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男性不妊の原因のひとつ「精子無力症」とは?

更新日:2016/12/09 公開日:2015/12/08

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泌尿器科

男性不妊の原因である「精子無力症」について、ドクター監修の記事で解説します。精子無力症と診断されたとしても、妊娠を望める治療法はいくつかあります。精子無力症の原因と治療法を正しく理解しておきましょう。

男性不妊の原因となる「精子無力症」とは、どのような状態のことを指すでしょうか? ここでは、精子無力症を引き起こす原因と治療法についてお伝えします。

精子無力症とは

精子無力症とは、簡単に言うと精子に元気がない状態のこと。精子の量が十分でも、その質に問題があれば妊娠は難しくなります。

精液を検査して、前進運動をする精子が50%未満、もしくは活発に前進する精子が20%未満であるときに精子無力症と診断されます。ただし、精子の状態は採取したタイミングによって異なることがあるので、一度だけの検査で精子無力症と確定できるわけではありません。診断には複数回による検査が必要となります。

精子無力症は先天的な原因で精子をつくる機能が低下しているケースがほとんどです。しかし、思春期以降にかかったおたふくかぜをはじめとした後天的な影響を受けている場合もあります。

また、精子無力症の原因として細菌が精巣や前立腺に炎症を起こし、後遺症として無力症となる場合があります。

精子無力症の治療法

精子無力症の治療法として薬物治療、ホルモン治療、精索静脈瘤手術、人工授精、体外受精があります。それぞれの治療法について詳しく解説します。

薬物治療

手術を行わずに薬の投与による治療法です。薬にはクロミフェン、カリクレイン、ビタミン剤、漢方薬などが主に使用されます。これらの薬は精子の数や運動率を上げるだけでなく、精子の質を改善することもわかっています。

ホルモン治療

ホルモン剤、あるいはホルモン分泌を加速または抑制する薬を服用する治療法です。投与する間隔が決まっていることが多いため、治療が長期にわたることがあります。

精索静脈瘤手術

精巣や精索部に静脈の拡張があることを精索静脈瘤といいます。男性不妊患者の40%以上が精索静脈瘤に認められています。手術をすると20~30%で精液内に精子が含まれたという報告があり、手術することで自然妊娠の可能性が約3倍高くなるともいわれています。

人工授精

人工授精とは、排卵日に合わせて精子を子宮内に注入する方法です。子宮内は弱酸性の状態ですから、精子無力症のように元気のない精子は卵管にたどり着く前に死滅してしまいます。そのため、人工授精により子宮の奥に精子を注入して受精率を高めるというわけです。

凍結した精子を利用することも可能ですが、新鮮な精子を使ったほうがより受精しやすいでしょう。

体外受精

重度の精子無力症の場合には、体外受精や顕微授精といった高度生殖医療を受けることをおすすめします。

卵巣内にある卵胞から卵子をとり、精子と受精させる方法です。体外受精はシャーレの中で卵子と精子を混ぜ合わせるので、精子の動きが悪くても受精できる可能性があります。

顕微授精では、精子を一匹吸い上げてから卵子に注入する方法です。体外受精をくり返しても受精しない場合に顕微授精が行われます。

このように精子無力症でも妊娠を望める方法があるのです。専門の産婦人科などに治療法を相談してみるとよいでしょう。

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