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児童・高齢者・障がい者福祉

家庭で育てられない子供を社会全体で育てる「社会的養護」

更新日:2016/11/01 公開日:2016/10/31

「社会的養護」とは、保護者のいない子供や、なんらかの理由で保護者が育てることのできない子供を、子供の最善の利益の為に、社会全体で育てるという理念に基づいて行われています。そんな社会的養護について、社会福祉士監修のもとで詳しく説明します。

保護者のいない子供、または金銭的、虐待、その他の理由によって親に養育されるのが適当ではないと判断される子供は、我が国でも決して少なくありません。こうした子供を保護する施設や里親制度、また、成長した子供へ自立支援など、国が取り組む社会的養護にまつわる制度や指針をご紹介します。

社会的養護とは

保護者がいない子供、金銭的、虐待、その他の理由により親と一緒に暮らすことが適当ではない子供たちを守るための制度です。「社会全体で子供を育む」こと、「子供の最善の利益のために」ことを理念として掲げています。

社会的養護の対象

社会的保護は、家庭環境に問題を抱える18歳まで(一部20歳まで)の児童の保護を対象としています。

社会時養護を受けるためには

児童福祉法に基づいて、すべての都道府県、政令都市に設置されている児童相談所に相談します。18歳未満の子供のことであれば、本人、家族、学校、地域の人などからの相談を受けつけています。問題行動のある子供を持つ親へのアドバイスやカウンセリング、治療プラグラムなどもあり、親や学校など子供の周囲への支援も社会的養護の一環として行います。また、不安定な家庭環境で暮らす子供への見守りを行い、虐待など子供の健康、生命、利益が脅かされる可能性がある場合は、緊急的に子供を一時保護する権限もあります。児童相談所によって親の元で暮らすのが困難と判断された子供は、施設や里親の元で暮らすことになります。

社会的養護の機能

社会的養護は、「養育機能」、「心理的ケア等機能」、「地域支援等の機能」の3つがあります。

施設による保護

大きく分けて乳幼児が入所する「乳児院」、3歳以上の子供が入所する「児童養護施設」の2種類があります。児童養護施設は、親と離れて暮らさなければならない子供に、よりアットホームな環境を与えるために近年小規模化が推進されており、一軒家などの小規模な施設で養育する「グループホーム」、里親などが家に5~6人の子供を預かり養育する「ファミリーホーム」などの施設も増えています。実親が子供を養育できない理由によって数か月からの短期間や、場合によっては長期間施設で暮らす子供もいます。

また、虐待などによって心に問題を抱えた子供のために医療的観点から心のケアを行う「情緒障害児短期治療施設」、非行問題のある子供に対応する「児童自立支援施設」、生活に困った母子が入所できる「母子生活支援施設」などの施設もあります。

里親制度による保護

施設と異なり、認定を受けた里親が家庭に子供を引き取り養育するのが里親制度です。特定の大人との愛着関係が結ばれることで、子供が安心し、将来の自立に向けて成長できるという期待から、社会的養護の中では優先して検討、選択されます。里親になる人は、地域の児童相談所などに申し込みし、研修などを受けたうえで審査され、里親として登録される必要があります。里親にも種類があり、もっとも多いのが「養育里親」、児童養護施設で働いていたなどの養育経験の豊富な人がなる「専門里親」、養子縁組を目的とした里親、子供の親族が親に代わって養育する「親族里親」などがあります。この中で「専門里親」とは、虐待などにより問題を抱えた子供を養育するもので、専門的な知識や経験が必要とされています。

子供の自立支援による保護

こうした社会的養護は子供が18歳になるまで受けることができるもので、18歳以降は施設を退所し、里親の元から離れ自立しなければなりません。しかし、準備のできていない子供もおり、そうした子のためには成人する20歳までの期間、同じ立場の子供と共同生活を行うことができる「自立援助ホーム」があります。また、施設を退所した児童の就業などを支援し、同じ立場の人と集まり情報交換ができる場を提供するなどの「退所児童等アフターケア事業」、里親の元から自立する子供に向けた各種奨学金などもあります。

児童について相談をしたいときは

全都道府県、政令都市に設置されている児童相談所にて、相談を受け付けています。本人以外からも相談を受け付けており、アドバイスのほかカウンセリング、治療プラグラムを受けることも可能です。

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