スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

医療・保険・助成制度

障がい者を支援する「自立支援医療(育成医療)の給付」とは

更新日:2016/11/02 公開日:2016/10/31

「自立支援医療(育成医療)の給付」とは、身体や精神に障害のある方が障害の負担軽減のために医療を受ける際、その費用の一部を助成する制度です。「自立支援医療(育成医療)の給付」の概要や対象医療について、社会保険労務士監修の記事でご説明します。

障がい者の生活を支援する「自立支援医療(育成医療)の給付」という制度をご存じですか?身体や精神に障害のある方が生活の負担を軽減できるよう、障害にかかる医療費を助成するものです。では、具体的にはどういったものが対象となるのか詳しく見ていきましょう。

障がい者の障害除去・軽減を支援する「自立支援医療(育成医療)の給付」

「自立支援医療(育成医療)の給付」とは、身体や精神の障害を除去、軽減する医療について、医療費の一部を助成する国の制度です。身体障がい者また精神障がい者が制度の対象者となり、身体障がい者に関しては、肢体不自由者の人工関節置換術や腎臓機能障がい者への人工透析など、精神障がい者に対しては、診察や投薬、デイケアなど、通院にかかる費用が助成の対象となります。

対象者になると、対象となる医療で通常3割となる医療費の自己負担が1割となり、収入に応じた上限額を超える分の支払いは免除されます。

「自立支援医療(育成医療)の給付」の対象者および対象となる医療とは

「自立支援医療(育成医療)の給付」の対象者および対象医療は以下の通りです。

身体障がい者

18歳以上の身体障がい者手帳の交付を受けた方、または18歳未満の身体に障害を持つ方が対象となります。

助成の対象となるのは、障害の除去・軽減が確実に期待される手術や治療で、具体的な例として、以下などがあります。

・肢体不自由(関節拘縮)→人工関節置換術

・視覚障害(白内障)→水晶体摘出術

・内部障害(心臓機能疾患)→弁置換術、ペースメーカー埋込術

・腎臓機能障害→腎移植、人工透析

精神障がい者

統合失調症、アルコールや薬物による急性中毒、またはその依存症、知的障害などの精神疾患(しっかん)のある方で、継続的に通院が必要な方が対象となります。助成の対象となるのは、診察、投薬(薬代)、精神科デイケア、訪問看護など、通院で行われる医療になります。入院費用やカウンセリング、精神障害と直接関係のない治療(風邪やケガなど)は対象となりません。

「自立支援医療(育成医療)の給付」の手続き方法

申請窓口は市町村となります。障害福祉課、保健福祉課などが担当窓口となる場合が多いです。

申請に必要な書類

・申請書

・医師の診断書、または意見書(指定自立支援医療機関の医師が作成したもの※)

・18歳以上の身体障がい者の場合は手帳の写し

(身体障がい者手帳申請と同時に申請する場合は、障がい者交付申請時の診断書の写し)

・世帯の所得状況が確認できる資料

・健康保険証の写し

※この制度により医療費の助成を受けられるのは、都道府県知事が指定した医療機関のみです。診断書、または意見書の作成においても同様ですのでご注意ください。

自治体によって必要書類が異なる場合があります。事前に担当窓口までお問い合わせください。

申請が通ると「自立支援医療受給者証」が交付されます。助成を受ける際は、指定医療機関の窓口でこの受給者証を提示してください。

世帯収入による自己負担上限額の違い

自己負担の上限額は世帯の収入により異なります。以下の6つの階層に分けられ、上限額はそれぞれ以下の通りになります。

<生活保護世帯 0円>

<市町村民税非課税世帯(本人収入~80万円) 2,500円>

<市町村民税非課税世帯(本人収入80万円~) 5,000円>

<市町村民税課税額~33,000円未満>

・更生医療(18歳以上の障がい者) 医療保険の限度額

※重度かつ継続の場合は5,000円

・育成医療(18歳未満の身体障害児) 5,000円

・精神通院医療  医療保険の限度額

※重度かつ継続の場合は5,000円

<市町村民税課税額33,000円~235,000円未満>

・更生医療(18歳以上の障がい者) 医療保険の限度額

※重度かつ継続の場合は10,000円

・育成医療(18歳未満の身体障害児) 10,000円

・精神通院医療  医療保険の限度額

※重度かつ継続の場合は10,000円

<市町村民税課税額235,000円~>

・更生医療(18歳以上の障がい者) 制度対象外

※重度かつ継続の場合は20,000円

・育成医療(18歳未満の身体障害児) 制度対象外

※重度かつ継続の場合は20,000円

・精神通院医療  制度対象外

※重度かつ継続の場合は20,000円

(重度かつ継続とは、通院により計画的集中的な治療を継続する必要があると認定された方、精神障害の方はほぼ該当)

この上限額は1か月の累計になります。月内で2回以上診療を受けた場合、初回で上限額に達すれば2回目以降は負担額0円となります。次の月にはリセットされ、上限額までは支払うことになります。 

「自立支援医療(育成医療)の給付」の相談は

担当窓口は市町村となります。障がい者または精神障がい者の方は、この制度の他にもさまざまな公的支援を受けることができます。まずは役所や福祉センターの窓口で相談してみましょう。

医療制度・保健医療についての関連記事

医療・保険・助成制度 サブテーマ

医療制度・保健医療 記事ランキング

fem.リサーチ