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胃腸炎

ウイルス性と細菌性に二分される感染性胃腸炎の原因

更新日:2018/06/20 公開日:2016/12/15

石川一郎先生

この記事の監修ドクター

石川内科 副院長

石川一郎先生

感染性胃腸炎を引き起こす原因はウイルス性と細菌性に二分されます。ここでは、感染性胃腸炎を引き起こす原因である代表的な病原体と、それぞれの症状や感染経路などについて、ドクター監修のもと解説します。

感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスなどの病原体による感染症で、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れます。ここでは、感染性胃腸炎を引き起こすウイルス性と細菌性の代表的な病原体についてそれぞれ解説します。

感染性胃腸炎の原因

感染性胃腸炎はウイルス性と細菌性とに大きく分けられます。多くの場合、病原体が口から体内に侵入し、胃腸に感染後、増殖することによって発症します。

ウイルス性の主な病原体

ウイルス性の病原体には、ロタウイルスやノロウイルス、アデノウイルスなどがあり、秋から冬にかけて流行します。

ノロウイルス

ノロウイルスは人の小腸粘膜で増殖するウイルスです。11月から3月頃にかけて感染しやすく、感染力が強いため、100個以下の少量のウイルスでも発症します。保育園や高齢者施設などで集団発生を起こしやすいウイルスです。感染経路は主に経口感染です。ノロウイルス感染者の吐物や便の中に含まれるウイルスが手などについて、口から感染します。また、ウイルスが食品取扱者の手を介して食品に付着し、それを摂取したために感染する場合や、加熱が不十分なカキや二枚貝を摂取することで感染する場合もあります。そのため、予防するにはトイレやお風呂を清潔に保つ、手洗いを徹底する、食品は十分に加熱することが必要です。

ロタウイルス

ロタウイルスは感染者の便に含まれるウイルス量がノロウイルスの100万倍もある、感染力が非常に強いウイルスです。衛生状態に気をつけていても感染する可能性が高くなります。感染経路は経口感染が多く、感染者の便を処理した際にウイルスが手に付着し、いつの間にか口から感染しています。オムツの適切な処理、手洗いの徹底、汚染された衣類などの消毒が予防対策として重要です。

アデノウイルス

1型から51型まで血清型のあるウイルスで、型によってさまざまな症状を引き起こします。胃腸炎を引き起こすのは40型と41型で、3日から10日の潜伏期間ののちに下痢、嘔吐、気分不快、腹痛、微熱などの症状が現れます。感染経路は、感染者の便に出てきたウイルスがなんらかの形で口の中に入る場合と、感染者の気道から飛沫感染する場合などがあります。感染者との密接な接触を避け、うがいや手洗いを徹底しましょう。

細菌性の主な病原体

細菌性には、サルモネラや腸炎ビブリオ、カンピロバクター、病原性大腸菌などがあり、夏季に流行します。

サルモネラ

サルモネラは鶏、豚、牛などの動物の腸管や、河川、下水など自然界に広く存在する細菌です。潜伏期間は6時間から48時間で、汚染された食品の摂取によって感染し、症状としては高熱、下痢を発症します。感染経路は加工品を含む卵や牛肉のレバ刺し、食肉調理品、うなぎやスッポンなどの汚染された食品の摂取です。ネズミやペットを介して食品が汚染されしまう場合もあります。予防するには、食品を扱った後は必ず手洗いと消毒を行い、卵の割置きは絶対にしないこと、食品の中心部まで火がしっかり通るように加熱すること、ネズミやゴキブリ、ハエなどの駆除を行うことなどが必要です。

腸炎ビブリオ

腸炎ビブリオは、海水中などに存在する細菌です。潜伏期間は8時間から24時間で、激しい腹痛、下痢が主な症状です。吐き気や嘔吐、発熱が現れる場合もあります。感染経路は汚染された魚介類を、適切な処理をせずに摂取することです。予防するには、魚介類を調理する前には流水でしっかり洗う、魚介類は4℃以下で保存する、調理に使った器具類は洗浄して二次感染を防ぐことなどが重要です。

カンピロバクター

カンピロバクターは、鳥類などの家畜の腸管や生殖器に感染する細菌です。潜伏期間は2日から5日で、下痢、腹痛、発熱、悪心、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感などの症状が現れます。排便の回数が増え、血便をともなう比率も高い細菌です。感染経路は汚染された肉類の摂取です。低温環境で長時間生存できる細菌のため、肉類は加熱調理をして食べるようにしましょう。また、調理器具を清潔に保つことも重要です。

病原性大腸菌

大腸菌は人の腸に多く存在する細菌です。代表的なものにO157があります。2日から9日の潜伏期間ののち、激しい腹痛、下痢、血便、軽度の発熱などの症状が現れます。感染経路は汚染された食品の摂取や、経口感染です。予防には、食材や手をよく洗う、食品を十分に加熱する、調理器具を洗浄・消毒するなどの心がけが大切です。

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