女性は、初体験のときに痛みや出血をともなうことが多いものですが、何度経験しても痛みや出血があり、性行為がうまくできないという人は、処女膜強靭症(しょじょまくきょうじんしょう)かもしれません。今回は、処女膜強靭症の特徴や対処法についてお話していきます。
処女膜強靭症とは
処女膜というと、膣の入り口を塞ぐように一枚の膜が張ってある、と思っている人が多いかもしれません。しかし、実際の処女膜はヒダ状の粘膜で、ヒダとヒダの内側がくっつき合うことで、膣口を狭めるような形状になっており、中央に直径2cmほどの開口部があるのが一般的です。処女膜強靭症は、この処女膜が生まれつき分厚く、堅い状態を指します。
処女膜強靭症は性行為の際、痛みがあるのが特徴
本来の処女膜はとても薄くて柔らかく、伸縮性があります。このため、初めて挿入されるときは、つっぱったり裂けたりして痛みや出血が起こっても、何度も経験しているうちに段々なじんで、痛みなどを感じなくなっていきます。
ところが、処女膜強靭症の人の場合は、処女膜が厚くて堅いので、膣口が狭く伸びにくい状態になっています。このため、何度経験しても強い痛みが起こり、性行為が困難になってしまいます。ただし、前述したように、処女膜の中央には開口部があるため、処女膜強靭症でも月経の経血は外にきちんと流れ出るので、性行為以外では問題がないケースが多いようです。
処女膜強靭症は治療できるのか
処女膜強靭症は、処女膜を切開、もしくは切除し、膣口を広げる手術(処女膜切開術)で治すことができます。手術といっても局所麻酔で受けられ、15分程度で済むので身体への負担も少なく、日帰り手術も可能です。また、術後の痛みもほとんどないので、だいたい1か月ほどすれば性行為ができるようになります。
性交痛は我慢せず相談を
性交痛があっても痛いと言えず、我慢してしまう人もいるようです。しかし、痛みをこらえようと緊張した状態では、潤滑剤の役割をする膣分泌液が十分に出ず、挿入の際にこすれて余計に痛みが強くなることがあります。また、あまり我慢し続けていると、セックスは痛いものという固定観念ができてしまい、性行為恐怖症に陥ってしまうケースもあります。パートナーとのセックスを楽しい時間にするには、よく話し合ってお互いを理解し合うことが大切です。痛みがあるなら我慢せずに打ち明けてみましょう。そのうえで婦人科を受診し、適切な治療やアドバイスを受けることをおすすめします。
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