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糖尿病

1型糖尿病の症状と原因

更新日:2017/03/21 公開日:2015/06/24

この病気・症状の初診に向いている科
内科

糖尿病というと、中高年の人がなりやすい病気というイメージがありますが、子供や若い人に多い糖尿病もあり、これを「1型糖尿病」と言います。今回は、ドクター監修のもと、この1型糖尿病の原因や症状についてご紹介します。

糖尿病には、大きく分けると「1型糖尿病」と「2型糖尿病」があります。

1型糖尿病とは

1型糖尿病は、自己免疫によってβ細胞が攻撃、破壊され、血糖値を下げるインスリンをほとんど、あるいは全く分泌できなることで発症します。自己免疫が起こるきっかけはウイルス感染と考えられていますが、はっきりしたことは、まだ解明されていません。また、自己免疫によるもの以外に、原因不明の特発性のケースもあります。

日本人の発症率は比較的少なく、糖尿病患者のうち1型糖尿病を患っている人は、5%にも満たないといわれています。糖尿病といえば、中高年に多い病気というイメージがありますが、1型糖尿病は、子供や若い人に多いのが特徴で、以前は「小児糖尿病」とも呼ばれていました。

2型糖尿病とは

インスリンの分泌量が少なかったり、タイミングが遅れたりする「インスリン分泌不全」や、インスリンの働きが悪くなる「インスリン抵抗性」によって起こるのが2型糖尿病です。

日本人を含む東アジア民族は、欧米人に比べて、遺伝的にインスリンの分泌能力が低いといわれています。こうした遺伝的な体質に、高カロリー・高脂肪の食生活、運動不足、肥満などといった生活習慣の乱れが重なることで、2型糖尿病の原因となります。

2型糖尿病は、以前はある程度の年齢になってから発症することが多い病気でした。しかし、最近は子供をとり巻く生活環境やライフスタイルが急激に変化したことで、生活習慣の乱れによる肥満が増加し、子供の2型糖尿病も増えてきています。

インスリンって何?

糖尿病とは、血液中の「ブドウ糖」の濃度(血糖値)が慢性的に高くなる病気のことですが、このブドウ糖の濃度をコントロールしているのがインスリンです。

インスリンは、すい臓のβ細胞でつくられるホルモンで、血液中のブドウ糖を筋肉や肝臓などに取り込み、ブドウ糖の濃度を正常範囲に保つ役割があるのです。

食事で摂った糖質が分解されてブドウ糖になると、血液中から細胞に取り込まれ、エネルギーとして活用されます。

食事をすると血糖値が上がりますが、β細胞は、それを素早く察知して、すぐにインスリンを分泌します。そして、インスリンは臓器が血糖を取り込んでエネルギーとしての利用や蓄積、タンパク質の合成や細胞の増殖を促す働きをするため、ブドウ糖がすみやかに処理されるのです。

ところが、1型糖尿病の人は、なんらかの理由でβ細胞が破壊されてしまい、インスリンを分泌できなかったり、その分泌量が極めて少なかったりします。このため、ブドウ糖の処理ができず、血液中に溢れてしまうのです。

原因と症状

1型糖尿病の原因

1型糖尿病を発症する原因は、まだ詳しくわかっていませんが、「自己免疫」が主な原因ではないかといわれています。私たちの体には、体内に侵入した異物を排除する「免疫機能」がありますが、この機能に異常が生じ、自分自身の細胞を攻撃してしまうのが自己免疫です。1型糖尿病の場合は、自己免疫が、β細胞を攻撃して破壊してしまうことによって起こると考えられています。

1型糖尿病の症状

1型糖尿病になると、次のような症状が起こります。

尿の回数・量が増える…血糖値が高くなると、腎臓が血液中のブドウ糖を水分とともに尿として排泄しようとするので、尿の量が増えます。

のどが渇く…尿の量が増え、体内の水分が足りなくなるので、のどが乾いて、水分をたくさん欲するようになります。

食べているのに痩せる…食事から摂った糖質をエネルギーとして活用できないと、筋肉や脂肪が分解されてエネルギーとして使われるようになるので、体重が減少していきます。

体がだるい、疲れやすい…全身のエネルギー不足や体重減少のため、体力がなくなって、疲れやすくなります。

1型糖尿病の場合、これらの症状が急激に起こり、数か月以内にはインスリン治療が必要となるケースが多くあります。中には極めて急激に症状が進み、血糖値が高い状態になってからわずか1週間程度で合併症を発症するケースもあります。このようなタイプは、劇症(げきしょう)1型糖尿病と呼ばれます。

一方で、ゆっくり発症していく場合もあり、このタイプは緩徐進行(かんじょしんこう)1型糖尿病と呼ばれます。

1型糖尿病の予防について

1型糖尿病を発症する原因は、まだ詳しくは解明されていませんが、一般的にみて生活習慣で気をつけるべき点をあげたいと思います。

食事

糖尿病は、血糖値を下げるインスリンで、ホルモンの分泌量が低下したり、はたらきが弱くなったりして、血糖値が慢性的に高くなった状態のことです。食事をすると血糖値が一時的に上昇するため、すい臓からインスリンが分泌されます。しかし、不規則な食事や過度な間食は、インスリンの分泌を乱し、すい臓に負担をかけてしまいます。1日3食の食事を基本とし、規則正しく栄養バランスを考えた食生活を心がけましょう。

糖尿病の予防のために、「これさえ食べておけば大丈夫」、「これは絶対に食べてはいけない」という食べ物はありません。大切なのは、5大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく摂取することです。

また、間食する場合は食後に少しだけとるのがおすすめです。

運動

インスリンが効率よくはたらくのは、運動で使われた部分の筋肉です。このため、糖尿病予防のためには、全身の筋肉をまんべんなく使える運動が最適です。

さまざまな運動がありますが、全身の筋肉を使えて長時間続けやすいのは「有酸素運動」です。中でも、専用の場所や道具を必要としないウォーキングは、1人で手軽にできる有酸素運動としておすすめです。

運動の強度は、ややきついと感じる程度がよいとされていますが、「忙しくて運動する時間がつくれない」という人には、通勤や外出時間の活用をおすすめします。少し早いテンポで歩く、エレベーターやエスカレーターではなく階段を利用する、立ってできる仕事は座らずに行う、まとめ買いをせずにこまめに買い物に行くなど、日常生活の活動量を増やすことを意識しましょう。

ストレス対策

ストレスを感じると、体を活動的にしてストレスに対抗するため、交感神経が刺激されます。すると、血糖値を上げるホルモン(カテコラミンなど)や、血糖値を下げる「インスリン」の効きを悪くするホルモン(コルチゾールなど)が分泌されるため、血糖値が上昇するのです。

私たちを取り巻く環境は、さまざまなストレスに満ちあふれています。生きている限り、ストレスを完全になくすことはできません。ストレスを「なくそう」とするのではなく、上手につき合っていくことが大切になってきます。

ストレスが溜まっているときは、ついついそのことだけを考えがちですが、考えすぎるとマイナス思考に陥ってしまいます。友達や家族との会話を楽しむ、没頭できる趣味を持つ、スポーツをして汗を流すなど、自分なりの気分転換法を見つけるようにしましょう。

睡眠

睡眠不足が続くと、体をアクティブな状態にする「交感神経」が刺激され、血糖値を上昇させるホルモンやインスリンの効きを悪くするホルモンが分泌されます。その結果、血糖値が上昇し、糖尿病を招きやすくなるのです。

また、睡眠不足が続くと疲れが取れず、ストレスが溜まりがちです。ストレスもまた、交感神経を刺激して血糖値を上昇させる要因になります。

睡眠は、時間だけでなく質も大切です。眠りの質を高めるために早寝早起きを心がけ、できるだけ毎日同じ時間に起床・就寝するようにしましょう。そうすれば、体にリズムが刻まれていき、夜には自然に眠くなってきます。

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