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医療・保険・助成制度

不幸な事故の再発を予防するための医療事故調査制度

更新日:2016/11/01 公開日:2016/10/31

医療事故調査制度とは医療の安全を確保するために医療事故の再発防止を行うための制度です。制度の目的に調査の流れ、相談できる機関について、社会保険労務士監修のもとご説明します。

医療機関の管理者は、医療法という法律により「医療事故が発生した場合には、厚生労働省令で定めるところにより、すみやかにその原因を明らかにするために必要な調査を行わなければならない」と規定されています。不幸にも医療事故が発生してしまった場合、医療の安全を確保するために今後同じ事故が起こらないようにすることを目的としています。

医療事故調査制度の目的

医療事故調査制度では、医療事故が発生した医療機関において院内調査を行い、その調査報告を民間の第三者機関(医療事故調査・支援センター)が収集・分析することで医療事故の再発防止につなげる啓発を行います。また、本制度の趣旨は医療の安全を確保するために医療事故の再発防止を行うことであり現場のドクターへの責任追及を目的とするものではありません。

医療事故調査制度の対象となる医療事故

医療事故調査制度の対象となる医療事故は『当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であって、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかつたものとして厚生労働省令で定めるもの』とされています。簡単な例を出しますと、病院側が、死亡に至るとは考えていなかった医療(治療)行為により亡くなってしまった、という場合などでしょう。

また、医療事故調査制度における「遺族」とは、個々の事案によるものの、「診療情報の提供等に関する指針」においては『患者の配偶者、子、父母及びこれに準ずる者(これらの者に法定代理人がいる場合の法定代理人を含む。)』とされています。そして遺族への説明などといった手続きは、遺族に当たる方全員という意味ではなく、遺族の側で代表者を定めてその代表者に対して行うこととしています。

医療事故調査制度の調査の流れ

医療機関は医療事故が発生した場合はまずは遺族に対して説明を行い、次に医療事故調査・支援センターに報告し、その後、すみやかに院内事故調査を行います。医療事故調査を行う際には、医療機関は医療事故調査支援団体に対し必要な支援を求めるものであるとされているため、原則として外部の医療の専門家の支援を受けながら調査を行います。院内事故調査の終了後、調査結果を遺族に説明して、医療事故調査・支援センターに報告を行います。また、医療機関が「医療事故」として医療事故調査・支援センターに報告した事案について、遺族または医療機関から医療事故調査・支援センターに対して調査を依頼された場合には、医療事故・調査センターが調査を行うことができます。そして、その調査が終了したのちに医療事故・調査センターは調査結果を医療機関と遺族に報告します。

複数の医療機関にまたがって医療事故が起きた場合の調査制度

しばしば起こるケースで、複数の医療機関にまたがって医療を提供した結果の死亡というケースがあります。しかし、本制度の対象となる医療事故は、患者の死亡した場所は要件となっていないのです。そのため複数の医療機関にまたがって医療を受けてきた患者が死亡した場合は、まず当該患者の死亡が発生した医療機関から搬送元となった医療機関に対して当該患者の死亡の事実とそれを取り巻く状況について情報提供を行います。そこで、医療事故に該当するかどうかについて両者で連携して判断したうえで、原則として当該死亡の要因となった医療機関から報告することになります。

医療事故調査制度に相談するならココ!医療事故調査等支援団体

医療事故調査等支援団体とは医療法第6条11第2項で『医学医術に関する学術団体その他の厚生労働大臣が定める団体』とされており、都道府県医師会、大学病院、各医学の学会など複数の医療関係団体で構成されています。医療機関が院内事故調査を行うに当たり、専門家の派遣などの必要な支援を行う団体ですが、医療事故の判断に関する相談、調査手法に関する相談、助言または報告書作成に関する相談、助言(医療事故に関する情報の収集・整理、報告書の記載方法など)といったものも業務のなかに含まれています。

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