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過活動膀胱炎の尿漏れ対策に「膀胱訓練」のススメ

更新日:2018/05/10 公開日:2015/09/28

岩井裕子先生

この記事の監修ドクター

中村外科 医師

岩井裕子先生

この病気・症状の初診に向いている科
泌尿器科

過活動膀胱による尿漏れは、膀胱のはたらきを正常に戻すための「膀胱訓練」で改善されることもあります。ここではドクター監修のもと、膀胱訓練の概要、訓練に適しているケースと適していないケース、訓練方法について解説します。

過活動膀胱炎の尿漏れ対策に効果のある「膀胱訓練」について、概要および訓練方法などについて解説します。

過活動膀胱の症状

過活動膀胱とは、突然の尿意を感じたり、水分をたくさん摂っていないにもかかわらず1日に8回以上もトイレに行ったりするなど、なんらかの原因によって排尿の仕組みがうまく働かず、膀胱の活動が過剰な状態となっており、膀胱に異常な収縮が起こることで、強い尿意や頻尿、尿漏れなどが起こる病気です。

過活動膀胱炎の原因には、脳と膀胱(尿道)をつなぐ神経のトラブルによる神経因性と、非神経因性のものがありますが、過活動膀胱が起こる、メカニズムについてはいまだよく分かっていない部分もあります。一般的に、年を重ねることで、膀胱の機能低下により、症状が現れる可能性があります。また、妊娠中はお腹に赤ちゃんを抱えている状態が続くので、膀胱周りの骨盤底筋が赤ちゃんの重みで負担がかかっています。

そのため、膀胱の位置も下がりやすくかつ締める力も弱くなることから、尿漏れしやすいのです。骨盤底筋のゆるみが原因で過活動膀胱を起こしてしまうケースもみられます。

尿漏れ対策「膀胱訓練」とは?

膀胱訓練とは、病院の治療でも取り入れている「膀胱のリハビリ」です。計画的に尿意を我慢するトレーニングにより、膀胱に溜まる尿の量を少しずつ増やし、トイレに行く回数を減らします。膀胱訓練のほかにも冷え対策や骨盤底筋の体操なども過活動膀胱の尿漏れや頻尿に効果があるといわれていますので、うまく組み合わせるとよいでしょう。

膀胱訓練に適しているケース、適していないケース

膀胱訓練は、頻尿の症状や原因によって適しているケースとそうでないケースがあります。訓練を始める前に、ご自身がどちらに該当するのか確認しておきましょう。

適しているケース

なんらかの病気の可能性が少なく、頻尿以外は特に症状がない場合は膀胱訓練をするのに適していると言えます。何か心配ごとがあったり、新しい環境に不安を感じたりするなどの心因性による頻尿も、訓練に適していると言えるでしょう。

また、膀胱に溜められる尿が少ない場合も膀胱訓練がおすすめです。膀胱の容量には個人差がありますが、通常は1回の尿量が成人女性で200~300ml、成人男性で300~400mlが目安だといわれています。計量カップなどで1回分の尿を計ってみて、目安の量よりも極端に少なければ、膀胱訓練の効果が期待できます。

適していないケース

膀胱訓練が適していないケースは、次のような病気に該当するときです。

  • 前立腺肥大症など、尿が出にくい病気
  • 細菌感染によって生じる膀胱炎のとき
  • 過活動膀胱によって、急な尿意を我慢できないとき
  • 間質性膀胱炎で、蓄尿時や排尿時に痛みがあるとき
  • 膀胱結石
  • 前立腺癌
  • 膀胱癌

また、これ以外でも血尿や排尿時に痛みがある方や、頻尿が次第に悪化している方も注意が必要です。ご自身の判断で膀胱訓練を始めずに、医療機関で診察を受け、指示に従ってください。

膀胱訓練のやり方

膀胱訓練のやり方は簡単で、肛門や尿道に力を入れるようにして尿をグッと我慢するのが基本となります。トイレに行きたいという気持ちを紛らわして、他のことを考えたり、ゆっくりと深呼吸したりします。こうして我慢する時間を5分、10分と計画的に延ばしていきます。

1度の尿が少ない場合にも、尿意を感じるままに何度もトイレへ向かわず、1度に200mlくらいの排尿を目標にトイレに行くのを我慢します。夜中に目覚めたときにも同様に我慢してみましょう。

膀胱訓練のコツは、「尿意の波」を知ることです。トイレに行くタイミングは尿意の波が弱くなっているときがよいでしょう。訓練をするうえで尿漏れが不安な方は、精神的な負担を少なくするためにも、尿パッドなどを使って自宅で練習を始めることをおすすめします。膀胱訓練は筋肉のトレーニングですから、すぐに効果が出るとは限りません。3か月くらい続けるつもりで気長に取り組むようにしましょう。

無理せず、うまくいかなくても自分を責めないことも大切です。

日常に取り入れたい骨盤底筋を鍛えるエクササイズ

骨盤底筋は子宮や尿道、膀胱などを支える筋肉の総称のことです。この筋力が弱まることで頻尿、尿漏れの原因となります。膀胱訓練とともに骨盤基底筋を鍛えことで尿漏れ改善につながる可能性が高まります。

骨盤底筋エクササイズは、膣を締めたり、ゆるめたりといった動作が基本ですので、日常生活の中で継続しやすいエクササイズとしてできるのもいい点でしょう。特別に用意するものがなく、椅子に座った状態、仰向けや立った状態でもできるので、家でくつろぎながらできたり、通勤電車の中でとり入れることが可能です。

骨盤底筋エクササイズは、始めのうちは日常生活のうち1日3分でよいので、とり入れてみましょう。徐々に回数を増やしていき、継続して行うことが骨盤底筋を鍛え、尿漏れ予防につながっていきます。詳しいエクササイズについては『簡単!骨盤底筋群を鍛える運動』をご参照ください。

また、ヨガポーズを取り入れた骨盤底筋を鍛えるエクササイズもありますので、詳しくは『骨盤底筋を鍛えるヨガポーズ』をご参照ください。

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