二の腕に多く見られる皮膚疾患の「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」。「毛孔性角化症(もうこうせいかくかしょう)とも呼ばれるこの疾患は、ぶつぶつと目立つことから悩む女性も多いとされますが、いったいなぜ、このような症状が起こるのでしょうか。毛孔性苔癬ができる原因と、予防・対処法について解説します。
毛孔性苔癬(毛孔性角化症)ができるのはなぜ?
本来、肌の表面の角質は、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)によって自然にはがれ落ち、生まれ変わります。しかし、その過程でなんらかの異常が起こり、古い角質がはがれ落ちずに毛穴に詰まって毛穴をふさいでしまうと、皮膚の表面が盛り上がってぶつぶつができてしまいます。
毛孔性苔癬は多くの人が発症する皮膚疾患ですが、その根本的な原因(なぜ古い角質が毛穴に詰まってしまうのか)については、はっきりしたことがわかっていません。ただ、若い人に起こりやすく、妊娠・出産後に発症することもあることから、ホルモンバランスが影響していると考えられています。
一方で、両親のどちらかに毛孔性苔癬の症状が見られた場合、子どもに遺伝する確率が高くなることから、遺伝の可能性も考えられています。また、毛孔性苔癬を発症するのは、どちらかというと太り気味の家系が多いともいわれています。
毛孔性苔癬(毛孔性角化症)は予防できないの?
前述のとおり、毛孔性苔癬の原因として遺伝やホルモンバランスの影響が考えられることから、確実に予防することは難しいでしょう。ただし、できてしまったものを悪化させないための対策はあります。ぶつぶつを悪化させないためのケア方法をご紹介します。
ぶつぶつは乾燥で悪化しやすいので、まずは保湿を心がける
肌が乾燥すると、より角化が早まってさらなる肌荒れを起こす危険があります。ボディローションやクリームなどでしっかり保湿しましょう。
抗酸化成分が配合された美容液で、肌のターンオーバーを整える
抗酸化成分を取り入れた美容液を使用することによって活性酸素が除去されるため、皮膚のターンオーバーを整えられる可能性があります。
血流を促すことで炎症による赤みを予防する
血流の循環をよくすることで、赤みや炎症のあとを予防できます。皮膚の血流を促進する、ビタミンE(トコフェロール)などをとり入れると、効果が期待できます。
美白美容液などで、色素沈着を防ぐのも効果的
まれに、毛孔性苔癬のあとが茶色いシミのようになってしまうことがあります。色素沈着を防ぐためには、メラニンの沈着を防ぐ働きのある、ビタミンAが効果的です。ビタミンAが配合された美白美容液を使ってもよいでしょう。
スキンケア製品では不安という方は、市販薬を試してみても
スキンケアだけでは心配な場合、尿素入りの市販薬を使ってケアを行ってもよいでしょう。ただし、正しいケアを行わないと色素沈着などが起こることもあるので、専門ドクターの指導を受けることをおすすめします。
※毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の市販薬について、詳しくは『毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の市販薬の種類と使い方の種類と使い方』をご覧ください。
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