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ビタミン

ビタミンB2は脂質を代謝して肌も元気にする栄養素

更新日:2018/05/01 公開日:2016/07/26

ビタミンB2(リボフラビン)は、糖質、脂質、タンパク質を代謝してエネルギーに変え、肌や爪をすこやかに保つビタミンです。美容にも健康にも大切なビタミンB2に関して、栄養学専門医師の監修のもと解説します。

ビタミンB2を摂取すると、体にいったいどんな影響があるのでしょうか。ビタミンB2を多く含む食品と合わせてご紹介します。

ビタミンB2ってこんな栄養

ビタミンB2は、牛乳から発見されたビタミンで、水溶性ビタミンであるビタミンB群の一種です。化学名はリボフラビン、酸や熱には強く、光、紫外線、アルカリに弱い性質を持ちます。糖質や脂質の代謝を促す効果があるため、ダイエットや生活習慣病にも効果的な栄養素です。食物から摂取する以外に、腸内細菌によっても生合成されますがわずかな量しか蓄えることができません。なお、1日の必要量は約1.6mg(豚レバー約60g)です。

ビタミンB2の働き

ビタミンB2の主な働きは、糖質、タンパク質、脂質の代謝促進、タンパク質の合成です。皮膚や爪などを作って全身の成長を促す他、粘膜の健康にも関与しています。また、がんや動脈硬化を引き起こす過酸化脂質の分解にも一役買っており、生活習慣病予防にも効果的です。

ビタミンB2はFAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)とFMN(フラビンモノヌクレオチド)の形成に必須です。

FAD、FMNはともに、炭水化物、タンパク質、脂質の代謝に不可欠で、生体内で利用可能なエネルギーを作り出します。

それだけではありません。ビタミンB2は、代謝や心血管系、神経系の正常な機能の維持にも欠かせません。さらに、フリーラジカルによる損傷から身体を守り、良好な視力、皮膚、毛髪、爪にも必要です。

運動によっても、ビタミンB2の需要は増します。

ビタミンB2は好中球、単球の増殖を刺激することによって、また、マクロファージを活性化することによって免疫系に有効に働くとされています。

ビタミンB2は白内障の進行を予防・遅延させる可能性があり、頭痛の頻度も減少させるという報告もあります。

薬物によるビタミンB2欠乏

クロルプロマジンなどのフェノチアジン系の抗精神病薬は、構造が補酵素型フラビンと類似しており、その作用部位をブロックすることが知られています。ビタミンB2からのFAD(活性型ビタミンB2)生成を阻害して、ビタミンB2の代謝を阻害してしまうため、ビタミンB2の必要量が増加します。

また、抗痙攣剤フェノバービタールの長期使用もビタミンB2欠乏のリスクを上げます。

テトラサイクリンなどの抗生剤や、エストロゲンを含む経口避妊薬の長期投与によってビタミンB2の欠乏がもたらされます。

ビタミンB2の多く含まれる食品

レバー、緑黄色野菜、納豆、アーモンド、アボカド、チーズ、サバなどに多く含まれています。各食材に含まれる100g中のビタミンB2の量は、以下の通りです。

動物性食品

  • 豚レバー…3.60mg
  • 牛レバー…3.00mg
  • 鶏レバー…1.80mg
  • いかなご…0.81mg
  • ウナギの蒲焼…0.74mg
  • 焼きたらこ…0.53mg
  • 卵黄…0.52mg

植物性食品

  • 焼きのり…2.33mg
  • 干しシイタケ…1.40mg
  • アーモンド…1.11mg
  • 納豆…0.56mg
  • まいたけ…0.49mg
  • モロヘイヤ…0.42mg
  • 明日葉…0.24mg
  • アボカド…0.21mg
  • ほうれん草…0.11mg
  • ライ麦パン…0.06mg

ビタミンB2の過不足がもたらす影響

ビタミンB2の不足・過剰によってどのような影響が出るのでしょうか。

ビタミンB2が過剰になると

ビタミンB2は、水溶性ビタミンなので過剰になることはほとんどありませんし、通常の食生活であれば健康障害の報告もあがっていません。きわめて高用量を長期服用した場合、かゆみ、しびれあるいはチクチク感、光線に対する過敏を引き起こす可能性があります。なお、サプリメントなどで過剰になった場合は尿が黄色の蛍光色になることがあるでしょう。これはビタミンB2が鮮やかな黄色をしているためで、食品の着色料としても使われています。許容上限摂取量は1日200mgとされています。

ビタミンB2が不足すると

ビタミンB2が不足すると、以下のような症状が出ます。

  • 成長障害
  • 口内炎
  • 口角炎
  • 舌炎
  • 脂漏性皮膚炎
  • 眼精疲労

また、口唇症、口角のひび割れ・痛み、口唇のすり切れや鱗状病変、紫色や赤色の舌炎、湿疹や脂漏症、鼻・眉毛・顎・頬・耳・髪の生え際の皮膚剥落、皮下の脂質沈着をともなう鼻・顎・額の脂漏、光線過敏をともなう眼の充血・目やに・かゆみ・眼の灼熱感・疲れ目、白内障の進行、チクチクしたしびれと表現されるような神経症状、歩行困難、筋力低下、振戦(ふるえ)、スタミナや活力の低下、抑うつ、感情の起伏、神経質、イライラなどの行動変化がみられることがあります。

FMNあるいはFADに依存する酵素は、ほかのBビタミン類の代謝にも関連しています。加えて、ビタミンB群は食物中に同時に併存していることが多々あります。そのため、ビタミンB2の欠乏症状は単独で発症することが少なく、ほかのビタミンの欠乏症状に隠れて、目立たないことが多いです。

ビタミンB2を積極的に取りたいのはこんな人

  • 成長期の子供
  • 肌荒れが気になる人
  • 口内炎ができやすい人
  • 抗生剤や精神安定剤、副腎皮質ステロイド剤などを投与されている人

ビタミンB2の賢い摂取ポイント

ビタミンB2は、水溶性ビタミンなのでたくさん摂取しても尿や糞と一緒に体外へ排出されてしまいます。まとめて摂取するのではなく、毎日こまめに摂取することを心がけましょう。

酸や熱には強い性質を持つものの、調理せずそのまま食べるとより効率よく栄養が摂取できます。納豆やチーズを食事にプラスしたり、アーモンドや落花生をおやつにするのもよいでしょう。魚を食べる場合には、皮の部分に豊富に含まれているので皮ごと食べる調理がおすすめです。煮込み料理は煮汁ごと食べるようにしましょう。

ビタミンB2は熱と光で分解されます。そのため、ビタミンB2を含む食材は明るい場所や直射日光下に長期間放置されると、ビタミン含有量が低下します。例えば透明な瓶に入った牛乳が数時間日光にさらされた場合、ビタミンB2は最高80%まで失われてしまいます。食材は冷暗所で保管し、光からビタミンB2を守ってください。

ビタミンBの仲間ビオチン

ビオチンは、水溶性ビタミンであるビタミンB群の一種です。卵黄から発見されたビタミンで、ビタミンHとも呼ばれます。化学名はビオチン、熱、光、酸には強いがアルカリには弱い性質を持っています。腸内細菌によっても合成されますが、1日の推奨摂取量は50µg(鶏レバー約50g)です。

ビオチンはこんな働きをする

ビオチンは、脂質、糖質、タンパク質の代謝に関与しており、皮膚や粘膜をすこやかに保ってくれるビタミンの一つです。カルボキシラーゼの補酵素として代謝、特に「糖新生」と「脂肪酸合成」において大切な役割を果たしています。人間はカルボキシラーゼが4種あると知られていますが、糖新生の律速酵素となるのは、ピルビン酸カルボキシラーゼです。ピルビン酸カルボキシラーゼは、主に肝臓や腎臓のミトコンドリア内でピルビン酸からオキサロ酢酸への変換を触媒します。そして、このオキサロ酢酸が細胞内基質へ放出され、グルコースが合成されます。

脂質生成の際、オキサロ酢酸はアセチルCoAをミトコンドリアから放出する作用も持ちます。そのため、ピルビン酸カルボキシラーゼは、脂肪組織においても重要な意味を持ちます。

また、ヒスタミンの産生を抑制するため、皮膚のかゆみやアトピーの改善にも期待されています。

母乳中にはビオチンが豊富に含まれ、新生児の発育にとって大切です。乳幼児期にビオチンが不足すると、脂漏性皮膚炎、発育障害、脱毛などを発症します。

ビオチンが多く含まれる食品

レバー、魚介類、納豆、ナッツ、卵黄などに多く含まれています。各食材に含まれるビオチンの量は、以下の通りです。

動物性食品

  • 鶏レバー…232.4μg
  • 豚レバー…79.6μg
  • 牛レバー…76.1μg
  • 卵黄…65.0μg
  • 生たらこ…17.6μg

植物性食品

  • バターピーナッツ…95.6μg
  • アーモンド…61.6μg
  • 焼きのり…46.9μg
  • 納豆…18.2μg

※μg=マイクログラム

ビオチンの過不足がもたらす影響

ビオチンの過不足による影響とは、どのようなものなのでしょうか。

ビオチンが過剰になると

ビオチンは水溶性ビタミンのため、尿として排出されやすく一般的に過剰症は起きません。ただし、妊娠初期に多量のビオチンを投与すると、胚死亡(出生前流産)のリスクがあると報告されています。薬やサプリメントは、用法・用量を守って利用しましょう。

ビオチンが不足すると

ビオチンが不足すると、タンパク質の合成がスムーズにできなくなるため、肌荒れ、皮膚炎、脱毛、萎縮性舌炎などが起きます。また、食欲不振、むかつき、吐き気などの消化器系トラブルや、憂鬱感、顔面蒼白、性感異常、前胸部の痛みなどが起きることもあるでしょう。

ビオチンを積極的に取りたいのはこんな人

ビオチンは、肌や髪をすこやかに保ってくれるため、肌荒れや白髪、脱毛が気になる人におすすめのビタミンです。また、生の卵白に含まれるアビジンによって吸収が阻害されるため、生卵をよく食べる人も積極的に摂取しましょう。

ビオチンの賢い摂取ポイント

ビオチンは熱に強いビタミンなので、卵は加熱して食べるか、生卵を食べる頻度を減らすとよいでしょう。また、抗生剤の服用などで腸内細菌のバランスが崩れていたり、乳児などで消化管の機能が十分に発達していなかったりするケースでは、ビオチンの吸収および体内産生量が減少しがちです。効率よく吸収するために、ビタミンB1、B2、葉酸、パントテン酸などと一緒に摂取しましょう。なお、ビタミンBはグループで相互に協力しあっているビタミンです。サプリメントを購入する場合は、ビタミンB群がまとめて取れるものがよいでしょう。

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