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禁煙

禁煙はするべき?禁煙の健康効果や悪影響、効果的な方法

更新日:2018/05/08 公開日:2016/02/16

この病気・症状の初診に向いている科
呼吸器科

タバコをやめようと思い禁煙を始めても、つい一本吸ってしまい、長続きしないという人は多いものです。禁煙するのは、難しいことなのでしょうか。ここでは、専門ドクター監修のもと、禁煙の健康面での効果や悪影響、効果的に禁煙するコツについて解説します。

タバコをやめたいのになかなかやめられないという話はよく聞きます。何度も禁煙を試みても、結局吸ってしまうという人も多いもの。効果的に禁煙するためにはどのような方法があるのか、見ていきましょう。

禁煙をするとこんなよいことが!禁煙のメリット

タバコをやめることは簡単ではありませんが、禁煙するとさまざまなメリットを実感できます。

健康面の改善

タバコをやめると、頻繁にでていた咳や痰が止まったり、肩こりの改善、目覚めがよくなる、口臭が気にならなくなる、声がよく出る、肌の調子がよくなるなど、身体が健康になったことを実感できます。

喫煙は、「受動喫煙」といってタバコを吸っている本人だけではなく周囲へも悪影響を与えるため、禁煙に成功すると家族や周りの人へのメリットも大きいです。

「夫の喫煙によって、タバコを吸わない妻が肺がんになるリスクは約2倍になる」というデータからもわかるように、受動喫煙することによって、喫煙者と同じようにタバコの害を受けてしまいます。そのため、禁煙することによって、家族の健康を維持できます。

生活上のトラブルの改善

ほかにも、部屋の中でタバコを吸うことで、ヤニが天井や壁紙などについて変色したり、タバコのにおいが染み付いて部屋が汚れたりしてしまう、マンションのベランダで喫煙して、近隣とトラブルになるといった、普段の生活における悩みごとが解消されます。

喫煙を続けることで起こる健康への悪影響とは?

先に述べたように、禁煙をすることで健康面においてメリットがあることがわかります。では実際に喫煙を続けるとどんな健康被害があるのでしょうか。以下で解説していきます。

がん

タバコは、もっとも代表的な発がん性物質です。タバコの煙には、400種類以上の化学物質が含まれていますが、そのうちの60種類が発がん性物質であることがわかっています。

喫煙によって以下のがんのリスクが高まるといわれています。

  • 舌がん
  • 胃がん
  • 膀胱がん
  • 肺がん
  • 喉頭がん
  • 咽頭がん
  • 口腔がん

肺に関係する疾患

長期間タバコを吸っていると、タバコを吸わない人に比べて、以下の病気にかかりやすくなるといわれています。

  • 肺がん
  • 肺炎
  • COPD(慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん))
  • 肺気腫

詳しくは、『タバコと直接関係のある病気(1)肺の病気』をご覧ください。

のどに関係する疾患

長期間、タバコの煙による刺激を受け続けることによって、以下のようなのどやのどの周辺にがんが発生しやすくなるといわれています。

  • 喉頭がん
  • 咽頭がん
  • 口腔がん

のどにかかわるがんは、これまでタバコを吸っていたとしても、禁煙することによって発症リスクが下がっていきます。特に喉頭がんは、禁煙した後すぐに発症リスクが下がり、10~15年後には約60%まで低下することがわかっています。

詳しくは、『タバコと直接関係のある病気(2)喉(のど)の病気』をご覧ください。

胃腸に関係する疾患

タバコを吸うことによって、胃腸の粘膜に影響があるといわれており、以下の病気になるリスクがあります。

  • 胃潰瘍

胃潰瘍とは胃の粘膜がただれて深く傷ついた状態のことをいいます。悪化すると胃壁に穴が空いてしまうこともあります。詳しくは、『胃潰瘍とは?症状や原因、薬による治療や食事のポイント』をご覧ください。

  • 潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜が異常な免疫反応によって攻撃され、ただれを起こす病気です。

なお、これらの病気は、遺伝的素因や食生活の変化、腸内細菌叢の変化、ストレスなどさまざまな原因が絡み合って発症するといわれています。

目に関係する疾患

以下の病気の発症や、進行をすすめる恐れがあります。

  • 白内障

白内障とは、目の中にある水晶体が白く濁る病気のことをいいます。

  • 緑内障

緑内障とは、視神経が損傷を受けることによって次第に視野が欠ける病気です。日本での失明の原因の1位となっているため早期発見が重要です。

肌への影響

火をつけたタバコからは、およそ4000種類以上の化学物質が発生するといわれています。そして、そのうちのおよそ200種類の化学物質が、身体にとってよくないものだといわれています。

人間には、これらの有害物質が身体に入ると、それをやっつけるために体内では活性酸素というものが発生します。

活性酸素が体内の細胞にはりつくと、その細胞は酸化していき、徐々に傷ついていきます。そのため、コラーゲンが生成されなくなります。それによってたるみ、シワを促進します。

また、タバコには血流を妨げたり、肌に必要な成分を壊してしまう作用があります。また、交感神経に過度な刺激を与えるほか、コルチゾールを促す作用もあります。これらはいずれも皮脂分泌が盛んにさせ、脂性肌の原因になります。

その他

タバコの煙は、先に述べたように発がん物質を含むといわれています。そのため、タバコを吸うことによって、肺やのどだけではなく以下の体のあらゆる部位に異常が起こります。

  • 脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患
  • 吐き気や腹痛のほか耳の聞こえが悪くなる

詳しくは、『タバコと直接関係のある病気(3)その他の病気』をご覧ください。

今すぐできる!禁煙を成功させるコツ3つ

気持ちを整理する

禁煙を成功させるためのコツとしてまずあげられるのが、禁煙することを自分の意志で決めるということです。禁煙は、他人にいわれて簡単にできるものではありません。本人が、しっかり気持ちを整理して禁煙に取り組むことが大切です。

気持ちを整理するために、禁煙する理由を考えてみましょう。自分や家族の健康のため、タバコ代を節約するため、息切れすることなく階段を上るためなど、禁煙の理由はなんでも構いません。理由だけでなく、禁煙した後の自分の日常をイメージするのも効果的です。喫煙場所を探して回ることもなく、臭いで周りの人に不快感を与えることがない生活、鞄の底に散らかるライターやたばこ屑のない状態など、より具体的にイメージすることで、禁煙の意欲が高まります。また、タバコを吸いたくなったときに思い出して、踏みとどまることができます。禁煙したい理由は、手帳に書き留めておくなど、いつでも見られる状態にしておきます。

また、禁煙はひとりでこっそり行うよりも、周囲から支援を受けることで成功する確率がアップします。家族や友人、同僚などに禁煙宣言をして協力を求めたり、禁煙外来などを利用して、タバコを吸えない環境を作ったり努力しましょう。

喫煙パターンを知っておく

禁煙には、自分が普段どんなときにタバコを吸っているのかを知ることも大切です。喫煙する時間帯や状況を振り返り、喫煙の代わりになる行動を事前に考えておくとよいでしょう。

<一日の喫煙パターンと対処方法の例>

  • 起床後に吸う→深呼吸したり、水を飲む、体操するなどして気を紛らわす
  • 朝食の後、コーヒーを飲みながら吸う→コーヒーは飲まないで次の行動へ移る
  • 仕事中にイライラして吸う→深呼吸のほか、ツボ押しするなど別の刺激を与える
  • 飲み会でお酒を注文した後に吸う→周囲に禁煙宣言をして止めてもらう
  • お酒を飲みながら吸う→タバコを吸わない人やタバコの煙が嫌いな人の近くに座る
  • お風呂あがりに吸う→水を飲んだり歯をみがいて気を紛らわす

環境を改善する

思わずタバコを吸ってしまわないように、タバコが吸えない環境に変えましょう。タバコやライター、灰皿などの喫煙道具は処分します。また、居酒屋やパチンコ店など喫煙する人が多い場所にいると、周囲の影響を受けてタバコを吸いたくなるため、禁煙当初はできるだけ行かないようにするのもひとつの手です。

禁煙を始めてしばらくの間は、禁断症状が強く出るため、タバコを吸いたい欲求が高まります。禁断症状が強い場合は、ニコチン入りのガムや貼り薬を利用して、禁断症状を軽くすることも可能です。

禁煙を継続させるため、できるだけタバコから離れた生活を送り、禁煙の決意を思い出して誘惑に負けないようにしましょう。

禁煙が続かない、一人ではじめるのが不安な方は、喫煙外来で

禁煙のメリットはよくわかっているけれど、タバコをやめることは容易ではありません。禁煙を成功させるためには、もちろん本人の意志が大切ですが、ドクターに協力してもらうことで、無理なくタバコをやめられるかもしれません。禁煙外来では、ニコチン切れによる離脱症状を軽くするために、禁煙補助薬(ニコチンパッチ、バレニクリン)を処方してもらえたり、ドクターや看護師によるアドバイスやカウンセリングといったサポートを受けることができます。

また、禁煙外来で治療を受ける場合、一定の基準を満たせば、健康保険が適用されます。

なお、1日に1箱喫煙する場合、1日のタバコ代を430円とすると、禁煙治療に保険が適用された場合の治療費のほうが安くなるといわています。

詳しくは、『禁煙外来の費用はいくら?禁煙外来の治療と費用について』をご覧ください。

禁煙を続けるために!禁煙サポートグッズとは

強い意志を持って禁煙を始めても、タバコを完全にやめるのは難しいことです。そういう場合は、禁断症状をやわらげて禁煙をサポートしてくれるグッズを上手に利用しましょう。

禁煙サポートグッズには、以下があります。

ニコチンパッチ
ニコチンを含んだ貼り薬。1日1回、腕やお腹、背中などに1枚貼ることによって、ニコチンが皮膚から吸収され、禁断症状を緩和させます。
ニコチンガム
ニコチンを含んだガムをかむことで、口の粘膜からニコチンを吸収し、禁断症状をやわらげます。一般の薬局で購入できます。
チャンピックス
ャンピックスは、ニコチンの代わりにニコチン受容体と結合し、ニコチンよりも少量のドーパミンを放出させるため、禁断症状を軽くすることができます。

グッズの向き不向きには個人差があるため、気になる症状が見られたり、疑問がある場合にはドクターや薬剤師に相談しましょう。

禁煙サポートグッズの詳細を知りたい方は、『ニコチン離脱症状を緩和する禁煙パッチなどの効果と副作用』をご覧ください

いかがでしょうか。禁煙を始めようと思っている方も禁煙が続かない方も、禁煙のメリットや喫煙によるリスクを正しく理解し、自分に合った禁煙方法を実施してみてください。

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