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扁桃炎(扁桃腺炎)

急性扁桃炎はうつる?入院が必要?症状や薬での治療を解説

更新日:2018/02/28 公開日:2016/02/18

この病気・症状の初診に向いている科
耳鼻咽喉科

のどが痛くて、口を開けてみると扁桃腺が赤く腫れていたら、それは「急性扁桃炎」かもしれません。急性扁桃炎は他人にうつるのか、どんな症状が出るのか、どんな治療をするのか、入院は必要なのかなど、ドクター監修のもと詳しく解説します。

◎短くポイントをまとめると
急性扁桃炎では、発熱、のどの痛みなどの症状が出る。危険な症状に該当する場合はすぐに病院へ
急性扁桃炎はウイルスや細菌の感染が原因なので、飛沫や接触を介して他人にうつる可能性がある
通常は数日から1週間程度で治るが、重症の場合は入院して治療することもある

子供の急性扁桃炎のイメージ写真画像

のどが痛くて、口を開けてみると扁桃腺が赤く腫れていたら、それは「急性扁桃炎」かもしれません。急性扁桃炎はウイルスや細菌などの感染により起こり、たいていは数日から1週間程度で治りますが、なかには入院が必要になるケースもあります。ここでは、急性扁桃炎の症状や治療などについて、ドクター監修のもと詳しく解説します。

急性扁桃炎はどんな症状が出るの?

急性扁桃炎になると、下記のような症状が出ます。症状が強い場合は仕事や学校をしばらく休まざるを得ないような状態になります。

  • 発熱(微熱の場合もあれば、39~40℃の高熱になる場合もある)
  • ひどい寒気(悪寒戦慄)
  • 全身の倦怠感(だるさ)
  • のどの痛み(特に飲み込んだときに痛みが強くなる)
  • 食べたり飲んだりすることが辛くなる
  • 食欲がなくなる
  • 頭痛
  • 嘔吐
  • 喉のリンパ節の腫れ
  • 鼻水

こんな症状があれば急いで病院へ!

急性扁桃炎のように、ものを飲み込もうとするときに強い痛みを感じる病気の中には、治療が遅れると呼吸困難(窒息)に陥る危険なもの(急性喉頭蓋炎や扁桃周囲膿瘍など)があります。のどの痛みや発熱に加え、下記のような症状がある場合は一刻も早く病院(耳鼻咽喉科、内科、小児科、救急外来)に行って診てもらいましょう[1]。

  • 人生最悪の痛み(これまで感じた痛みの中で一番痛い)
  • 口を開けにくい(開口障害)
  • つばを飲み込めない、よだれが口からたれる
  • 両手をついて座り、顔を前に突き出したような姿勢になる

他にも、心筋梗塞や動脈乖離、くも膜下出血などの重大な病気でも、のどの痛みが現れることがあります[1]。特に持病をお持ちの方は、たかがのどの痛みと軽く見ず、早めに受診することをお勧めします。

急性扁桃炎での扁桃の症状は?

通常、急性扁桃炎場合は口の中の「口蓋扁桃」(こうがいへんとう;一般的には「扁桃腺」と呼ばれる)が炎症を起こして腫れています。この口蓋扁桃を確認するには、口を大きく開けて、奥歯よりさらに奥辺り(舌の付け根の方)に注目してください。のどちんこが喉の中央に見えるはずですが、その両側にある少し膨らんでいる部分が口蓋扁桃です。

急性扁桃炎を起こすと、この口蓋扁桃が腫れて赤くなります。場合によっては、白~黄色のヨーグルト状のものがべっとり張り付いていたり(膿苔;のうたい)、口蓋扁桃の穴に刺さっていたり(膿栓;のうせん)します。

急性扁桃炎はうつる?

急性扁桃炎は下記のようなウイルスや細菌などが感染することが原因です(大半はウイルスによるものです)。そのため、飛沫や接触を介して他人にうつります。マスクの着用や手洗い、うがい、物の共有を避ける、消毒するなどの対策が必要です。

急性扁桃炎を起こす主なウイルス

  • エコーウイルス
  • コクサッキーウイルス
  • RSウイルス
  • アデノウイルス
  • EBウイルス
  • パラインフルエンザウイルス

急性扁桃炎を起こす主な細菌

  • A群β溶血性レンサ球菌(溶連菌;ようれんきん)
  • インフルエンザ桿菌
  • 肺炎球菌
  • 黄色ブドウ球菌

急性扁桃炎はどんな治療をするの?入院は必要?

急性扁桃炎がウイルスによるものであると考えられる場合は、特効薬がないので、食事や水分をしっかり摂って、身体を温めて、安静にすることで、身体の免疫システムがウイルスをやっつけて自然治癒するように促します。また、症状によっては対症療法として、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)をはじめとした消炎鎮痛薬などが処方されます。

一方、細菌による急性扁桃炎の場合は、軽症の場合は消炎鎮痛薬とうがい薬で様子を見ることはありますが、検査で溶連菌によるものだと判明した場合や中等症~重症の場合は抗生物質(抗生剤、抗菌薬)による治療を行います。薬を飲み始めてから3~5日後に効果が出ているかを判定し、治らないようなら別の抗生物質に変えて治療を継続します[2]。

たいていの場合は、ウイルスでも細菌でも、数日から1週間程度の期間で治ります。ただ、抗生物質が処方されている場合は、完治したと思っても、指示された通りに薬を飲み続けることが重要です。中途半端に飲むのを止めてしまうと、薬に耐性を持つ菌が増えてしまいます。

重症の場合、もしくは抗生物質を何度か変えてみても効かない場合は、入院して抗生物質の点滴を行うことがあります。重症というのは、高熱が出て、食事もろくに食べられず、扁桃がかなり赤く腫れていて、膿栓も扁桃全体にみられるような場合です[2]。よくある急性扁桃炎であれば、入院の必要はまずありません。

急性扁桃炎を起こす主な病気

急性扁桃炎のなかには、特徴的な臨床症状を示すものや、特定の病原体によるものがあり、特別に名前が付いているものがあります。また、性病の症状として扁桃炎が出る場合もあります。それぞれの詳細についてはリンク先の記事をご参照ください。

  • A群β溶血性レンサ球菌(溶連菌)感染症(猩紅熱;しょうこうねつ) ⇒関連記事のリスト『家庭の医学 溶連菌』

参考文献

  1. [1]山本舜悟編.かぜ診療マニュアル 第2版.日本医事新報社,2017; 88-90
  2. [2]坂東伸幸ほか. 急性咽頭・扁桃炎. 耳鼻咽喉科 標準治療のためのガイドライン活用術, 中山書店 2017; 168-171

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