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抜毛症

病気?ストレス?髪の毛を抜く行為がやめられない抜毛症とは

更新日:2018/06/20 公開日:2016/12/06

林隆博先生

この記事の監修ドクター

西焼津クリニック 院長

林隆博先生

枝毛や白髪が気になって2、3本抜くのではなく、健康な髪の毛を何本も抜き続けてしまう行為は、抜毛症かもしれません。詳しい症状、強迫性障害との共通点や相違点、診断基準や治療法について、ドクター監修の記事で解説します。

自分の体毛を抜く行為をやめようとしてもやめられないのは、くせではなく抜毛症(ばつもうしょう)という病気です。もともとは思春期の女性に多く、罹患率は男性の約10倍とされていましたが、最近では成人男性にもみられます。

抜毛症の症状

抜毛症になると、自分の身体の毛を自分で無理に抜いてしまいます。頭髪の場合は、白髪や枝毛を抜く程度ではありません。健康な髪の毛を何本も抜き続け、抜いた跡が目立つようになります。また、抜毛の対象は頭髪に限らず、眉毛、まつげ、ひげ、わき毛、陰毛、手や足など全身の毛におよびます。どこの毛をどのように抜くかは人により異なるようです。気になる毛を見つけてから抜くまでの緊張感と、抜いたときの快感から、抜毛をやめられなくなることもあります。通常は服に覆われていない頭髪、眉毛、まつげなどを抜くケースが多いといわれます。

抜毛症の診断基準

精神疾患の国際的な診断基準の改訂版、DSM-5では、抜毛症の診断基準は、くり返し抜くことで体毛が喪失してしまった部分があるとされています。以前は強迫性障害の一種に分類され、抜毛癖と呼ばれていた抜毛症は、改定後は強迫性障害に関連する病気と認められるようになりました。

抜毛症と強迫性障害との関係について

上述のとおり、抜毛症は強迫性障害に関連した病気として位置づけられています。また、抜毛症の人に強迫性障害が併発することも多くみられます。抜毛症と強迫性障害には、以下のような共通点や相違点があげられます。

強迫性障害との共通点

  • 行為を他人に知られたくない
  • 苦痛をともない、日常生活に支障をきたす
  • 行為のコントロールが自分では困難

強迫性障害との相違点

  • 緊張感からの解放に快感を覚える
  • 衝動的、無意識で、ルール厳守の強迫観念はない
  • 場所と時間の限定なく抜毛行為がみられる

強迫性障害との関係については『抜毛症の原因は精神的ストレス?強迫性障害との関係は?』をご覧ください。

抜毛症の治療について

抜毛症には、認知行動療法と薬物療法による治療法があります。治療をしている間は、家族の理解とサポートが重要といえるでしょう。

習慣逆転療法

習慣逆転療法とは、抜毛をはじめたことに気づかせること、そして抜毛したい衝動が起きそうなとき、逆の行動がとれるようトレーニングを続けていき、行動の修正を目指す治療法です。抜毛症に対しては、主に行動に働きかける技法を採り、集団ではなく個別に行われます。日常生活で抜毛の症状が起こりやすい状況、時間帯、そのときの感情などをセルフモニタリングして、対処に役立てるようにすることもあります。

薬物療法

抜毛症はまだ、発症のメカニズムが十分に明らかにされているとはいえず、すべての人に有効な薬がないのが現状です。抜毛症の治療薬としては、一般的にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という薬などが処方されています。強迫性障害や衝動制御障害、抗うつ剤として処方される薬です。他の病気を併発している人には、併発している病気の治療薬を用いることがあります。

治療については『髪の毛を抜くくせがやめられない!抜毛症の治療法について』をご覧ください。

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