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色素沈着によるシミになったニキビ跡のスキンケア方法

更新日:2017.08.09
公開日:2016.11.29
ドクター画像
この記事の監修者
成城スキンケアクリニック 院長 藤本篤嗣

ニキビ跡にできてしまった色素沈着は、ニキビが治っても気になるものです。ニキビ跡の色素沈着はなぜ作られるのでしょうか。ここでは、色素沈着ができる原因、色素沈着を改善するセルフケアについて、ドクター監修の記事で解説します。

ニキビとは、毛穴に皮脂が詰まったところにアクネ菌が繁殖する毛穴の炎症です。ニキビは毛穴の炎症が落ち着くと治りますが、炎症による組織のダメージでニキビ跡を作ってしまうことがあります。

ニキビ跡の3つのタイプ

ニキビ跡には、主に3つのタイプがあります。ニキビにより傷ついた肌細胞の部分や体の免疫作用によって肌の外側に現れる症状の違いがあります。

クレータータイプのニキビ跡

クレーターとは、ニキビができた跡の皮膚が落ちこんでくぼみができた状態です。ニキビによる皮膚の炎症は、毛穴が破壊されるくらいの強い炎症によって、より深い部分にある真皮層や皮下脂肪層にダメージをあたえコラーゲン組織や脂肪組織を破壊しまうことで皮膚の凹凸が作られます。

赤みが残るニキビ跡

ニキビが治った後に残る赤みは、アクネ菌や変成した皮脂に対する炎症とその後の皮膚の再生のために作られた毛細血管によるものです。適切なスキンケアや治療により炎症による赤みは比較的早く改善しますが、増えて、広がってしまった毛細血管が目立たなくなるのには時間がかかります。

色素沈着やシミになるニキビ跡

色素沈着とは、ニキビの跡がシミのように残ることです。ニキビ跡の色素沈着は、シミや日焼けの原因になるメラニン色素が関係しており、浅い部分のメラニンは数カ月のうちにほとんどなくなりますが、深い部分の色素は長期間残ることもありますので、レーザーなどの治療が必要な場合もあります。

色素沈着によるシミ状のニキビ跡ができる原因

ニキビ跡の色素沈着には主に紫色と茶色の2種類があります。この2つのタイプは、色素沈着が起こるメカニズムにそれぞれ違いがありました。

紫色のニキビ跡ができる原因

ニキビ跡が紫色になるタイプの色素沈着は、ニキビによる炎症やニキビに対しての外的な刺激により毛細血管が傷つくことによっておこります。毛細血管から漏れ出した血液が皮膚の真皮層に浸み込んでしまい内出血となります。そして、血液中の赤血球の主な成分であるヘモグロビンが分解され、ヘモジデリンという物質に変化することで紫色から褐色のシミを作ります。紫色の色素沈着は時間が経過すると、やがて黄色くなり自然に消えていきます。

茶色のニキビ跡ができる原因

ニキビ跡の色素沈着で最も多く見られるのが茶色のシミです。茶色の色素沈着は、炎症が起こった後に表皮や毛穴にある色素細胞が活性化されておこります。色素細胞は茶色いシミの原因になるメラニンを生成し、日焼けのような表皮細胞の色素沈着は肌のターンオーバーによって、外側に排出されます。炎症が強く表皮細胞が強く障害されると、メラニン色素が真皮内に落ちてしまい分解され吸収されるのには時間がかかります。強い炎症や長期間の炎症を起こすと長引く色素沈着の原因となります。

色素沈着したニキビ跡のためのスキンケア方法

ここからは、ニキビ跡の色素沈着を悪化させない予防方法と改善を促す毎日のセルフケアをご紹介します。

紫外線から肌を守る

色素沈着の予防と改善には、紫外線に直接あたらないようにすることが重要です。ニキビ跡の色素沈着は、赤い色の初期段階からセルフケアを始めるとシミになることを予防できます。特に気なる部分はコンシーラーなどで隠すことも効果的ですが、ニキビができにくいタイプの製品を使うことに注意しましょう。紫外線の量がもっとも多い5~9月はもちろんのこと、外出時の日差しには注意して日焼け止めや帽子、日傘などのアイテムで肌を保護しましょう。

美白化粧品でメラニンの生成を予防する

ニキビの色素沈着が気になる場合は、毎日のスキンケアを美白化粧品に変えることで改善が期待できます。特にハイドロキノンやビタミンCが含まれた美白化粧品は、紫外線が肌に当たることでメラニン色素に働きかける酵素のチロシナーゼの作用を抑えることができますので、ニキビ跡の色素沈着の予防と改善につながります。ハイドロキノンは体質により刺激やアレルギーを起こしますので、ニキビの炎症が強い時期には使わない方がよいでしょう。

生活習慣を改善する

ニキビ跡の色素沈着の改善には、肌の新陳代謝を高めるために生活習慣の見直しが重要です。肌の細胞が新しく誕生して古い細胞がはがれ落ちるターンオーバーが正常に行われていれば、メラニン色素も徐々に排出されますので、色素沈着も改善していきます。ターンオーバーのサイクルは、およそ28~56日といわれており年齢や個人差によって周期が変わります。ターンオーバーを整えるためには、規則正しい生活サイクルと食生活がカギになってきます。ビタミンAが含まれている化粧品にはターンオーバーの周期を正常に整え、ニキビの発生自体も予防する効果もあるので、医師などに相談してみるのもよいでしょう。

ターンオーバーを整える食べ物を摂取する

肌のターンオーバーを整えるために摂りたい成分は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンE、亜鉛、セラミドなどです。これらの成分を含む食品には、豚肉、豆類、魚類、乳製品、卵、野菜、フルーツなどがあり、油類はエゴマ油やアマニ油がおすすめです。

その反対に、酸化をしやすいサラダ油を使った料理や砂糖を多く含んだ菓子類は、ニキビができやすく悪化をさせることにつながりますので避けるようにしましょう。

ニキビ跡の色素沈着の予防には、ニキビの初期の段階で触ったりニキビをつぶしたりするなどの刺激を与えないことが重要です。放置して時間が経過した色素沈着は治りにくくなりますので、早めに対処をすることがポイントですが、色素沈着の状態によっては皮膚科に相談することも検討しましょう。

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