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バセドウ病

バセドウ病とは?病気の特徴について

更新日:2018/05/24 公開日:2016/02/17

20~30代の女性に発症することが多いバセドウ病バセドウ病には甲状腺ホルモンが関わっています。バセドウ病とはどのような病気なのでしょうか。ドクター監修のもと、バセドウ病の主な症状や原因などを通して病気の特徴を説明します。

バセドウ病は、女性に多い甲状腺の病気です。名前はよく聞きますが、具体的にはどのような病気なのでしょうか。その特徴や原因、治療法などについて解説します。

バセドウ病とはどのような病気?

甲状腺とは?

甲状腺は、のどぼとけの下にある臓器で、甲状腺ホルモンを作り、血液の中にホルモンを分泌し、全身の代謝を正常な状態に保つ役割を持ちます。縦が4センチほどの蝶が羽を広げたような左右対称の形をしており、厚みは約1センチ、重さは16〜20グラム程度の比較的小さな臓器です。

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは脳や心臓、筋肉などの新陳代謝や酸素消費を高め、神経や身体の活動やエネルギーに関する調整などを行っています。

バセドウ病は甲状腺機能障害のひとつ

甲状腺内で甲状腺ホルモンの産生に異常が起こった状態が、甲状腺の機能障害です。甲状腺ホルモンが多く作られ、血液中に甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる甲状腺機能亢進(こうしん)症と甲状腺ホルモンが作られなくなり、甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる甲状腺機能低下症のふたつがあります。

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが多く作られてしまう病気です。そして、血液中に必要以上に甲状腺ホルモンが多くなる病気が甲状腺機能亢進症です。バセドウ病は甲状腺機能亢進症の代表的な病気です。

発症の特徴

バセドウ病は男性よりも女性に多く発症し、年齢としては20代と30代を中心に40代にも多くみられます。

バセドウ病の原因とは?

バセドウ病の主な原因は、自己免疫の異常と考えられています。自己免疫が甲状腺を誤って異物とみなし、甲状腺に対する自己抗体が多く作られ、この自己抗体が甲状腺を刺激してしまいます。この自己抗体の刺激により、甲状腺内で甲状腺ホルモンが多く作られ、血液中に甲状腺ホルモンが必要以上に分泌されます。その結果、全身の代謝が異常に高まり、さまざまな症状をきたすのです。

また、バセドウ病は遺伝的な要因や環境的な要因などもあるといわれていますが、原因はまだ十分にわかっていません。

バセドウ病の原因について、詳しくは『バセドウ病の原因と症状とは』をご覧ください。

バセドウ病と遺伝の関係

バセドウ病の日本人における発症率は0.2〜0.6%ほどですが、バセドウ病の母親から生まれた女の子が同様にバセドウ病を発症する確率は、一般の人と比べて6〜10倍ほど高くなるという指摘もあります。しかし、あくまでもそうでない人よりも確率が高いだけであって、バセドウ病の母親から生まれてくる子供がみなバセドウ病を発症するというわけではありません。

バセドウ病と遺伝の関係については『バセドウ病って遺伝するの?』で詳しく解説しています。

バセドウ病の症状とは

バセドウ病での自己免疫の異常によって、甲状腺ホルモンを作りすぎ、全身の新陳代謝が活発になると、脈が速くなる頻脈や動悸、大量の発汗、疲れやすさ、イライラ、月経不順などさまざまな症状が現れます。なお、バセドウ病に似たような症状を示す病気もあるため、たとえば心臓の病気や高血圧症、あるいは更年期障害などとの鑑別が重要です。

バセドウ病にはそのほかにも、甲状腺が腫れる「甲状腺腫」の中でも全体が腫れる「びまん性甲状腺腫」が多くみられたり、眼球が突出したり上まぶたが腫れる「眼球突出」も特徴的な症状として知られています。眼球突出はバセドウ病患者の約3割にあらわれ、特に喫煙者に多くみられるようです。

バセドウ病の症状について、詳しくは『バセドウ病の原因と症状とは』をご覧ください。

バセドウ病の検査とは?

バセドウ病は以下のような検査によって診断を行います。

問診・触診

問診では自覚症状の有無と程度、これまでの病歴や家族に甲状腺の病気の人がいないかなどを確認します。また、視診や触診では、眼球突出や手の震えなど特徴的な症状の有無、甲状腺の大きさや腫れ、硬さなどを調べます。

血液検査

血液検査では、甲状腺ホルモンの状態を調べる「甲状腺ホルモン検査」や、甲状腺を刺激する甲状腺自己抗体のTSHレセプター抗体(TRAb)・甲状腺刺激型抗体(TSAb)を調べる「甲状腺自己抗体検査」を行います。

画像診断検査

超音波を使って甲状腺の大きさや血液の流れ、腫瘍の有無を調べる「甲状腺超音波検査」や、必要に応じてCT検査を行います。

放射性ヨウ素を用いた検査

放射性のあるヨウ素のカプセル(アイソトープ)を飲み、甲状腺がヨウ素を取り込む具合を調べる「放射性ヨウ素摂取率検査」や、同時に放射性ヨウ素が甲状腺に集まる様子をガンマカメラで撮影する「甲状腺シンチグラム検査(ラジオアイソトープ検査)」を行います。

甲状腺の検査については『バセドウ病の検査ではなにをするの?』で詳しくご紹介しています。

バセドウ病の治療とは?

バセドウ病は放置することなく、適切に治療することが重要といわれています。治療方法としては、始めは薬を投与しますが、甲状腺腫が小さい人や妊婦に適した薬物治療のほか、薬では治りにくい人や、副作用が強い場合などは放射線ヨウ素治療、さらに、薬が効きにくかったり、甲状腺腫が大きい人や症状が重い場合は、手術を行うことがあります。

バセドウ病は完治する?

バセドウ病のような自己免疫に異常が起こる病気には「完治」ではなく「寛解」という言葉を使います。これは、病気が治ったという意味ではなく、甲状腺ホルモンの値をコントロールし、「正常のレベルに戻った」状態を指し、薬を徐々に中止できるようになります。しかし、再び症状があらわれる可能性は否定できません。

バセドウ病の治療について、詳しくは『入院や手術は必要?バセドウ病の治療』をご覧ください。

また、バセドウ病の治療薬の副作用については『バセドウ病の治療薬の副作用』を、完治に関しては『バセドウ病って完治するの?』をご覧ください。

バセドウ病と妊娠

バセドウ病は生理不順などを引き起こし、不妊の原因となることがあります。また、早産や流産の原因となることもあるため、妊娠前から甲状腺機能を正常に保つよう治療につとめることが重要です。

もし妊娠した場合も、治療を受けて甲状腺ホルモンの値をコントロールすれば、妊娠の継続も可能です。胎児に影響の少ない内服薬もあるので、妊娠を希望する場合は必ず医師に相談しましょう。

バセドウ病の赤ちゃんへの影響については『妊娠中にバセドウ病にかかったら』をご覧ください。

バセドウ病は放置しない

バセドウ病は自覚症状に差があり、治療も長期にわたりますが、きちんと治療を受けることで寛解します。治療をせずに放置すると、重篤化して「甲状腺クリーゼ」という状態に進展し、命の危険をともなうこともあります。検査方法も確立されているので、疑わしい症状があらわれたら医療機関を受診するようにしましょう。

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