スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

医療・保険・助成制度

労働者のメンタルヘルスの不調を防ぐ「ストレスチェック制度」とは

更新日:2016/11/01 公開日:2016/10/31

2015年12月より、労働者のメンタルヘルスの不調防止のために年1回のストレスチェックが事業者に義務付けられました。「ストレスチェック制度」のしくみと、チェックの流れについて社会保険労務士監修の記事で詳しくご説明します。

事業者が労働者のメンタルヘルスの不調を防ぐために義務付けられた「ストレスチェック制度」。規定のテストにより、労働者が自身でストレスの状態を客観的に把握し、うつなどの予防に役立てることを狙いとしています。どのような制度なのか、また、チェックの内容や流れについてみていきましょう。

「ストレスチェック制度」の目的は労働者のメンタルヘルス悪化の防止

近年、職業生活のストレスが原因の精神疾患労働災害申請や自殺者の数は増加傾向にありました。そのため、労働者の体だけでなく精神についても、労働者の安全と健康を確保する対策が必要でした。そこで、義務化されたのが、「ストレスチェック制度」です。チェックを労働者をとりまくストレス環境の把握や状況の改善の足がかりとし、メンタルヘルスの不調を防ぐことを目的としています。

チェック内容は、「ストレスの要因に関する項目」、「心身のストレス反応に関する項目」、「周囲のサポートに関する項目」の3分野です。これらを点数化し、現在どのようなストレス状態にあるのかを判断します。労働者は必要に応じてドクターなどによる面談を受けることができ、事業者は労働者のメンタルヘルスの維持のために必要な環境の改善や就業上の措置についてドクターの意見を聴かなければなりません。また、事業者はチェックの集団分析結果を職場環境改善に利用する努力が求められています。

「ストレスチェック制度」の対象は50人以上の労働者がいる事業所

「ストレスチェック制度」は50人以上の労働者がいる事業所が対象です。全ての労働者が対象となりますが、契約が1年未満の場合や、週の労働時間が所定労働時間の4分の3に満たない短時間の労働者は含まれません(ただし、当該短時間労働者にはストレスチェックは行わなくてよいものの、短時間労働者を含めて50人以上の労働者がいる事業所は、「ストレスチェックを行う義務のある対象事業所」に該当しますので、短時間労働者等を除いた一般の社員にストレスチェックを行わなければいけません)。また、労働者50人未満の事業所では、現状チェックは努力義務とされています。

どんな風に行われる?「ストレスチェック制度」の流れ

ストレスチェックは年1回、12月1日から翌年の11月30日の間で行われます。労働者は所定の調査票に記入を行い、ドクターや保健師などの実施者がそのチェックを行います。

調査票の記入

労働者は、所定のストレスチェックの調査票記入を行います。テストは一定の基準により作成され、ストレスの要因やストレス反応、周囲の環境などについて総合的に判断が可能な内容となっています。記入された内容については、同意なしに事業者に公開されることはありません。

ドクターや保健師などによるストレス評価

ドクターや保健師、もしくは研修を受けた看護師や精神保健福祉士が実施者として、記入された調査票からストレスの度合いを評価し、結果を本人に通知します。ストレス状態や自覚症状が高い場合は、面接指導が必要と判断されることもあります。面接指導を受けるかどうかは、本人の希望次第です。また、面接指導を希望する場合には、ストレスチェックの結果は事業者に提供されることとなります。

面接指導

ストレス状態が高く、面接指導が必要と判断された人は、希望に応じてドクターの面接指導が受けることができます。結果を受け取ってから1か月以内に事業者に申し出ましょう。面接後、事業者はドクターから、環境の改善や、時間外労働の制限といった就業に関する措置について意見を聞き、適切な対処に取り組む必要があります。

「ストレスチェック制度」の結果によって事業者は労働者に不利益を与えてはならない

ストレスチェックの結果は本人のみに通知されますが、事業者への公開を承諾する場合には事業者にも結果通知がなされるしくみです。また、事業者への結果の公開を拒否する場合や、本人同意により結果を事業者に対して提供した場合でも、事業者はその内容を理由に、配置転換や解雇などを行えないように規定されています。

「ストレスチェック制度」についての相談は「こころの耳電話相談」へ

ストレスチェック制度に関する問い合わせは、こころの耳電話相談で受け付けています。ストレスチェックについての制度や内容についてのほか、プライバシー問題に関することや、チェックにより不利益を受けてしまった場合の相談も可能です。

 

医療制度・保健医療についての関連記事

医療・保険・助成制度 サブテーマ

医療制度・保健医療 記事ランキング

fem.リサーチ