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コラーゲンの経口摂取で吸収率を高めるポイント

更新日:2019.04.19
公開日:2015.09.16
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この記事の監修者
スキンケア大学編集部

コラーゲンを経口摂取できる食品は女性にとって気になるもの。しかし、本当に効果があるのでしょうか。ここでは肌への効果を高めるコラーゲンの摂り方や効果を左右するものなどについて、専門家監修のもと解説します。

コラーゲン鍋やコラーゲンゼリー、ドリンクやサプリメントなど、コラーゲンを配合している食品や飲料は、女性にとって気になる存在です。一方で、「コラーゲンは体内に吸収されるときにアミノ酸に分解されるので、経口摂取しても無意味」という意見も聞かれます。はたして、コラーゲンを含んだ食品には美容効果があるのでしょうか。また、どう摂るのが効果的なのでしょうか。詳しく見ていきます。

コラーゲンについて

コラーゲンとは、私たちの身体に弾力やしなやかさをもたらすタンパク質の一種です。体内では皮膚に約40%の割合で存在するほか、約20%が骨や軟骨に、残りが内臓や血管など全身に広く存在しています。

その働きは幅広く、肌のハリや弾力を生み出したり、関節をスムーズに動かしたり、骨を丈夫に、血管をしなやかに保つほか、傷を治癒したり、血圧や血糖値を調節するなどの役割も担っています。

なかでも肌の真皮層においてはコラーゲンが網の目のように張り巡らされることで、ベッドのスプリングのように肌のハリや弾力をキープしています。

コラーゲンの詳しい役割や、種類については、『コラーゲンとは』で解説していますのでご覧ください。

肌への効果を高めるコラーゲンの摂り方

年齢とともに減少してしまうコラーゲン。肌への効果に期待できる量は1日5~10gといわれていますが、食品に含まれるコラーゲンの量には限りがあります。だからこそ、サプリメントやドリンクなどを活用している方が多いのでしょう。

ただし、コラーゲンだけ摂っていればよいのかというと、そうではありません。コラーゲンはタンパク質の一種ですが、コラーゲンの生成サイクルを活性化させるためにはアミノ酸を豊富に含んだタンパク質も同時に摂ることがポイントなのです。

コラーゲンといえばプルプルした食材。イメージするのは高級食材のフカヒレでしょうか。しかし、鶏の皮や軟骨はもちろん、赤みが多く硬い肉の牛すじ、スペアリブや豚のこま切れなど身近な食べ物にもコラーゲンは含まれています。さらに、サケやうなぎ、ハモなどの皮の厚い魚もコラーゲンを豊富に含んでいます。

コラーゲンの効果を上げる成分と下げる成分

より高い効果を得るためには、コラーゲンの合成をサポートするビタミンCも一緒に摂りましょう。また、必須アミノ酸でありながら体内で作られず、コラーゲンには含まれないトリプトファンを含んでいる魚や卵なども一緒に摂ることがポイントです。

さらに、肌の真皮層でコラーゲンを繋いでいるエラスチンを一緒に摂ると、美肌効果が期待できるといわれています。ただし、エラスチンはブタの血管やマグロやカツオの心臓などに含まれ、日常的に食べることが難しいため、サプリメントなどでの摂取がおすすめです。

反対に、高脂肪食のとり過ぎは、コラーゲンの合成を妨げてしまうので注意が必要です。糖分の摂り過ぎも、「糖化」といってコラーゲンを変性させ、ハリや弾力を失わせてしまいます。揚げ物や甘い物の摂り過ぎも注意しましょう。

コラーゲンの経口摂取は無意味?その効果について

これまでは、「コラーゲンを食べても意味はない」といわれていました。タンパク質は体内でアミノ酸やペプチドに分解されますが、そのメカニズムはコラーゲンも同じです。食べたコラーゲンがそのまま肌に届くわけでもなく、コラーゲンに再合成されるかどうかも定かでなかったことがその理由です。

しかし近年では、10~30万というコラーゲンの分子量を劇的に小さくした低分子コラーゲンというものも登場しています。消化や吸収が効率的に行われることで、肌の弾力や水分量の向上に期待できる、という実験データも出ているほどです。

なかでも分子量が約3,000~1万と小さい「コラーゲンペプチド」を用いた2009年の試験では、30歳以上の被験者に魚鱗コラーゲンペプチドを4週間に渡って1日5g摂取してもらったところ、角層の水分量が増加したとの報告が得られています。ヒトに対する試験ではほかにも関節炎の症状軽減や、皮膚への効果などが国内外の実験で報告されており、まだ完全に証明されているとは言えませんが、これからますます注目したい研究と言えるでしょう。

コラーゲンをサプリメントで摂取する際の注意点

1日に必要とされるコラーゲン量は5,000mg~1万mgといわれていますが、日本人の平均摂取量は1,900mgと不足しがちです。食事で補給するのが難しいときは、サプリメントやドリンクをとり入れるのもよいでしょう。

上記でご紹介した分子の小さい「コラーゲンペプチド」は、サプリメントにも多く配合されています。主な原材料は牛や豚、鶏などから抽出した「動物由来コラーゲン」と、魚から抽出した「魚骨、皮由来コラーゲン」「ウロコ由来コラーゲン」に分かれます。

詳しくは『素材で変わる!コラーゲンサプリメントの特徴と効果』をご覧ください。

サプリメント全般に言えることですが、いくら身体にいい商品であっても、過剰に摂取したり、食事をきちんと摂らないようでは意味がありません。また、サプリメントは天然物から人工加工物まで、さまざまな原材料が使われていますので、アレルギー体質をお持ちの方、妊娠中の方などは成分や原材料を慎重にチェックするようにしましょう。

コラーゲンドリンクを活用する方法も

最近はスーパーやコンビニなどで気軽に購入できるコラーゲンドリンクも増えてきています。サプリメントと同様にコラーゲンペプチドが配合されている商品が多く、加えてビタミンCやビタミンB2・B6、ヒアルロン酸、コエンザイムQ10、エラスチン、プロテオグリカンなど、さまざまな美容サポート成分を一緒に摂取できる商品もあります。コラーゲン独特のニオイも抑えられており、フルーツ味など飲みやすい商品が多いのも特徴です。

ただし、コラーゲンぺプチドで弾力を保てるのは1日程度ですので、毎日コンスタントに補給する必要があります。品質や吸収性、飲みやすさなど、商品を比較したうえで自分に合うものを選びましょう。

こちらについて詳しくは『コラーゲンドリンクの肌への効果と知っておきたい経口摂取の知識』をご覧ください。

まとめ

コラーゲンの経口摂取における効果と吸収率を高めるポイントについて見てきました。かつては「コラーゲンは体内に吸収されるときにアミノ酸に分解されるため、経口摂取には意味がない」といわれていましたが、近年コラーゲンについての研究が進むにつれて、より分子の小さなコラーゲンペプチドの肌への効果などが明らかになってきています。

美肌のために経口摂取でコラーゲンを活用するポイントは、以下のとおりです。

  • 低分子コラーゲン、ペプチドコラーゲンを選ぶ
  • コラーゲンの合成をサポートするビタミンCも一緒に摂る
  • 必須アミノ酸であるトリプトファンや、エラスチンと一緒に摂る
  • 高脂肪食や糖分の取り過ぎを避ける
  • 食事で必要量を摂取できないときは、サプリメントやドリンクを活用する

コラーゲンを上手に活用して、ハリと弾力のある美肌をキープしましょう。

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