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喘息

妊娠中の発作は危険!妊婦の喘息が胎児に与える影響

更新日:2018/05/18 公開日:2015/10/28

この病気・症状の初診に向いている科
呼吸器科

喘息持ちの女性が妊娠すると、胎児に影響を及ぼす心配から、ステロイド剤などの薬を避けてしまいがちです。そのため、途中で治療を止めてしまう傾向があります。実際に、妊婦は喘息治療を通常通りに続けていいのでしょうか。ドクター監修のもと解説します。

喘息を持った妊婦は、お腹の中の胎児への影響を考えて、ステロイド剤などの薬を極力使いたくないと考えているでしょう。実際、妊娠時に薬を飲んでも、産まれてくる子どもに影響はないのでしょうか?ここでは、妊娠時の喘息について解説します。

妊娠中の喘息の特徴

女性の場合、妊娠をすると喘息症状がよくなることもあれれば、悪くなることもあります。妊娠中の喘息患者は、喘息治療を行うことで「胎児が体に障害をもって生まれてくるのではないか?」と心配します。そのため、喘息を患っていても、進んで治療を行わないことがほとんどです。その結果、風邪を引いたり、疲労がある程度蓄積したりすると、喘息症状が悪化してしまうのです。

喘息が胎児・母子に及ぼす影響

妊娠中に喘息の治療薬によって、体に障害をもった子どもが生まれた、という報告はこれまでありません[1]。胎児への影響として危険なのは、薬よりもむしろ、妊娠中の喘息発作の強度が大きかったり、回数が多かったりすることによって、胎児へ酸素が十分に供給されないことです。

具体的には、喘息発作が起きているときに無理に抑えようとすると、胎児が酸素不足になるので、胎児低酸素血症になる可能性があります。他にも子宮内発育遅延、低体重、早産などを招く危険性があります。胎児だけでなく、母親も喘息治療をきちんと行わないことで、高血圧、尿毒症、分泌異常を起こす場合があります。

現代の医学では、妊娠中の喘息患者の安全な治療法が明らかになっているので、産科や内科、呼吸器科の先生に相談し、きちんと治療を行うことが大切です。

妊娠時の喘息の治療

治療の前に大切なことは、喘息発作を引き起こす誘因をなるべく避けることです。風邪の予防を怠ったり、身体の負担になったりすることは避けましょう。また、ほこりやカビ、ハウスダストなど、アレルゲンの原因と思われるものを避けられる生活環境を整えましょう。

喘息の治療は、内服や注射よりも安全性が高いといわれている吸入療法を行います。世界で主体になっている治療法で、吸入ステロイド薬と吸引β2刺激薬を使用することがすすめられています。喘息症状が重い場合には、ステロイド薬やテオフィリン薬などの内服薬を合わせて使用します。重い発作が起きた場合は、胎児の低酸素血症を防ぐためにも、入院が必要になります。医師の診断のもと酸素吸入や気管支拡張剤の吸入、点滴などが行われます。

これらの治療法は、安全性が認められたものなので、治療をためらわずにきちんと受けましょう。

妊娠時の喘息治療は、定期的に病院へ通い、発作が起こらないように、喘息発作をコントロールすることが大事なのです。

参考文献

  1. [1]岩瀬 彰彦. "喘息妊婦の臨床的特徴とその対応" 日本産婦人科医会.
    http://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/MEMBERS/TANPA/H11/990308(2018-05-18)

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