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多嚢胞性卵巣症候群

どのような検査が必要?多嚢胞性卵巣症候群の診断の流れ

更新日:2018/12/13 公開日:2016/10/28

藤東淳也先生

この記事の監修ドクター

藤東クリニック 院長

藤東淳也先生

不妊の原因として代表的な多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、症状に心あたりがある場合には、早めに婦人科を受診することが重要です。そこでどのような検査が行われるのか、多嚢胞性卵巣症候群の診断の流れを、ドクター監修のもと解説します。

不妊の原因として代表的な排卵障害のひとつである多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)は、妊娠や出産にかかわるため、早めに婦人科を受診することが重要になってきます。では、実際に婦人科でどのような検査が行われるのか、診断の流れを見てみましょう。

多嚢胞性卵巣症候群の診断基準

日本では、2007年に多嚢胞性卵巣症候群の新しい診断基準が設定されました。以下の3つすべてを満たす場合に、多嚢胞性卵巣症候群と診断されます。

月経異常

生理が来ない無月経、生理の周期が39日以上の稀発月経、生理はあっても排卵していない無排卵性周期症のいずれかとします。

多嚢胞性卵巣

超音波断層検査で両側の卵巣に多数の小卵胞が見られ、少なくとも一方の卵巣で2~9mmの小卵胞が10個以上存在している状態を多嚢胞性卵巣とみなします。

血中男性ホルモン高値、または、LH基礎値高値かつFSH基礎値正常

男性ホルモン高値は、テストステロン、遊離テストテトロンまたはアンドロステンジオンのいずれかを用いるとされています。

もしくは、黄体化ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)の量を判定します。多嚢胞性卵巣症候群はLHがFSH以上の値を示します。

多嚢胞性卵巣症候群の診察の流れ

多嚢胞性卵巣症候群は、症状や卵巣所見、内分泌の検査から総合的に診断されますが、診察の流れをみてみましょう。

1.問診、診察

初診時に、初経年齢や月経周期、月経異常がいつから見られるかなどの月経歴をたずねられます。また、最近の急激な体重変動や乳汁分泌の有無、本人や血縁者が内分泌系の病気にかかったことがあるか、激しいスポーツをしているか、強いストレスを受けていないかなどを問診。さらに、栄養状態や投薬の有無についても確認します。

全身所見としては、身長、体重を測定し、BMI(体重kg/身長m×m)を算出して、体型を評価します。乳汁分泌の有無、多毛、ニキビの有無を調べます。

2.血液検査(内分泌検査)

血液検査によって、黄体化ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)の血中濃度を測定します。また、多嚢胞性卵巣症候群の原因のひとつといわれる男性ホルモン(テストステロンなど)の血中濃度も測定します。

3.卵巣の超音波断層検査

超音波検査では、卵巣の大きさ、卵巣腫瘍、子宮内膜症性卵巣嚢胞(チョコレート嚢胞)の有無、卵胞発育、排卵時期の推定、排卵の有無、子宮筋腫、子宮腺筋症の有無、子宮内膜厚など、多くの情報を得ることができます。特に多嚢胞性卵巣症候群の診断には有用です。

多嚢胞性卵巣症候群の場合、超音波検査で卵巣を見ると、卵巣の壁に小卵胞が列をなして並んでいます。その様子はネックレスサインと呼ばれています。

間違いやすい病気

多嚢胞性卵巣症候群によく似ている病態があります。副腎皮質ステロイドホルモンのひとつであるコルチゾールの過剰分泌によって、満月様顔貌や中心性肥満など特徴的な症状を示すクッシング症候群。副腎皮質でつくられる3種類のステロイドホルモンが関係して起こる副腎酵素異常。体重減少によって引き起こされる無月経などがあげられます。診察の際には間違いがないように慎重な診断が行われます。

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