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糖質制限に有効!糖質の吸収を抑えるお茶とは

更新日:2018.04.25
公開日:2015.10.30
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この記事の監修者
管理栄養士 横川仁美

糖質制限の食生活と、糖質の吸収を抑える作用のあるお茶を組み合わせれば、さらなる効果が期待できます。ここでは、糖質制限に有効とされるお茶の種類や働きについて、管理栄養士監修の記事で解説します。

食事で糖質制限を行うとともに、糖質の吸収を抑えて血糖値の上昇を抑制してくれるお茶をとり入れることで、さらなる効果が期待できます。ここでは、お茶の種類とそれぞれの効果について見てみましょう。

糖質制限に役立つお茶の種類と作用

糖質制限をサポートするお茶には、身近なものから珍しいものまでさまざまあります。

緑茶

お茶の中でも特に身近な緑茶ですが、アメリカの大学で行われた研究により、食後の血糖値の上昇抑える効果があると考えられています。緑茶に含まれるEGCG(エピガロカテキンガレート)という天然物とデンプンを一緒にマウスに与えたところ、血糖値の上昇が抑えられたとの研究結果が報告されました。

唾液などに含まれるα-アミラーゼという酵素は、デンプンを麦芽糖やブドウ糖に分解する作用がありますが、報告によれば、EGCGがα-アミラーゼの活性を34%抑えたといいます。つまり、EGCGがデンプンを糖に分解する酵素の働きを抑え込んだことで、ブドウ糖への分解を抑え、食後の血糖値上昇を抑制している可能性が示唆されたのです。その研究で用いられたEGCGの量は、人では緑茶一杯半に相当する量ということでした。

EGCGの効果を得るには、デンプン質、いわゆるごはんやパンと同時に摂るべきとされており、ごはんやパンを食べた後で緑茶を飲んだとしても、血糖値の上昇は抑制できないとされています。

ギムネマ茶

ギムネマ・シルベスタは、古代インドでは「砂糖を壊すもの」と考えられていた薬草です。ギムネマ・シルベスタに含まれているギムネマ酸には、腸での糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を緩やかにする働きがあるとされています。さらに、ギムネマ酸には、舌にある味覚細胞の甘みを感じる部位の働きを抑えて甘さを感じないようにする性質もあり、これによって食欲を抑える効果も期待されています。

たんぽぽ茶

たんぽぽ茶に含まれる「イヌリン」には、血糖値の急激な上昇を抑える作用があります。

ガルシニア茶

ガルシニアとは、インド南西部やスリランカ、タイなどに自生している植物です。含まれているヒドロキシクエン酸という物質が、余分な糖質から脂肪が合成されるのを阻害するといわれています。

プーアール茶

含有している重合型カテキンに、脂肪や糖質が吸収されるのを防ぐ働きがあるとされています。

サラシア茶

インドのアーユルヴェーダで糖尿病初期の治療に使用されてきたサラシアは、サラシノールという成分に小腸での糖の分解・吸収を抑える働きがあります。

グァバ茶

熱帯アメリカ原産の低木で、その葉と果実の皮を用いて作られます。糖質の吸収を穏やかにする効果があるといわれています。

これらのお茶の中には、漢方薬などに応用されていたり、薬効成分を含むものもあります。多用するにはリスクもともないますので、表示されている日の使用料を守ること、ひとつの種類のお茶を長期にわたって常用しないことが大切です。

糖質制限による健康影響についての注意事項

糖質制限の効果や安全性については諸説あります。例えば、効果に関して、63名の肥満の男女を低炭水化物食群とカロリー制限低脂肪食群に分けて行った研究で、6か月後では低炭水化物食群の減量幅が大きかったが、1年後になると両者の違いは見られなかったとしています[1]。また、日本糖尿病学会は運動療法と総エネルギー摂取量の制限を重視し、糖質制限に関して、「総エネルギー摂取量を制限せずに、炭水化物のみを極端に制限して減量を図ることは、その本来の効果のみならず、長期的な食事療法としての遵守性や安全性など重要な点についてこれを担保するエビデンスが不足しており、現時点では薦められない」としています[2]。当コンテンツはあくまでも糖尿病などのリスクを持たない健康的な人を対象としていること、また、健康的な人の場合でも糖質制限を取り入れることでの長期的な効果や、健康への影響について否定的な意見があることにご注意ください。

参考文献

  1. [1]Gary D. Foster, et al. A Randomized Trial of a Low-Carbohydrate Diet for Obesity, N Engl J Med 2003; 348: 2082-2090
  2. [2]日本糖尿病学会. "日本人の糖尿病の食事療法に関する日本糖尿病学会の提言" 日本糖尿病学会. http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=40(参照2017-06-29) 

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