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オタネニンジンの効用のいろいろ

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/20

体によさそう……と、何となく「よいイメージ」のオタネニンジン。でも、きちんと理解できているでしょうか。古くから親しまれてきたオタネニンジンの効用について、東洋医学に詳しい漢方専門医の監修の記事で解説します。

オタネニンジンは、2000年以上にもわたって漢方医学の中心で、紀元1世紀の文献にも、薬として使われていたことが記録されています。近年、さらに多くの報告がされているオタネニンジンには、17もの効用があります。

オタネニンジンはあのニンジンの一種?

オタネニンジンは、一般的には、「チョウセンニンジン(朝鮮人参)」、「コウライニンジン(高麗人参)」、または、単に「人参」と呼ばれています。

オタネニンジンは、朝鮮半島から中国東北部が原産であるウコギ科の多年草です。私たちがふだん食べている緑黄色野菜の「ニンジン」はセリ科で、まったくの別物です。

オタネニンジンの有効成分

オタネニンジンの有効成分は、「ジンセノサイド」というサポニン群です。ジンセノサイドは、Rb1やRg1など、約30種類の有効成分の集まりです。

たとえば、Rb1には、NK細胞(ナチュラルキラー細胞:がん細胞やウイルス細胞を攻撃するリンパ球)を活性化させて免疫力を高める作用、エストロゲン作用(動脈硬化や骨粗しょう症などを防ぐ)、血小板凝集抑制作用(血管のつまりを防ぐ)などがあります。

オタネニンジンの効用は、これら複数の有効成分が相乗効果を発揮した結果と考えられています。

オタネニンジンの効用

現在、オタネニンジンには、以下の17の効用が知られています。

  • 食欲不振
  • 下痢
  • 疲労回復
  • 虚弱体質の改善
  • 血糖値上昇抑制
  • インスリン感受性改善作用
  • 認知症や記憶力の予防・改善
  • 生活習慣病の予防・改善
  • 血行促進作用
  • 抗ストレス作用
  • 冷えの改善
  • 更年期障害の改善
  • 滋養強壮
  • 勃起障害の回復
  • 精子数と精子運動性の向上
  • 一部の腫瘍に対する抗腫瘍作用
  • 不妊への効用

商品に記されている表示

実際に、「オタネニンジン」が含まれている漢方薬を購入したいときには、どんな商品名や表示のものを選べばいいのでしょうか。ご参考までに、「オタネニンジンの有効成分を多く含む漢方薬」と「人参」の名がつく漢方薬の例をあげておきます。

  • オタネニンジンの有効成分を多く含む漢方薬:四君子湯(しくんしとう)、六君子湯(りっくんしとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など
  • 「人参」の名がつく漢方薬:人参湯、桂枝人参湯(けいしにんじんとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)など

服用にあたっての留意

オタネニンジンは、長年使われていて安心感があるとはいえ、留意すべきこともあります。

副作用として、口が渇く、吐き気、動悸、不眠、気分高揚などがあげられます。しっかりと用法・用量を守ったうえで、このような副作用があるときは、医師に相談されることをおすすめします。

また、有効成分であるジンセノサイド類のいくつかの構造は、ステロイドホルモンと科学的に類似しています。ステロイドホルモンは医師によるコントロールが必要な薬で、これと似ているジンセノサイド類は、小児の成長や発育に及ぼす効果が不明です。小児への使用とともに、妊娠中や授乳中の女性の使用も控えましょう。

副作用だけでなく既往症が気になる方も、服用にあたっては、まず医師とよく話し合いましょう。

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