黒いおりものが出たときに考えられる原因とはどのようなものでしょうか。
病気ではない場合の黒いおりもの
健康で身体的に問題がないときのおりものは、透明、もしくは白濁しています。そのため、黒いおりものが出ると何かの病気ではないのかと不安になるかもしれませんが、必ずしも病気とは限りません。
血液は酸化することで、黒や茶色などに変色する特徴があります。
生理の終盤では出血量が少量であるため、血液が子宮や膣内に留まる時間が長くなることがあります。また、膣内や子宮内の状態が酸性に近づいているため、血液の色が茶色、もしくは黒色に変色するのです。
そのため、健康な状態であっても、生理終盤の血液が固まっておりものに混じることで、おりものが黒くなることがあります。
病気が原因の黒いおりもの
黒いおりものがなかなか止まらない時は、不正出血であるということも考えられます。婦人科系の病気にかかっていることや、ストレスや過労などでホルモンバランスが乱れている可能性があります。
不正出血をともなう婦人科系の病気は、子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮内膜炎、卵巣腫瘍、子宮頸がん、子宮体がん、萎縮性膣炎、非特異性膣炎などさまざまなものがあります。黒いおりものが続く場合は、原因を特定するためにも婦人科を受診しましょう。
子宮筋腫による黒いおりもの
子宮筋腫ができるとおりものが黒くなることがあります。子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍なのですが、特に子宮の筋層から内側に突き出るような種類の筋腫の場合、月経時の出血量が増量、不正出血が起こります。
成人女性の4~5人に1人はかかる病気で、卵胞ホルモンと関係があると考えられています。
子宮内膜ポリープによる黒いおりもの
子宮の中にある粘膜組織、子宮内膜にポリープができることがあり、これが原因で黒いおりものが出ることがあります。
子宮内膜ポリープは、子宮内膜から子宮の内側に向き、キノコのような腫瘍が突き出るようにできます。大きさは小さいものですと1㎝ですが、まれに10cmほどに大きくなることもあります。
ほとんどが無症状ですが、不正出血や月経量の増加、ひどい生理痛、貧血、着床障害などの症状が現れるケースがあります。子宮内ポリープの多くが良性で、子宮内膜ポリープに子宮内膜増殖症が見受けられるのは3%~10%、子宮体がんが発生することは極めて珍しいといわれていて、子宮筋腫に子宮体がんが合併する確率の半分と考えられています。
黒いおりものには症状がほとんどない病気が原因となっているものもあるため、自己判断は危険です。黒いおりものが見られたときは、原因を特定するためにも、婦人科を受診しましょう。
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