サプリメントやドリンクのラベルなどで目にすることがある「コラーゲンペプチド」には、どのような特徴があるのでしょうか?
ゼラチンを細かく分解したコラーゲンペプチド
コラーゲンペプチドは「低分子コラーゲン」ともいわれ、ゼラチンを酵素によって分解し、さらに細かくしたものです。
コラーゲンとコラーゲンペプチドの違いって?
コラーゲンもコラーゲンペプチドも構成するアミノ酸の組成はほとんど同じです。では、何が違うのかというと、それは、分子量になります。
コラーゲンは、いくつかのアミノ酸が鎖のようにつながって三重のらせん構造をしています。このコラーゲンの分子量は、約30万~36万、コラーゲンが熱などによってらせん構造が解けた状態であるゼラチンだと数万~数十万になります。そして、ゼラチンを酵素分解したコラーゲンペプチドだと数百~数千になります。
そんなコラーゲンペプチドは、加熱したり冷却したとしても、変わりにくいという特性があるため、サプリメントやドリンクなどに使われることが珍しくありません。
コラーゲンペプチドは体内への吸収率がよい
これまでは、「コラーゲンを口から摂取してもアミノ酸に分解されてしまう」といわれてきました。しかし、京都府立大学大学院での研究によって、コラーゲンを摂取したうち、その一部はアミノ酸に分解されずに、コラーゲンペプチドとして吸収される、と発表されました。
といっても、摂取したコラーゲンペプチドが再びコラーゲンになるかどうかは別の話で、体内でコラーゲンを作る原料となる可能性が高いといった段階。これらの研究は、今後さらに進められていきそうです。
さらに、コラーゲンは肌だけでなく、骨や血管、筋肉などをつくる材料としても考えられます。ですから、コラーゲンを摂取した=すぐにお肌がプルプル、と都合よくいかない現実というのもあるのです。
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