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夜尿症

夜尿症の治療(3)薬物療法

更新日:2016/12/09 公開日:2016/02/21

この病気・症状の初診に向いている科
小児科

夜尿症の治療として、薬が処方されることがあります。生活指導や行動療法で十分な効果が現われなかった場合に補助として使用されますが、いったいどのような作用で夜尿を抑えるのでしょうか。気になる副作用についてもご説明します。

夜尿症を治療する薬について説明します。

夜尿症治療における薬物療法

夜尿症の治療にはまず生活指導が基本として行われます。生活指導のみでは効果が十分でない場合に補助として薬物療法やアラーム療法が行われることがあります。

薬物療法は夜尿症のタイプにより使用される薬が選択され、夜尿症の治療をサポートします。しかし薬が処方されても、生活指導を守っていくことが大切です。

有効とされる薬の種類

抗利尿ホルモン剤(デスモプレシン)

抗利尿ホルモンの分泌不足が原因とされる多尿型、混合型に有効とされる薬です。

抗利尿ホルモンとは体内でつくられるおしっこの量を調節するホルモンで、通常、夜間はこのホルモンが多く分泌されるためおしっこの量が減ります。しかし、多尿型、混合型の夜尿症では、夜間の抗利尿ホルモンの分泌が悪く、尿量が多くなっているケースがあります。

抗利尿ホルモン剤には、腎臓の機能である水分の再吸収を促進し、おしっこの量を減らす働きがあります。1日1回寝る前に内服か点鼻することで、つくられるおしっこの量が減少するので排尿の機会が減り、結果として夜尿を防げる可能性が高まります。有効率(夜尿してしまう日数が半分以上減少したケース)は60~80%とされています。

注意すべき副作用として、水分が体に溜まりすぎてしまう水中毒があります。体内の水分バランスが崩れてしまい、頭痛や疲労感、嘔吐などが起こり、最悪の場合は死に至ることもあるので、薬を使用する2~3時間前は飲水を控える必要があります。即効性があるので、修学旅行など泊まりを含む行事の際に使用されることもありますが、医師の指導のもとで、しっかり管理されたうえでの使用が必要です。

また、効果が出たからといきなり薬の使用を中止すると高い確率で再発するため、徐々に減量していくのが原則です。

抗コリン剤(バップ4:塩酸プロピベリンなど)

抗コリン作用(膀胱の収縮を抑制し、おしっこを出にくくする作用)によって膀胱の緊張を取り、収縮を抑えて膀胱の容量を増やします。内服薬とテープ薬があります。

膀胱が過度に収縮しておしっこを漏らしてしまう「過活動膀胱」に効果を発揮します。副作用として便秘、下痢、のどの渇きや吐き気が出ることがあります。また、子供に使用する際は、安全性も含めて十分に医師と相談する必要があります。

三環系抗うつ剤(クロミプラミン塩酸塩:アナフラニール など)

もともとはうつ病の治療薬ですが、古くから夜尿症の治療薬として使われています。内服薬があり、有効率は日本で約40%、海外で約50%と報告されています。尿意を感じて目が覚める効果や、抗コリン作用、尿量が減少する作用がありますが、どの作用が夜尿症に効果をもたらしているのかは不明です。

副作用としては吐き気、頭痛などの報告があります。日本で重篤な副作用の報告はありませんが、海外では死亡例もあるので必ず医師の十分な指導のもとで使用しましょう。また、てんかんがある場合は、発作を誘発することがあるので原則使用しません。

このように、薬物療法は夜尿のタイプや持病の有無などによってどの薬を選択すべきかが変わってきます。正しく治療が受けられるよう、症状や身体の状態をしっかり医師に伝えましょう。

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