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最も効果的!?老人性いぼのレーザー治療のメリット・デメリット

更新日:2016.12.20
公開日:2014.08.01
ドクター画像
この記事の監修者
札幌シーズクリニック 院長 大久保真

実は20~30代からでもなる「老人性いぼ(脂漏性角化症)」。これを取り去るのに、最も効果的なのはレーザー治療といわれています。ここでは、その仕組みや具体的な治療の流れ、メリット・デメリットについて、ドクター監修の記事でお伝えします。

いぼ

老人性いぼ、老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)とも呼ばれる脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)。皮膚の良性腫瘍のため、そのままにしておいても問題はありませんが、顔にできてしまった場合はとても気になるものです。

徐々に大きくなるため、除去するならば早い段階で行なうのがオススメです。

皮膚科ではいくつかの治療法がありますが、ここでは顔の脂漏性角化症に適している炭酸ガスレーザー治療についてご紹介します。

炭酸ガスレーザー治療とは

盛り上がりのあるホクロやいぼの治療に使われるのが、炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)です。炭酸ガスレーザーは、波長10600nmの赤外線領域の光を発生し、水に反応する特徴があります。そのため照射した光の約99%は皮膚内の水分に吸収され、一瞬で熱エネルギーに転換されます。

脂漏性角化症に炭酸ガスレーザーを照射すると、熱エネルギーが発生して患部組織が蒸散・蒸発(水分が水蒸気として排出され、気化する)することで、患部を切除することができます。

ほとんどの場合、1回の照射で傷あとも残らずキレイに取り除くことができるため、顔の脂漏性角化症に適した治療法として広く採用されています。

レーザー治療のメリット

・局所麻酔を行なってから照射するため、痛みはほとんど感じない

・蒸散作用を利用して浅く削る・深く掘る・切開するなどの繊細な調整をしながら、基本的に1回の照射で根本治療が可能(1回では取りきれず、2回目の照射が必要になる場合もあります)

・出血や周辺組織へのダメージを極力抑えながら、患部のみをピンポイントで治療することができ、傷の治りも良好(レーザー光を照射した際に、周辺の血管は熱凝固作用で一瞬のうちに固まります。そのため金属のメスと比べて出血が少なく、電気メスのように熱による周辺組織への害も少なくてすむためです。)

レーザー治療のデメリット

・基本的には健康保険は適用されず、全額自己負担での診療となる

・脂漏性角化症のサイズが大きいとレーザーでの対応は難しく、外科的な切除術が適応される場合もある

・脂漏性角化症が無数にある場合は、何回かに分けた照射が必要になることがある

・シミには炭酸ガスレーザーよりもメラニン色素分解が適しているので、各種Qスイッチレーザーを併用した治療が必要な場合もある。

レーザー治療の具体的な流れ

1.照射部位に局所麻酔を行ないます(注射または外用薬の塗布)。

2.脂漏性角化症の部位にレーザー光を照射します(所要時間は5分程度)。麻酔の作用で痛みはほとんどありません。

3.患部を冷却してレーザーの熱感を取り除いた後、炎症を抑える薬を塗布し保護テープを貼ります。患部は日焼けしやすいので、1~2週間は保護テープでカバーします。また、抗生剤の飲み薬や消毒、抗菌剤軟膏などが処方されます。

4.数日後には治療部位が乾いてきて、1~2週間で新しい皮膚が再生してきます。

5.新しい皮膚は赤みがありますが、2カ月~半年ほどで解消されます。赤みがある間はシミができやすいので、日焼け止めクリームなどを塗り紫外線対策をしっかりと行ないます。また色素沈着予防のために、メラニンの合成を抑制するハイドロキシン軟膏やビタミンC・Eなどの内服剤を処方してもらうこともできます。

※紫外線の多い5~8月の期間の治療は炎症後の色素沈着が起こる危険が高いため、避けることをオススメします。

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