます。

  • 洗顔料はもっちりとした泡になるまでしっかり泡立てる
  • Tゾーンから泡を乗せ、指が肌に直接触れないように泡で洗う
  • ぬるま湯で、すすぎ残しのないようによく流す
  • 清潔なタオルで、こすらないように水分を吸い取る
  • 洗顔後は保湿をしっかりと行う

上記の正しい洗顔のポイントを、日々の洗顔に取り入れてみてください。

皮膚疾患に伴う乾燥への対策

脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が原因で、額の乾燥を悪化させている場合は、原因となっている皮膚疾患の治療をすることが優先されます。

また、シャンプーや化粧品など、過去に接触皮膚炎を起こした物質が分かっている場合は、それを避けるようにしてください。

症状が強いときや、赤みや痒みのあるときは、皮膚科を受診し、医師の指示に従って治療をしましょう。

生活習慣

前述のように、適切な保湿や洗顔方法、皮膚疾患があればその治療を行うことも、乾燥対策として大切ですが、他にも日常生活で気をつけたいポイントがあります。それは、肌のターンオーバーを正常に保つ生活習慣を身につけることです。

規則正しい生活をして十分な睡眠をとり、栄養バランスの取れた食生活を心がけることは、肌の健康にとっても重要です。

まとめ

本来乾燥しにくい場所であるはずの額ですが、乾燥しやすくなる原因はさまざまです。

  • シャンプーなどの刺激
  • 間違ったスキンケア方法
  • なんらかの皮膚疾患(接触皮膚炎、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎など)

これらの中で心あたりがあれば、それに対しての対策をとるようにしましょう。

また、皮脂が多い傾向のある額にも適切な保湿は必要です。刺激が少なく保湿成分のしっかりとした保湿剤を活用し、肌を整えるようにしましょう。

ただし、脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が疑われる場合は、皮膚科を受診して治療を受けることが大切です。子供のころアトピー性皮膚炎があった方や、乾燥対策を一定期間行っても症状が改善しない場合は、自己判断に頼らず医師の指示に従いましょう。

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