コラーゲンやヒアルロン酸と並ぶ、肌の三大保湿成分のひとつがセラミドです。このセラミドは、ニキビにも効果があるのでしょうか。以下で詳しく見てみましょう。
セラミドが肌にもたらす働き
セラミドは角質細胞間脂質のひとつで、皮膚の一番上の角質層に存在します。角質細胞間脂質とは細胞と細胞をセメントのようにくっつける働きを持つもので、セラミドは角質細胞間脂質の約50%を占める主成分です。
セラミドの働きは、水分を蓄えて肌のうるおいを保つことと、細胞間をすき間なく埋めて外部刺激からのバリア機能を高めることにあります(詳しくは『セラミドの皮膚内での役割』をご覧ください)。
ニキビができる原因のひとつがセラミド不足による乾燥肌
ニキビは、脂分の多い肌にできやすいと思われがちですが、実は乾燥肌の人でもできることがわかってきています。
その主な理由として、乾燥肌の人に起こりやすい角質の「過角化」があげられます。
「過角化」(または角化異常、不全角化)とは、バリア機能の低下やターンオーバーの乱れにより角質層が厚くなることを指します。この過角化により毛穴がふさがり、皮脂がつまりやすくなった結果、ニキビができやすくなります。
過角化が起こる具体的なメカニズムをご説明しましょう。
水分を保持して細胞と細胞の間をすき間なく埋める角質細胞間脂質、すなわちセラミドが少なくなると、水分が不足し、肌が外部からの刺激を受けやすくなります。このようなバリア機能の低下が起こると、刺激から肌を守るために角質が厚くなり、過角化が起こります。(詳しくは、「ニキビの原因とは?」をご覧ください)。
こうした理由から、セラミド不足による乾燥肌の人は肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激や細菌を防ぐために過角化が進みます。また、角質層の水分不足はターンオーバーの乱れにもつながり、古い角質がはがれないまま硬くなった結果、さらに過角化が起こりやすくなります。こうした過角化の結果、毛穴がつまり、ニキビができやすくなるのです。
こうした乾燥による過角化を改善するためには、保水作用を持つセラミドの塗布または摂取が効果的だと言えます。
人の皮膚に存在するセラミドは全部で7種類あり、バリア機能を高めるのが「セラミド1」、セラミドの中でもっとも高い保水力を持つのが「セラミド2」といわれています。セラミド配合化粧品の中にはこのセラミド1・2を配合したものも多く登場しています。それらを上手に活用して、乾燥肌を改善していくことで、ニキビ予防の効果も期待できると言えます。
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