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救命処置・応急手当

血を吐いた(吐血・喀血した)ときの応急手当

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/23

松井潔先生

この記事の監修ドクター

松井クリニック院長

松井潔先生

家族や周囲の人が血を吐いた場合の応急手当について、ドクター監修のもと詳しく解説します。血を吐いてしまった場合には、吐血と喀血(かっけつ)が考えられます。血を吐くといった点は同じでも特徴が異なるため、その違いを理解し、正しく医師に状況を伝えることも大切です。

家族や周囲の人が突然血を吐いてしまったらついあわててしまいますが、その場でできる応急手当もあります。また、医療機関を受診した際に適切な治療が受けられるよう、応急手当を行いながら様子をしっかり観察し、医師に伝えることも大切です。

吐血と喀血(かっけつ)の違い

吐血と喀血は、どちらも口から血を吐く状態を指しますが、血を吐く原因や特徴が異なります。

吐血の特徴

吐血はその多くが食道から胃、十二指腸球部にかけての上部消化管の病気によるもので、およそ7割が胃・十二指腸潰瘍が原因の吐血です。

嘔吐とともに血が出るのが吐血の特徴で、暗褐色の血が出ます。胃の病気が原因の吐血は、出血量そのものはそれほど多くないのですが、胃液や食べ物のカスが混じって吐く量が増え、洗面器いっぱいになることもあります。

喀血の特徴

喀血は、肺や気管支のような呼吸器からの出血です。咳や痰(たん)と一緒に血が排出されるのが特徴です。鮮やかな赤色の血で、量は多くありません。

血を吐いたときの応急手当

吐血・喀血中の補助

吐血(喀血)中にむせるときは、背中を軽くさすったり叩いたりして血を吐きだしやすくします。

口の中に血の塊や吐しゃ物が残っていると窒息の原因になることがあります。本人が自力で吐血できないときは、ガーゼを巻いたはしなどで使い、口の中の血や吐しゃ物を取り除きます。

落ち着いたら、次に吐いてしまうときに備えて洗面器を用意し、少量であれば横向きのまま、大量であれば腹ばいの状態で吐かせます。吐いた後は、薄い食塩水でうがいさせます。

吐血・喀血後の手当

(1)横にして毛布で全身をくるみ保温

話などはせずに安静に寝かせます。吐血や喀血が続くときには顔を横向きにして気道がつまるのを防ぎます。

(2)吐血では胃のあたりを、喀血では胸全体を冷やす

全身の保温は続けたまま、吐血では胃のあたりを、喀血では胸部全体をアイスバックなどで冷やします。

119番通報が必要なケース

手のひら一杯以上のような大量な吐血・喀血がある場合は緊急処置が必要なことが多いです。すみやかに病院に受診するか119番通報してください。血の量が少なくても顔面蒼白や意識障害がみられるときにも医療機関を受診するか119番通報しましょう。

医療機関で適切な診断が行えるよう、吐いた血は保存し、医師に見せるようにします。血液を保存するときは、感染症予防のためにビニール手袋などを着用しましょう。

応急手当中にやってはいけないこととは

  1. 本人が飲み物を欲しがっていても、医師の許可を得るまでは飲ませないようにしましょう。
  2. 腹部に痛みがあっても、医師の診断がつくまで鎮痛剤や胃薬などの医薬品を服用するのは待ちましょう。
  3. 吐血・喀血することで本人は精神的に動揺していることがあります。本人には吐き出した血を見せないなどの配慮が大切です。

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