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腹部膨満感

巨大結腸症の原因と症状、治療法

更新日:2018/05/22 公開日:2015/12/08

この病気・症状の初診に向いている科
内科

巨大結腸症とは、その名の通り腸が巨大化してしまう病気です。腹部膨満が顕著に現れ、便秘や嘔吐をともないます。ここでは、巨大結腸症の原因と症状、そして治療法について、ドクター監修の記事にて詳しくお伝えします。

腸が大きく膨らむ巨大結腸症とはどのような病気か、以下で詳しくみてみましょう。

巨大結腸症とは

腸の動きが悪いために内容物が腸内に溜まり、腸が大きく膨らんでしまう病気です。明確な定義はありませんが、巨大化した腸の直径が、盲腸で12cm以上、上行結腸で8cm以上、直腸S状結腸で6.5cm以上(大人の場合)になると巨大結腸症と判断されます。

また、巨大結腸症は一種の腸閉塞で、先天性のものと後天性のものがあります。

先天性巨大結腸症(ヒルシュスプルング病)

先天性巨大結腸症(ヒルシュスプルング病)は、生まれつき腸壁の神経節細胞が無いために、蠕動運動(ぜんどううんどう)という腸の動きが上手く行われず重度な便秘や腸閉塞を起こすことで、内容物が溜まって腸が巨大化する病気です。発生頻度は、分娩約5000回に1回の割合で、女児よりも男児の方が多い傾向があります。

胎児の消化管の神経節細胞は、妊娠5~12週頃、食道側から肛門側に向かって徐々に形成されていきますが、この過程でなんらかの異常が起こり、途中で形成が止まってしまうことで、先天性巨大結腸症が起こるとされています。ほとんどの場合、先天性巨大結腸症(約8割)、神経節細胞の欠損はS状結腸から肛門にかけてですが、大腸全体、または小腸にまで欠損がおよぶケースもあります。

原因としていくつかの遺伝子情報の異常が関わっていると考えられますが、まだ原因は詳しくわかっていません。

症状は、新生児や乳児の段階で、胎便が出にくい、お腹の張りが強い、嘔吐する、お乳を飲まないなどが現れ始め、栄養障害や呼吸不全、吐物が肺に入って肺炎を起こすこともあります。また、重症例では、腸炎症や腸の壊死、腸に穴が開く穿孔、敗血症などが起こって命の危険もあります。

後天性巨大結腸症

後天性巨大結腸症には、ほかの病気の影響によって起こる「症候性巨大結腸症」と、特に原因がなくて起こる「特発性巨大結腸症」があります。

症候性巨大結腸症の原因には、精神疾患、神経筋疾患、膠原病、代謝の異常、下剤の乱用などがあげられます。また、それ以外の原因として、機械的腸閉塞、慢性偽性腸閉塞症、中毒性巨大結腸症(※)などがあげられます。

  • 機械的腸閉塞…神経の異常や炎症などの影響で腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)がなくなり、内容物が腸内に停滞する状態
  • 慢性偽性腸閉塞症…機械的な閉塞状況がないのにもかかわらず蠕動運動がなくなる状態
  • 中毒性巨大結腸症…潰瘍性大腸炎や細菌・寄生虫などの感染、バリウムを使った注腸X線撮影や大腸内視鏡検査などがきっかけで起こり、発熱・脱水・精神状態の異常などの全身中毒症状をともなう状態

後天性の場合、先天性に比べて症状は軽く、便秘症や腹部膨満感といった程度ですが、なかには症状が重症化するケースもあります。

巨大結腸症の治療法

もし、「先天性巨大結腸症」であると認められた場合、すぐ治療が行われます。治療方法としては、まず、お尻からのガス抜きや腸洗浄が行われます。これらの治療により一時的に症状が緩和することもありますが、基本的には手術が必要となります。手術内容としては、神経のない部分を切り取り、神経のある正常な腸と肛門とを接合します。術後は排便訓練などを行い、長期にわたる経過観察も必要で、将来的に肛門の機能が低下し、人工肛門になる可能性もあります。

また、「後天性巨大結腸症」の場合は、原因がさまざまなので、まずはその原因を解明して、その治療を行うことが大切です。また、症状が軽い場合は、下剤などで排便を促すという治療が行われることもあります。もし、症状が緩和しない場合には、先天性と同様に手術が検討されることもあります。

後天性の場合は、腹部膨満感や便秘など、比較的軽い症状が特徴になりますが、放置しておくと危険な場合もあります。自己判断をせず、不安を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。

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