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医療・保険・助成制度

病気や怪我により長期にわたって労働や日常生活に困難がある場合の「障害年金」

更新日:2016/12/09 公開日:2016/10/31

障害年金とはその名の通り、障害によって労働や日常生活に支障をきたしている人のための年金制度です。この制度について、対象となるために必要な条件や、誤りやすい注意点について社労士監修のもと解説します。

障害があれば誰でも障害年金が受け取れるというわけではなく、受給の対象となるためには満たされていなければならない条件がいくつかあります。その条件を踏まえ、障害年金とはどういった制度なのか、どのようなことに気をつけなければならないのか、社労士監修のもと詳しく解説します。

障害年金は障害に対する所得保障としての公的年金

障害年金とは、傷病による障害の状態が法令に定める基準に該当し、かつ特定の要件を満たすことで受給できる公的年金のことです。身体障害、知的障害、精神障害のほか、がんや難病、内臓疾患など、ほぼ全ての疾患が対象となります。受給金額は障害等級や、請求傷病の初診日に加入していた年金制度によって異なります。初診日に厚生年金に加入していた場合、1級か2級に該当すれば基礎年金と厚生年金を、また3級に該当すれば厚生年金を受給することができます。初診日に加入していたのが国民年金の場合と、20歳になる前に初診日がある場合は、障害等級が1級か2級に該当する場合、基礎年金のみ受給できます。

初診日に国民年金に加入または20歳前に初診日がある「障害基礎年金」の年額

・1級…975,100円

・2級…780,100円

18歳の年度末を経過していない子供、または20歳未満で一定の障害状態にある子がいる場合は、その人数に応じて年額が加算されます。

・第1子・第2子…各224,500円

・第3子以降…各74,800円

初診日に厚生年金に加入「障害厚生年金」の受給年額

・1級…(報酬比例の年金額)× 1.25 +

224,500円(配偶者の加給年金額)+障害基礎年金(975,100円)+子の加算

・2級…(報酬比例の年金額) +

224,500円+障害基礎年金(780,100円)+子の加算

・3級…(報酬比例の年金額) ※最低保障額 585,100円

障害年金を受給するための3要件

障害年金を受給するためには、次の3つの要件を満たしていなければなりません。

初診日が次のいずれかの間にあること

(ア)厚生年金、国民年金または共済組合の加入期間

(イ)60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない国内在住の期間

(ウ)20歳前の期間

「初診日の前日」の時点で保険料の納付要件を満たしていること(次のいずれかに該当すること)

(ア)初診日のある月の前々月までの被保険者期間のうち、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること

(イ)初診日のある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納期間がないこと

障害認定日または裁定請求日に法令に定める障害等級に該当すること

障害認定日または裁定請求日(※)に法令に定める障害等級に該当すると、その翌月分からの年金が受給できます。等級は障害が重い順に1級・2級・3級となっており、厚生年金は3級まで障害年金の受給が可能ですが、国民年金は1級と2級に該当する場合のみ受給できます。

(※)障害認定日請求と事後重症請求

(1)障害認定日とは、障害の状態を定める日のことで、原則として初診日から1年6か月を経過した日をいいますが、1年6か月以内に症状が固定した場合はその日が障害認定日になるなどの例外もあります。また、20歳前に初診日がある場合で、1年6か月を経過した日が20歳より前にあるときは、20歳になった日が障害の状態を定める日となります。いずれの場合も、この時点で法令に定める障害等級に該当する場合は、「障害認定日による請求」となり、それぞれ翌月分からの年金が受給できます。

(2)裁定請求日とは年金の請求日(年金の裁定を請求する日)をいいます。(1)の時点では障害等級に該当していなくても、のちに病状が悪化して障害等級に該当した場合、「事後重症による請求」となり、請求月の翌月分からの年金が受給できます。

障害年金を受給するための手続きと必要なもの

請求の窓口は、障害基礎年金のみの請求の場合、初診日に第3号被保険者だった場合を除いて住所地の市区町村役場となり、それ以外は住所地を管轄する年金事務所となっています。ただし、障害基礎年金、障害厚生年金ともに、全国どこの年金事務所でも手続きができます。障害年金の手続きは非常に複雑ですので、まずは窓口で相談し、前述の要件などを確認してもらった上で進めていくことになります。

必要な書類

・年金手帳または基礎年金番号通知書…提出できない場合は理由書が必要

・住民票…障害認定日による請求の場合は障害認定日以降かつ請求日以前6か月以内、事後重症による請求の場合は請求日以前1か月以内に交付されたもの

・医師の診断書(所定様式)…障害認定日による請求の場合、障害認定日より3か月以内の症状のもの(障害認定日と裁定請求日が1年以上離れている場合は、請求日前3か月以内の症状のものも必要)、事後重症による請求の場合、請求日前3か月以内の症状のもの)

・所得証明書(初診日が20歳前にある場合のみ)…20歳前障害の場合に本人の所得を確認するため

・受診状況等証明書(初診時の医療機関と診断書を作成した医療機関が異なる場合)…初診日の確認のため

・病歴・就労状況等申立書…初診日や障害の状態を確認するための補足資料

・受取先金融機関の通帳等コピー…年金請求書に金融機関の証明を受けた場合は不要

・印鑑(認印可)

加算対象の配偶者または子がいる場合は、以下の書類も必要

・戸籍謄本…配偶者や子と請求者の続柄等の確認のため

・世帯全員の住民票…配偶者や子と請求者の生計維持関係の確認のため

・加算対象の配偶者や子の収入が確認できる書類(義務教育終了前の子は不要、高等学校等在学中の場合は在学証明書または学生証コピーなど。配偶者は所得証明書が原則)

※その他状況に応じて必要な書類がありますので、詳しくは年金事務所等で確認して下さい。

気をつけなければならないポイント

年齢等による制限

65歳(正確には65歳の誕生日の前日)以降は、事後重症による請求ができないなど、請求の種類が限定的になります。また、65歳になっていなくても、老齢基礎年金の繰り上げ請求をしている場合も同様です。

障害者手帳を持っているだけでは障害年金は受給できない

障害者手帳と障害年金では障害等級の基準が異なるため、必ずしも同じ等級に認定されるわけではありません。また、障害年金では、障害状態のほかに、前述の通り、所定の条件を満たしていなければいけません。

質問・相談窓口のご案内

障害年金について相談などがあれば、最寄りの年金事務所等へ問い合わせるのがよいでしょう。少し複雑なケースについては、社会保険のプロフェッショナルである「社会保険労務士」への相談をおすすめします。

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