ニキビの予防と対策
ニキビに歯磨き粉や目薬を塗ると本当に治るのか
更新日:2018/05/01 公開日:2014/08/22
この記事の監修ドクター
スキンケア大学参画ドクター
ネットで評判になっているニキビのケア方法に、「歯磨き粉を塗る」「目薬をつける」というものがあります。どこにでもある身近なものを使った意外な方法…というインパクトから、試したことがある人もいるかもしれません。しかし、ニキビに歯磨き粉や目薬を塗るという行為は、医学的にまったく根拠がなく、かえって肌にダメージを与えてしまうおそれがあります。
[目次]
ネット上で見かける歯磨き粉を使ったニキビケアの方法
現在、ネット上では以下のような歯磨き粉を使ったニキビのケア方法が紹介されています。
- 歯磨き粉や目薬を準備する
- ニキビに塗る
- そのまま10分から一晩放置する
- 歯磨き粉を洗い流し、普段通りのスキンケアをする
なぜ、歯磨き粉や目薬はニキビに効果があるのでしょうか。また、肌に塗った場合に何か問題が起こる可能性はないのでしょうか?
歯磨き粉や目薬の成分をニキビに代用した可能性
歯磨き粉や目薬には、殺菌作用や抗炎症作用などの作用があり、製品によっても変わってきます。ニキビをケアすることを「アクネ菌を殺菌する」というポイントに注目して、歯磨き粉や目薬が持つ殺菌作用が活用できると考えたのかもしれません。また、抗炎症作用についても、ニキビが炎症を起こしている際に歯磨き粉や目薬が代用できる…という考えから発生したのではないかと考えられます。
歯磨き粉や目薬は、ニキビのケアを目的に作られていない
これは当然のことですが、歯磨き粉は歯を磨くためにあり、目薬は目のケアや治療を目的に作られています。肌のニキビのケアを目的に作られているものではありません。殺菌や抗炎症作用が期待できる成分は化粧品に含まれることはあります。しかし、「殺菌作用がある」「抗炎症作用がある」という共通点だけをみて、化粧品ではない歯磨き粉や目薬を肌に塗って良い…と考えるのは安易です。
ニキビに塗るのはNG:歯磨き粉には研磨剤や肌に余計な界面活性剤がある
殺菌作用や抗菌作用だけをみて歯磨き粉をニキビに塗るのは、肌へのリスクが大きいです。まず、歯磨き粉には研磨剤が含まれているため、肌に塗る行為は微量ながらも肌を削ってしまいます。また、歯磨き粉が発泡するのは主にラウリル硫酸ナトリウムという界面活性剤によるものです。界面活性剤はさまざまな種類があり、化粧品にも使われるものですが、歯磨き粉の場合はニキビに対して全く意味をなさないもので、かえって余計な刺激になる可能性があります。
ニキビができやすい方は、肌のバリア機能が損なわれていたり、肌のターンオーバーがうまく機能していないため、研磨剤や界面活性剤だけでなく、他の成分によっても炎症が助長され、ニキビが悪化したり、アレルギーによってかぶれたり(接触皮膚炎)などのお肌のトラブルを引き起こす可能性があります。
ニキビに塗るのはNG:目薬は医薬品
目薬(点眼薬)は、医薬品であることがポイントです。ドラッグストなどできるものから、薬剤師を介さないと購入できないものや医師の処方がないと使用できないものもあります。医薬品には副作用があり、使用方法や取り扱いを守らないとトラブルのリスクがあります。そのため、本来の目的とは違う部位に使用するようなことは、危険な行為です。
まとめ
ニキビに歯磨き粉や目薬を塗って治るということはありません。歯磨き粉や目薬は肌に塗ることを考えて作られているものではいため、ニキビが治らないどころか予期せぬトラブルを招く可能性があります。そんなことをするよりも、化粧品でケアをする方がニキビケアには効果です。化粧品や医薬品は、必ず使用の範囲を守ることは、ニキビをはじめとした肌トラブルに悩まないための基本なので、忘れないようにしましょう。
あわせて読みたい
ニキビの予防と対策
-
ニキビの原因とできる場所とは?ニキビができたときのケアと対策
-
ニキビ跡の種類と原因、対処法は?スキンケアで改善できる?
-
大人ニキビの治し方
-
ストレスなどによる大人ニキビを引き起こす原因と治し方
-
ニキビが治らないのは
-
ニキビは潰した方が早く治る?潰した時の正しい対処法
-
ニキビを予防するには
-
ニキビを早く治すための治療方法
-
皮膚科で処方されるニキビ治療の薬とは
-
医師に聞く!ベビーパウダーでニキビ・ニキビ跡が治るって本当?
-
ニキビ予防に効果のあるオススメの洗顔料
-
ニキビに効く食事とニキビ予防につながる栄養素
-
ニキビを潰してはダメな理由とおすすめの治療方法
-
色素沈着を起こしたニキビ跡ができる原因と治療方法
-
ビタミン不足とニキビの関係とは
-
かんたんチェック
「働く女子の肌荒れ危険度」セルフチェック
-
かんたんチェック
「貧乳」危険度チェック
-
-
-
-