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「いちご鼻」の治療に効果的な皮膚科のレーザー治療

更新日:2017.11.02
公開日:2014.07.01
ドクター画像
この記事の監修者
銀座スキンクリニック 院長 坪内利江子

毛穴の黒ずみや開きがポツポツと目立ち、「いちご」のような状態になってしまった鼻を「いちご鼻」と呼ぶことがあります。ここでは、いちご鼻の原因と、皮膚科や美容皮膚科におけるレーザー治療について、ドクター監修のもと解説します。

触れたときのザラザラとした感触だけでなく、見た目にも黒ずみ毛穴がポツポツと目立ってしまういちご鼻。特に皮脂分泌の多いTゾーンにある鼻の表面が、このような状態になることが多いです。ここでは、いちご鼻になってしまう原因と、皮膚科で行われている治療法、治療費などを見ていきましょう。

いちご鼻になってしまう原因

いちご鼻の黒いブツブツは、酸化して黒く変色してしまった角栓のことが多く、毛孔周囲の皮膚のメラニンの沈着、時に鼻の産毛が濃いのが黒く見えることもあります。

角栓とは、毛穴につまった物質で、皮脂や古い角質、ホコリなどの汚れが蓄積されてできたものです。角栓は、以下のようなことが原因で増えると考えられています。

  • 過剰な皮脂分泌
  • 表皮の角化(ターンオーバー)の乱れ
  • 乾燥や保湿不足、加齢による毛穴の広がり

ストレスや性腺ホルモン(男性ホルモン、女性ホルモン)のアンバランスは、皮脂を過剰に分泌させ、ターンオーバーの乱れによって肌に残った古い角質と混じり合い、角栓を発生させます。また、乾燥肌や加齢によって弾力を失った肌は毛穴が広がりやすくなっており、皮脂や汚れがつまりやすくなっています。こうして毛穴に角栓が発生し、肌の表面に出没してくると、酸化によって変色し、黒いブツブツになってしまいます。いちご鼻を改善するためには、毛穴に起こるトラブルを総括的に解決していく必要があるといえるでしょう。

いちご鼻の詳しい原因や、

自宅でのスキンケア方法については、『イチゴ鼻って何?』や、

『いちご鼻の原因と種類別の改善方法』をご覧ください。

いちご鼻の皮膚科でのレーザー治療

自分の手には負えない程のいちご鼻になってしまった場合は、皮膚科での治療を受けてみるのも1つの方法です。皮膚科や美容皮膚科では、薬剤を使ったケミカルピーリングのほか、さまざまな種類のレーザー治療を行うことで、毛穴の開きや黒ずみの解消をめざします。

レーザー治療

一般的に、皮膚科や美容皮膚科で多く使われているのは、メラニン色素に反応するレーザーです。レーザーを気になる箇所に照射し、その熱エネルギーによって産毛や黒ずみの原因であるメラニン色素をピンポイントで破壊する作用を利用した治療法です。また、コラーゲンの生成を促すことで、肌にハリをもたらし、毛穴を目立たなくする効果があるといわれています。さらに、Qスイッチ型などとても短時間にあたるレーザーの場合は衝撃波によって古い角栓や角質を除去することも可能です。

レーザー治療には、ほかにもさまざまな治療法があり、肌の状態や症状にあわせて最適な治療法を選択したり、複数の治療法を組み合わせて行います。以下、代表的な治療をご紹介します。

カーボンピーリング

医療用のカーボンクリームやローションを患部に塗り、メラニンに反応するQスイッチ型レーザーを照射するピーリング治療法です。毛穴に入り込んだカーボンの色にレーザーの光が当たると衝撃波がおこり、瞬時に飛散することで、毛穴の汚れや古い角質を除去するとともに、細胞の再生修復機能を促し、肌の弾力をよみがえらせるといわれています。熱効果もあることから、毛穴の引き締め効果もあります。

フラクショナルレーザー

剣山のようにミクロ単位の小さい面積の肌の真皮層に熱ダメージを与えることにより、古い皮膚を新しい皮膚へと入れ替える画期的なエイジングケア治療法です。1回の治療で、約5~15%の皮膚を入れ替えることができるとされており、回を重ねるごとに肌のハリや弾力がよみがえります。フラクショナルレーザーはさらに、コラーゲンを増殖させることで毛穴を引き締めます。くすみや小ジワ、色素沈着、毛穴の開きやたるみ、ニキビ跡や傷跡などあらゆる肌トラブルを解消します。

現在は、さまざまなフラクショナルタイプの機器があり、真皮に届くさまざまな波長のレーザーや、皮膚表面の細胞を蒸散(空中に飛ばすこと)できる比較的効果の強いもの、またレーザーではないですが、高周波というラジオ波を応用したものもあります。

いずれにしても、皮膚の深いところまでしっかり効果を出すことができるわりには、赤くなったりするダウンタイムが比較的少ない治療法です。また、真皮のコラーゲンを増加させるトレチノインや美白作用の強いハイドロキノンなどの外用薬を併用することで相乗効果が出せます。

化粧品やサプリメントによる相乗効果

毎日のスキンケアで使用する化粧品やサプリメントも、皮膚科など医療機関で推奨されるものを選ぶことで、レーザー治療の効果を高めることができます。

トラネキサム酸やコウジ酸などの美白成分が配合された美容液や、抗酸化作用があり皮膚をすこやかに保つビタミンAやビタミンCが配合された化粧品、シミの原因となるメラニンに対する美白作用のあるビタミンC、Lシステインなどや肌の代謝を高めるプラセンタのサプリメントなど、さまざまなものがあるため、医師と相談したうえでホームケアに活用するのもよいでしょう。

皮膚科で受けるレーザー治療の費用について

いずれのレーザー治療も、鼻や鼻の周囲の1回分の施術につき2~3万円程度を見ておけば問題はないでしょう。ただし、治療法や状態によっては施術が数回に渡るものもあります。

いちご鼻の状態の時に、繰り返すニキビを合併している場合も少なくありません。その場合はしっかりとニキビ対策をしましょう。

皮膚科や美容皮膚科ではニキビの治療におけるビタミンB群や抗生物質(内服薬・塗り薬)、アダパレンや過酸化ベンゾイル製剤、抗菌剤などの塗り薬などの処方は保険が適応されますが、ニキビ跡の治療やピーリング、レーザー治療などは保険適用外です。

まとめ

「いちご鼻」の原因やその改善方法を、皮膚科で行われるレーザー治療を中心に見てきました。気になるいちご鼻を予防・改善するには毎日のスキンケアも大切ですが、毛穴の黒ずみがどうしても気になる場合は、医療機関で専門的なケアを受けるという方法もあります。

また、せっかく皮膚科でいちご鼻を治したとしても、再発させてしまってはせっかくの治療も意味をなしません。以下のような、いちご鼻をくりかえさないための生活習慣をおすすめします。

  • 規則正しい生活を送る
  • バランスのよい食事を心がける
  • 脂肪分や糖質の多い食事や加工品、刺激物などは極力避ける
  • タバコやアルコールは控える
  • 適度な運動を心がける
  • ストレスを溜めこまない
  • 生理不順があれば治す

毛穴の黒ずみが目立たないきれいな肌をキープするためにも、できることから始めてみましょう。

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